「犬ヶ島」日本愛が溢れていて、私の日本大好き熱も上がりました。深い問題も描いていましたよ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「犬ヶ島」を観てきました。

 

ストーリーは、

近未来の日本。ウニ県メガ崎市で犬インフルエンザが大流行し、犬たちはゴミ処理場の島「犬ヶ島」に隔離されることに。12歳の少年・小林アタリは愛犬スポッツを捜し出すため、たった1人で小型機を盗んで犬ヶ島へと向かう。

というお話です。

 

 

近未来の日本国、ウニ県メガ崎市。今まで、犬は人間の良いパートナーとして生きてきたのですが、数が増えすぎ、その上、”犬インフルエンザ”が大流行してしまい、止むを得ず、犬を隔離するべきだという法案が市の議会に出され、小林市長は、その法案を推し進める。一応、反対意見も聞くのだが、強行に議案は推し進められ、極め付けは、小林市長の飼っている犬も差し出すという事で、全てが決まってしまう。

 

小林市長の甥であり養子のアタリは、愛犬スポッツを取り上げられてしまい、怒り、スポッツを探しに、犬が隔離されているゴミ処理場の島「犬ヶ島」に向かう。犬ヶ島に飛行機で辿り着いたアタリは、チーフ、デュークなど5匹の犬に出会い、彼らにスポッツの居場所を聞くが彼らは知らず、一緒に探してくれることになる。未来が観れるというオラクルというパグ犬と、その解説をするジュピターの所に行き、スポッツの事を聞くと、”旅をしろ。”という言葉が出て、アタリたちは犬ヶ島の旅に出ることになる。

 

 

その頃、メガ崎市では、犬インフルエンザの治療薬と調査をしていた渡辺教授が軟禁されてしまう。メガ崎市高校新聞部のヒロシとウォーカーは、何かこの件には陰謀があるのではないかと嗅ぎ付け、調査をし始める。ウォーカーは、科学者の助手であるオノ・ヨーコを探し出し、メガ崎市の犬隔離事件に関しての大変な真実と証拠を手に入れ、状況を変えようとするのだが・・・。

 

同じ頃、犬ヶ島のアタリたちはスポッツを探して旅をしていたが、監視ロボット犬や監視員に追われてバラバラになり、アタリとチーフの1人と1匹だけになってしまう。呆然とする2人?の前に、死んだと思っていたスポッツが現れ、喜ぶ彼らだが、執拗にロボット犬たちは追ってくる。スポッツは、護衛犬である力を使い、アタリを助けていく。しかし、スポッツは、もうすぐ父親になるので、アタリの護衛犬である役目をチーフに託し、一緒にメガ崎市の間違った政策を正しに向かう。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

 

もぉ~!この映画、面白いっ!日本への愛が詰まっていて、観ていて嬉しくなっちゃうの。これ、一回観ただけじゃ、細かい所まで覚えられないから、これは、映画館で観てからDVDを買って何度も観るタイプの映画かなと思いました。

 

全体的なまとまり方が、日本昔話調になっていて、とっても馴染みやすいんです。なんだけど、犬は英語で話すし、日本語英語が入り混じって、あれ?今の日本語だったっけ?みたいな感じがするんです。でもね、凄く不思議なんですけど、観ていると、この言語の混ざりにも慣れてきて、違和感なく、まるで吹替を観ているように解ってきちゃうんですよねぇ。一応、字幕も出ているんだけど、なんだか、要らないくらいになっちゃうところが面白かったな。

 

 

この映画は日本が舞台だけど、今、世界で起こっている事が皮肉ってある内容でした。誰かがトップに立って、自分の好き勝手に事を進めていくんです。裏で汚い事をして、民意を煽って、もちろん反対意見も一応、言わせるけど、誰も聞かないように、既に民意を先導しているんです。だから、思い通りになってしまう。そして、もし、何かが見つかってしまい、ダメだと解かると、手の平返しをして、途端に良い人の顔をして、知らなかったから悪かったという事にして同調して、それまで自分の仲間だった人達を責め始めるんです。何処かの大統領や首相のようでしょ。(笑)

 

そんな世界の中でも、不正を訴えようとする新聞部の学生たちや、間違っている事を許さないと訴えるアタリと犬たち、考えさせられちゃいますよね。映画の中では成功していたけど、現実では、まず、成功することなんてありませんもん。

 

 

それにしても、凄いキャストが揃いましたね。リーブ・シュレイバー、ブライアン・クラストンやビル・マーレイ、エドワード・ノートンにジェフ・ゴールドブラムなどなど、主役級の方々が、沢山の犬の声をやっていて、また、その犬の顔が声を当てている俳優にそっくりで笑ってしまいました。ジェフ・ゴールドブラムは、普通に似ているんだけど、オラクル(パグ)のティルダ・スウィントンさんなんて、パッと見は似ているはずが無いのに、観ていると、超似ているんです。何処が似ているって言えないけど、並べてみていると、そっくりに見えてくるから、ビックリしちゃう。アニメーターって凄いですよね。

 

 

内容も面白い上に、笑いも満載で、ずーっと見ていたくなるような作品でした。私、ウェス・アンダーソン監督の作品って、大好きなんです。「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」からハマりまして、それから、ずーっと大好きなんです。今回も、凄く気に入りました。これ、一回映画館で観ただけじゃ、全然足りません。何度も観たくなっちゃいます。ウェス監督の作品って、そうなんですよね。一回じゃ足りなくて、いつもDVDを買っちゃいますもん。それくらい、噛めば噛むほど味が出る、”するめ”みたいな作品なんです。

 

 

監督の日本愛が伝わってきて、本当に嬉しかった。私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。これは見逃せないでしょ。私にとっては、アベンジャーズよりも、断然上の作品なのですが、この良さを解ってくださる方はいるかなぁ。賛否が分かれる作品だと思うんですよねぇ。観て、ハマらなかった方には申し訳ありませんが、私は、大好きでハマりました。早くDVDが出ないかなぁ。これ、観ながら、オッと思ったとこで一時停止して観たいのよね。ツボな部分がたくさんありそうなんですもん。何処までも細かい所を見て行きたくなっちゃう。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

P.S : この映画のサントラ、凄く楽しそうです。私も買おうかな。

 

P.S2 : メガ崎市ってなってるんだから、川崎市が盛り上げないとダメじゃないですかぁ~?この風景、どう考えても、川崎の工場地帯やらなんやらがモデルになっている気がするんですけど。犬を保護する運動と抱き合わせでやったら、盛り上がるんじゃないの?川崎市!頑張れっ!

 

 

犬ヶ島|映画情報のぴあ映画生活

 

 

犬ヶ島 犬ヶ島
2,600円
Amazon