舞台「市ヶ尾の坂 -伝説の虹の三兄弟-」を観てきました。
ストーリーは、
1992年、市ヶ尾の坂に暮らす三兄弟がいた。
田園都市計画の名の下、無くなることを余儀なくされている兄弟の家。両親のいない三兄弟は、その家でお互い支え合って暮らしている。その家を訪れる美しい人妻、朝倉カオルは、画家の夫に嫁ぎ、5歳の男の子の母として、何やら育児の悩みを抱えているらしい。
母亡き三兄弟はそれぞれに、彼女を慕い、互いにけん制しあったり、時には喧嘩したり・・・。そして彼女の家の家政婦・安藤もまた頻繁にその家を訪れ、意味ありげな言動で三兄弟を惑わす。
ある日、市ヶ尾から渋谷へ出かけたカオルは、そこである人物と会い、ある決断を余儀なくされる。動揺し、心乱れる彼女を前に、なすすべもなく見守る三兄弟。
やがて、彼女を励ますはずのささやかな善意が小さな事件となり、それをきっかけに三兄弟とカオルの関係が壊れそうになるが・・・。
というお話です。
とっても楽しくて、可愛い感じの三兄弟なんですけど、人の良い彼らは、時代の波に押し流され、人々の見栄や欲にも歪められて、悲しいけど、消えて行っちゃうんだろうなぁという感じの兄弟でした。何となく、「お母さん、あの麦わら帽子、何処に行ったんでしょうね~。」っていうセリフが聞こえてくるような、暑い夏に寂しい感じのする舞台内容でした。
この舞台、感想が難しいのよねぇ。だって、何か凄い事が起きる訳でも無く、これと言った目的の様なものがある訳でも無く、ただ、そこに暮らしている人の日常が、静かに変わって行くお話なので、書くことが無いのよねぇ。
不思議な関係の人達が、先が無いと解っている場所で、諦めと寂しさを纏いながら、今を楽しく生きているという感じなんです。何だか、楽しいんだけど、虚しくて、何と言って良いのか分からないんです。でも、何と言って良いのか、哀愁のような空気が流れて、兄弟が騒いで、楽しめば楽しむほど、悲しさが募って行くような、そんな舞台でした。
ゴメンナサイ、この舞台、あまり感想が書きようが無くて、感想が短いですけど、すみません。私は、この舞台、まぁ、お薦めしてもよいかなt思います。この舞台が”市ヶ尾”ってところが、リアルで良かったなぁ。ぜひ、お時間があったら、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
市ヶ尾の坂 http://mo-plays.com/ichigao/