【イタリア映画祭】「フォルトゥナータ」母親なら恋が一番では無く、家族が一番であって欲しいな。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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イタリア映画祭2018「フォルトゥータ」を観てきました。

1日目の2作目です。

 

ストーリーは、

「幸運」を意味する名前にもかかわらず、フォルトゥナータの結婚生活は夫の暴力で破綻し、離婚が間近だった。独立して生きるために美容師の闇の仕事を懸命にこなし、自分の店を持つことに順調に突き進んでいたが、一人娘が心理カウンセリングを受け始める医師との出会いが運命を変える。

というお話です。

 

 

フリーの美容師として働くフォルトゥナータは、8歳の娘と暮しています。夫のDVが酷いために離婚の話し合いをしていて、ほとんど一緒に居る事はありません。美容師として店を持って一人立ちしたいと思ったフォルトゥナータは、近所に住む幼馴染のチカーノと一緒に店を開こうと話し、店舗の改装も始める。

 

資金を稼ぐために、美容師の仕事を増やして働いていると、児童福祉施設からの警告で、娘にカウンセリングを受けるように言われてしまう。仕方なくカウンセラーの所へ連れて行くと、小うるさい男で気に食わない。しかし、行政からの警告を無視すると、離婚時に養育権取られてしまうかも知れないので、我慢して連れて行っている内に、段々とカウンセラーと打ち解けていく。そしてお互いに思い合うようになる。

 

 

しかし娘は、母親が自分から遠ざかって行くのを感じ、反抗的になって行く。ある日、フォルトゥナータが、カウンセラーと出かける為に元夫に娘を預けることにするが、元夫は約束を守らず、迎えに来なかった。フォルトゥナータは仕方なく、幼馴染のチカーノに娘を預けて、カウンセンラーと出かけてしまう。

 

熱い逢瀬を重ねた2人だったが、突然連絡が入り、娘がハシゴから落ちて怪我をしたという。驚いたフォルトゥナータは病院に駆け付けるが、元夫が娘を引き取るという。娘も父親と暮したいというので、仕方なく、娘を元夫に預け、家に帰る。幼馴染のチカーノは、自分のせいでフォルトゥナータに迷惑をかけた事を悔いており、その上、女優だった母親も認知症でチカーノの事が分からなくなって行った。精神的に不安定だったチカーノは、とうとう精神のバランスを崩し、ある事件を起してしまう。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

 

主人公のフォルトゥナータという女性なんですが、なんでこんなに不器用なのかなって思うほど、生きて行くのが下手に見えました。子供を預けるなら、ちゃんとお金を払って預ければ何の問題も無いのに、近所に預けたり、DV夫に預けたり。もう、夫は当てにならないと解かっているのに頼んでみたり、近所の幼馴染のチカーノは、ただでさえボケてしまった母親の面倒をみるのに精いっぱいなのに無理させたり、それは、フォルトゥナータ自身が悪いと思いました。

 

 

母親だって遊びたいと思いますよ。それが悪い訳では無くて、遊ぶならちゃんとお金を払って預けて行こうよって事です。遊ぶにはお金がかかるんですよ。知ってるでしょ。誤魔化して上手く行く何てことあり得ないですからね。たとえ1回くらい上手く行っても、それは続きません。

 

観ていると、凄く行き当たりばったりで生きている女性なんです。好きな人が出来ちゃったら、周りに目が行かなくなっちゃう感じなんです。だから、娘も機嫌が悪くなるし、お母さん嫌いって言う事になっちゃうんですよ。女の子は、母親の女としての厭らしい部分をとても良く気が付くので、フォルトゥナータがカウンセラーの先生に惹かれていくのも、直ぐに気が付いたのだと思うんです。で、自分が捨てられちゃうんじゃないかって思っての行動が出ちゃったのだと思うんですよ。子供は可哀想ですよね。

 

 

幼馴染のチカーノですが、母親は有名な女優だったらしいのですが、自分は、決まった定職も無く、ボケてしまった母親の面倒を見ながら暮らしているんです。情緒不安定なようで、時々、変な事を言っているのですが、もしかしてトンデモナイ天才かもしれないって感じなんですね。そんなチカーノは、きっとフォルトゥナータが好きなんだと思うけど、自分は何も持っていないし、母親も抱えているし、家族を養っていく甲斐性も無いので、好きだって言えなかったのかなぁと、ちょっと思いました。このお話の中では、一番可哀想な人だと思いました。

 

 

こんな母親、結構、いるんだろうなぁと思って観てしまった映画でした。母親に沢山の事を求めてしまう社会もいけないとは思うけど、でも、自分が第一で、周りが見えなくなる母親というのは、やっぱり母親になるべきじゃないような気持ちがしました。恋愛が全てだと思って良いのは10代までかなぁ。20代になったら、恋愛だけじゃ生活出来ないと言う事に気が付かなくちゃね。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。この映画を観ると、母親のダメダメ部分が良く描かれているので、人の振り見て我が振り直せ的な感じで観れるのかなって思いました。でも、これ日本公開はどうかなぁ~。難しいのかなぁ。私は、思ったほどは感動がありませんでした。良い映画だとは思いましたが。気になったら、もう一度、映画祭で上映があるので、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

イタリア映画祭 2018   http://www.asahi.com/italia/2018/