「ベルリン・シンドローム」ホラーと言っても人間の本質が怖いんです。問題作ですよ! | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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Fan's Voiceさん主催の「ベルリン・シンドローム」の試写会に行ってきました。

 

ストーリーは、

ベルリンに旅行に来たカメラマンのクレアはアンディと名乗る男と出会い、恋に落ちる。アンディの部屋に泊まり、朝を迎えたクレア。アンディはすでに外出しており、クレアも外に出ようとするが、部屋のドアが開かない。やがて、クレアはアンディによって監禁されたことがわかり、部屋からの脱出を試みるのだが・・・。

というお話です。

 

 

アメリカでカメラマンとして働いていたクレアは、長期休暇を取り、ドイツに旅行に来ていた。建築の写真を撮るのが好きで、ベルリンの街を散策しながら写真を撮り、安いホテルに泊まっていた。夜、一人寂しいので外に出てみると、そこで飲んでいる人々に呼び止められ、一緒に飲もうと誘われる。楽しく飲み、夜が明け、美しい朝焼けの写真を撮り満足していた。


 

街を散策していると、高校の教師だという男性に出会い、意気投合する。そして次の日、またも同じ男性に出会い、運命を感じて、彼の家に付いて行ってしまう。。彼・アンディと熱い夜を過ごし、目を覚ますと、既に彼は仕事に出掛けていて居なかった。クレアは荷物をまとめて散策しようとすると、玄関ドアが開かない。おかしいと思って、部屋の鍵を探すが見当たらない。きっと、鍵を置いていくのを忘れたのだろうと思い、アンディの帰りを待って話をすると、もう、外に出る必要は無いと言われ、そのまま監禁されてしまう。

どこか出れる場所はないか探すのだが、窓は防弾ガラス、枠も頑丈に作られていた。目一杯暴れて、壊せるところを探すが見つからない。帰ってきたアンディは、部屋がポロポロになっているのを見て、クレアをベッドに縛り付けて出かけるようになってしまう。


 

監禁されて暫く経ち、クレアは逃げられないと諦め、もう部屋を壊さないと話し、ベッドへの拘束を解いて貰う。男は、クレアの全裸や下着姿の写真を撮ったり、クレアを好きなように扱い、監禁が終わることはない。

ある日、アンディの教えている学校の生徒が訪ねてくるが、クレアはアンディに脅され、助けを求める事が出来ない。彼が居ない時、部屋の中を探ると、他の女性の写真が何枚も出てくる。以前にも監禁していたようだが、その彼女たちがどうなったかは判らない。

 

 

ある日、男が出て行ったきり、戻らなくなる。男の父親が死んだらしいが、クレアには分からないので、そのまま死んでしまうかもと不安になるが、男は戻ってくる。その時から少し様子が変わり、男はクレアを邪魔に思い出したようで・・・。後は、映画を観て下さいね。

この映画、良くあるようなホラーとして宣伝してしまい、チラシもそんな風に作ってしまったそうですが、純ホラーではありません。幽霊とか悪魔が出てくる訳では無く、監禁されてしまった女性の行く末なので、「ルーム」という映画のヨーロッパ版みたいな感じかな。ハッキリ言って、社会問題ドラマだよね。最近、現実に女性が監禁される事件がいくつもあるでしょ。もし、そうなったら、簡単には逃げられないから、何をすべきかという事なんです。ま、でも、チャンスを待つしかないか。どうしようもないんですもん。

 

 

主人公のクレア、本当に可哀想でした。自分が彼女の立場になったらどうしようと恐ろしくなりました。突然、良いと思った人が豹変して、監禁されてしまう。暴れたらベッドに縛り付けられてトイレにも行けず、帰ってくれば外して貰えるけど、何かすれば暴力を振るわれるし、夜は好きなようにされてしまう。もう、どうしようもないでしょ。よく、クレアは精神を保てたなぁと思いました。

 

アンディは、クレアを愛しているから監禁しているように見せていますが、このアンディ、クレアを愛してはいないと思いました。アンディは、只の所有欲の塊なんです。自分の好きなモノを手元に置いておきたいというだけなんです。それって、人と人との愛では無いですよね。愛しているから一緒に居たいというのとは違うんです。そこら辺、アンディは愛を知らないから、解らないんだと思いました。

 

 

この映画、ぜひ女性に観て欲しいと思いました。簡単に男を信用して、家に行っちゃったら、こんな事になる事もあるんだって事を知っておいて欲しいんです。現実に、何度も起きている事件だし、この映画も実際にあった事件をベースに作られているそうなので、恐ろしいですよね。夜道の一人歩きも気を付けて欲しいです。車に押し込まれたらおしまいだからね。世の中本当に恐ろしいです。この世はホラーですね。

 

映画の内容としては、旅行者の女性が突然監禁されて逃げ出せないというだけなのですが、本当に恐いんです。女性って、こんなにも無力で打つ手が無いのかなと、真剣に考えてしまいました。最近は、防犯カメラも多いし、もしかしたら見つけてくれるかも知れないけど、でも、何か、もしもの時の為に、身体にチップを埋め込んでおくとか、何かした方が良いのかな。ま、それより先に、性犯罪者には、必ずチップを埋め込むという法律を作って欲しいです。性犯罪者は、まず治らないということなので、真剣に法改正をして欲しい。人権?それ、被害にあった女性に対して言えるの?被害女性の人権を考えたらやるべきでしょ。

 

 

そんな事を真剣に考えてしまうこの映画、私は、お薦めしたいと思います。本当は、凄い問題作だから超!を付けたいけど、怖いし、ゾッとする映画なのでね。簡単には薦められないけど、でも、女性に観て欲しいし、男性も、もしこんな性癖を持っていたり、持つ友人がいたら考えてみて欲しいです。誰かが犠牲になってからじゃ遅いですからね。その執着は愛ではありません。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

P.S : この映画の買付をした映画会社の方が、映画の後に、少し解説をしてくれました。映画を観ないで買っちゃって、ホラーだと思ってチラシを作ったら違っちゃったと言っておりました。この方、あの”アメリ”をホラーと間違えて買っちゃって、ヒットさせた方です。この映画も、あんな風になるかな?(笑)

 

 

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