「いぬやしき」ストーリーもさることながら主演二人の演技が飛び抜けて良かったと思います。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「いぬやしき」を観てきました。

 

ストーリーは、

会社や家族から疎外されている、定年を目前に控えた初老のサラリーマン・犬屋敷壱郎。医者から末期がんによる余命宣告を受け、虚無感に襲われた犬屋敷は謎の事故に巻き込まれ、機械の体に生まれ変わる。犬屋敷と同じ事故に遭った高校生の獅子神皓も犬屋敷と同様に人間を超越した力を手に入れていた。自分に背く人々を傷つけるためにその力を行使する獅子神。獅子神によって傷つけられた人たちを救うためにその力を使う犬屋敷。強大な力を手に入れた2人の男たちのそれぞれの思いが激しく交錯していく。

というお話です。

 

 

都内近郊の住宅地に戸建を購入した犬屋敷家。主人の犬屋敷壱郎は、定年を目前に控えた初老のサラリーマンである。しかし、この犬屋敷、妻にも子供たちにも疎外されており、家族の為にと購入した家も、小さいとか陽当りが悪いと言われ、居場所が無い。

 

先日受けた健康診断の結果を見ると、再検査と書かれており、病院を訊ねると末期ガンであることを告げられる。失意の中、捨てられたとみられる犬を拾い、飼うのだが、妻に捨ててこいと言われ、心の共としていた犬・はな子を深夜に捨てに出かける。放しても付いて来てしまうので、犬を巻こうと公園までやって来ると、眩しい光に包まれ、気を失ってしまう。

 

 

目を覚ますと、近くにはな子が座っており、何があったのかと身体を見まわし、チェックすると、腕からメカが出てきたり、顔が外れたりする。機械の身体になっている事に驚く犬屋敷だったが、どうしようも無く、いつもの生活に戻って生活を始める。

 

犬屋敷と同じ公園にいた御子神晧は、やはり機械の身体になっていた。彼は、その身体を使い、虐めの標的になっていた安藤を学校に連れて行き、虐めていた奴らに制裁を加える。そして今まで、自分の中に溜め込んでいた、家庭での鬱憤や学校での不満をぶちまけ、幸せに暮らす普通の人間たちを殺し始める。

 

 

一方、犬屋敷は、末期ガンは無くなり、何故か苦しんでいる人の声が聞こえるようになり、病院へ行き、不治の病などで苦しむ人を、その不思議な機械の力で治し始める。何人もの人々を助け続ける犬屋敷に聞こえてきた助けてという声。声のするところへ行って見ると、御子神が家族惨殺を行っており、犬屋敷と対峙する事に。御子神は犬屋敷を倒し、そのまま逃走するが、殺したと思った犬屋敷は生きており、自分と同じ力を持った暴走する御子神を止めようとする。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

 

これ、アニメを観ていたのですが、実写になっても面白いですね。やっぱり主人公がオッサンだというところが、何とも言えずに笑っちゃうんだけど、今まで、こういう設定って無かったから良かったんでしょうね。でも、もう少し、犬屋敷さん役の木梨さん、綺麗にしてあげて欲しかったな。原作が、確かに、アレだから、顔にシミをつくって、身体も何となくお爺さんっぽくするのは分からないでも無いけど、ちょっと寂しかったです。だって、ヒーローなんだから、もうちょっとねぇ。ま、最期の方では、カッコ良く見えてきたんですけどね。

 

 

ストーリーは、これ、日本規模の虐めにしか思えなくなっていくんです。御子神が確かに悪いのは分かるけど、御子神に関わった罪の無い人を、警察は無差別に殺すんですよね。そして、一般の人達も、SNSなどで御子神の母親を追い詰めて行ったりして自殺に追い込むでしょ。国を上げての虐めにしか見えないんですもん。時々、考えなくSNSなどで誰かを責める人がいるけど、本当に人の振り見て我が振り直せって言いたくなります。ま、こんなブログを書いている私も、自分に言い聞かせる事が多々ありますが。簡単に文字で書くだけだから、その一言が人を殺す事もあるって事が分からないんですよね。

 

 

だから、この映画を観ていると、ちょっと自分もSNSを通して、相手が撃てたら面白いなっていう気持ちになってしまいました。御子神の気持ちに共感出来てくるんですもん。友達は虐められ、母親は不幸になり、自分の周りには辛い事ばかりが渦巻いている。そんな御子神だったら、周りを壊してしまいたいと思う気持ちも解るんです。好きになった女の子は罪も無いのに殺されて、警察、酷いなって思いました。警察組織だって、本当は何をしているのか分かりませんよね。

 

 

そうそう、この御子神役の佐藤健さん、超!超!カッコ良かったです。いやぁ、彼を見るだけでも、この映画は価値があると思います。このヒール役は、素晴らしい。それくらい、御子神になり切っていたし、やっぱり彼は上手いですね。年齢など感じさせること無く、高校生に見えたし、この繊細な御子神を演じきっていて、さすがだなぁとため息が出ました。彼が演じたからこそ、御子神がただの殺人鬼では無く、本当は優しくて友達思いの高校生なんだって事が伝わってくるんです。

 

この映画、そんなに話題になって無いけど、木梨さんと佐藤さんの怪演は素晴らしいです。この二人によって、凄く面白くなっています。ちょっと映画の構成は、見づらい部分もあったけど、まぁ、二人の演技に敬意を表して目を瞑ります。本当に良かった。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。映画としてというか、主演お二人の演技を観て欲しいと思いました。これは凄いでしょ。なんでそこを押さないかなぁ。これは観るべきですよね。まぁ、ちょっと残酷な部分も多いので、子供には見せたく無いけどね。今までに無い、面白い世界が観れると思いますよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

いぬやしき|映画情報のぴあ映画生活