イタリア映画祭2018「Emma 彼女の見た風景」を観てきました。
2日目の1作目です。
ストーリーは、
売れっ子の広告デザイナー、テオは典型的なプレイボーイ。ある日、DID(ダイアログ・イン・ザ・ダーク)でボランティアをする盲目の整体師エンマと出会い次第に惹かれてゆく。
というお話です。
ある日、仕事の関係で、暗闇を白杖を持って進むダイアログ・イン・ザ・ダークのワークショップに参加し、盲目の女性エンマの声に魅せられる。彼女は、思春期に視力を失い、フランス人の夫と離婚し、オステオパシーの施術者として自立していた。後日、ブティックで恋人のドレスを探していると、聞いたことのある声が聞こえる。エンマもドレスを探しに来ていて、再会し、彼女の勤め先を聞き、近づきたいと思い、整体に行ってみる。
彼女と食事の約束を取り付け、たんだんと親しくなっていく二人。しかしテオは、1人の女性と親密になるのを怖がっていて、彼女に夢中になりながらもセーブをし、愛人も恋人もキープを続けていた。
ある日、スーパーでエンマと買い物をしているところで、恋人のグレタに出会ってしまい、グレタは、それがボランティアなの!とテオに言葉を叩きつける。エンマは、ボランティアでテオが付き合っていたのかと思い、酷く傷ついてしまう。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
主人公のテオは、表面的な付き合いは出来るけど、心から愛し合い、許し合える家族を作る事を怖がっているように見えました。きっと、父親との確執があったのだと思いますが、それは描かれていなかったので、何が理由だったと言う事は解りませんが、何か、どうしても相容れられないことがあり、父親が亡くなってから、やっと、向き合おうと思い、実家を訪ねて、母親に許しを請うような態度を示します。それは、エンマと出会い、人と向き合ってみようという気持ちになり、実家を訪ねたのかなと思いました。
それまでテオは、広告代理店に勤めていると言う事で派手に見られていて、テオをステイタスのように思って付き合う女性が多かったようでした。エンマは盲目と言う事もあり、相手のステイタスや容姿を見て選ぶのではなく、心を感じて、好きという気持ちを素直に表していく恋愛の仕方だったのだと思いました。だから、テオも、それまでとは違い、人と向き合って行けるかもしれないと思い始めたのだと感じました。
日本でも、良くいるでしょ。ステイタスだけで恋人を選ぶとかっていう人。まぁ、何も無い怪しげな人よりかは、解っている方が良いとは思うけど、そのステイタスが本当なのかどうかは分からないでしょ。あまりにステイタスばかりに惑わされると、詐欺にあったりしちゃいますよ。気を付けて下さいね。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。人をあまり信じていない男性が、やっと本当の優しさに触れて幸せになって行く姿が描かれていて、良かったと思います。日本公開はどうかなぁ。派手な映画では無いので、難しいかも知れませんが、もし、公開されたら、ぜひ観てみて下さい。
ぜひ、楽しんでくださいね。
イタリア映画祭 2018 http://www.asahi.com/italia/2018/
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