【演劇】「火星の二人」竹中さんと生瀬さんの掛け合いの素晴らしさに息を呑みました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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舞台「火星の二人」を観てきました。

 

ストーリーは、

 

2018年、春。

都内にある大学教授・朝尾の家のリビングには、本人と妻・素美、大学生の息子・正哉、正哉と同世代のさやかに加え、志波と名乗る来客があった。

 

朝尾が志波に語っているのは1年ほど前、郊外の遊園地で起きた「事故」に関する話。ジェットコースターの一両がレールを離れて落下し、乗客7名のうち5名が即死したのだが、朝尾はその”奇蹟の生還者”の一人で、今は大学も休職中だ。

 

以来、事故の事をかたりたがらず、自身の内側にばかりむくように人柄も変わった朝尾に素美と正哉は困惑している。影響を受けたかのように、俳優を目指していた正哉も、急に手堅い就職を考えるようになり、付き合っていたさやかとの関係もぎくしゃく。さやかはその事を腹に据えかねていた。

 

そこで「事故の話を聞きたい」と執拗に連絡してきていた志波を、朝尾は拒んでいたにも関わらず、素美たち家族が「なにかのきっかけになれば。」と望んで迎え入れたのだ。

 

みなは志波を記者などのような者と思っていたが、話が進むにつれ、彼らの会話は次第に噛み合わなくなり、やがて志波がもう一人の”奇蹟の生還者”であることが分かる。

さらに「あり得ない事故から生還を果たした二人には、何らかの共通の”使命”があり、それがわかるまで行動を共にすべきだ」という主張のもと、志波は朝尾家に入り込んでくる。

 

困惑する人々。

 

そこに、朝尾と共にコースターに乗って命を落とした教え子・登羽の親戚を名乗る男・楠見まで現れ、事態は思わぬ様相を呈して行く。

 

というお話です。

 

 

この舞台、面白かったなぁ。とても印象に残っていて、時々、思い出し笑いをしてしまうほどなんです。と言っても、コメディでは無いんですよ。結構、人の罪悪感とか、心の傷とか、そういうモノに、グイグイくる感じの内容なのに、どうしても、竹中さんと生瀬さんの掛け合いに、ぷぷっと吹き出してしまうんです。

 

そんな素晴らしいお二人なのですが、このお二人を上手くまとめて、暴走しないようにしているのが、高橋ひとみさんでした。彼女が時々かける言葉が、現実に引き戻して、現代に生きている普通の人々なんだって事を解らせてくれるんですよ。あまりにもタイミングが良くて、嬉しくなっちゃうほどでした。

 

内容に関してですが、大きな事故があって、自分だけ助かってしまったら、凄く嬉しいけど、罪悪感も大きいですよね。別に、何も悪くないし、むしろ助かったのだから、良かったと温かく迎えてもらえるはずなんだけど、同じ場所に居て、亡くなった方もいると思うと、何があって自分が助かったのかと考えて、その次に、遺族の方たちに申し訳ないという気持ちになってしまう。そんな事考えなくて良いと言ってあげたいけど、でも、本人は考えてしまうと思うんです。

 

遺族の方に責められる事もあるかもしれない。もちろん、相手の八つ当たりなんですけど、それでも、甘んじて受けてしまいますよね。自分には関係無いって言えれば良いけど、悲しんでいる人にそんな事言えないし、難しい問題だと思いました。助かって喜ばしいけど、ずーっと罪悪感が付きまとうということがあるんです。

 

そんな人間の心理を、とても良く表現していて、とても考えさせられました。特に、生き残った2人を、竹中さんと生瀬さんが演じていたので、観ているこちらにも、”しんしん”と伝わってきて、本当に感動でした。

 

 

上白石萌音さんが出演していて、初めて舞台で観たのですが、上手いなぁと思いました。本当に、最近の若い子って、上手いですね。ビックリしちゃう。映画では、上手いのは解っていましたが、舞台でも十分に伝えられる力を持っている事が分かりました。嬉しかったです。

 

被害者側の人間として前野さんが出演していました。一寸法師で有名になったけど、映画にはベテランと言って良いほどの数、出演しているし、脚本や監督などもやってらっしゃいます。舞台も何本も出ていらっしゃるので、もう、何でも来いって感じですね。素晴らしいです。

 

若手の池岡亮介さんが息子役で出演していました。ヘタレな息子を上手く演じていました。以前、”関数ドミノ”で観させていただいて、二回目かな。舞台では活躍されている方なので、今後は、もっとドラマや映画にも出て欲しいな。

 

この竹生企画、既に第3弾なんですね。私は、今回、初めて観させていただきましたが、前の作品も観たかったなぁ。これからは欠かさず観に行かなくちゃ。

 

 

私は、この舞台、超!お薦めしたいと思います。これは、誰が観ても共感出来るし、楽しめる作品だと思いました。面白いです。まだ、これからも上演があるようですので、チケットが手に入るようでしたら、ぜひ、観てみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

竹生企画第3弾「火星の二人」

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