「ちやはふる -結び-」天才では無い人間の成長を描き、観る人を惹きつけていると思う。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ちやはふる -結び-」を観てきました。

 

ストーリーは、

瑞沢高校競技かるた部の1年生・綾瀬千早がクイーン・若宮詩暢と壮絶な戦いを繰り広げた全国大会から2年が経った。3年生になった千早たちは個性派揃いの新入生たちに振り回されながらも、高校生活最後の全国大会に向けて動き出す。一方、藤岡東高校に通う新は全国大会で千早たちと戦うため、かるた部創設に奔走していた。そんな中、瑞沢かるた部で思いがけないトラブルが起こる。

というお話です。

 

 

かるた部として全国大会へ行き、クイーンと戦った千早。あれから2年、昨年は千早が我妻伊織に負けて、クイーン戦は若宮vs我妻となり、今年こそと言う事で、高校生活最後の年、瑞沢高校競技かるた部は、練習に明け暮れていた。

 

今、かるたの名人戦が行われており、現名人である周防と、千早達の先生である原田が戦っていた。周防は、上の句を読む前の息で既に札を取るほど耳が良く、原田は名人に負けてしまう。長時間の戦いに足腰が立たなくなった原田先生を太一と千早で背負って帰ろうとするその時、新を見つける。新も自分の学校でかるた部を作ると言い、団体戦で千早と戦いたいと話す。そして、千早に好きだと告白してしまう。

 

 

驚いてぼおっとする千早を見て、太一は新と何かあった事を感じ、何となく千早との関係がギクシャクし始める。そんな時、太一狙いでかるた部に入部した新入生が、千早先輩が告白されたらしいという噂を太一に伝えてしまう。動揺する太一は、勉強にも身が入らなくなり、かるたに対しての意欲も無くなってしまう。元々、太一は、かるたが好きでやっていた訳では無く、千早と一緒に居る為にかるた部を作ったのだった。

 

 

太一からすれば、新はかるたの天才であり、千早もかるたに対しては人一倍才能があると思われ、太一だけは凡人なのだ。そんな太一は、努力をして彼らに付いて行くしか無く、自分より先を行く新と千早に付いて行く事に疲れてきてしまい、そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

やっと完結編ですね。とても嬉しいです。やっぱり、お話は、最期まで描いてくれないと気持ち悪いですもんね。いやぁ、この映画、本当に面白かった。良く出来ていました。漫画原作で、これ程、良く出来ているのは珍しいのではないでしょうか。キャストもピッタリだし、話もうまくまとまっていて、映画だけ観ていても、何の問題も無く理解が出来る。素晴らしいです。

 

 

この話、原作が良いのかな。凄く上手いと思うのは、かるたの天才である千早と新の中に、凡人である太一が居る事なんです。もちろん、頭は良いのですが、競技かるたの選手としての才能が普通なんです。でもね、彼が居てくれて、彼が天才の中で苦悩し、成長してくれることが、見ている私たちをも励まして、面白いと思わせてくれるんです。だから表の主役は千早だけど、裏の主役は太一なんだと思うんです。

 

 

普通に生きていたら、好きなものがあっても、それに対して天才であることなんて無いですよね。それに、本当にそれが好きであるかもわからないけど、友達と一緒に居たいからやっているって言う事も多いじゃないですか。そんな自分に重ねられるのが太一なんです。もちろん、千早は可愛いし、新も天才だけど、でも、やっぱり努力する太一なんです。そして、太一って、その努力を人に見せないんですよね。そこがイイのよ。だって天才の前で努力していたって、何やってんの?って言われるでしょ。恥ずかしいもん。

 

 

今回は、そんな太一が、一番良く描かれていたような気がしました。そして3人の関係も色々変わってきています。面白かったな。千早は、相変わらず天然で、恋愛に鈍い女の子でしたが太一と新は、もう、千早の為にって感じで、良かったです。

 

そして、かるたに関しても、名人・周防とかが出てきて、凄かったですよ。周防役の賀来くん、上手かったなぁ。読む前の空気を吸う音で、読まれる札を判断して取るという名人なのですが、あまりにも凄くて驚きました。この周防、東大7年生で、予備校も行かずに入学試験に受かったという天才であり、かるたを始めて3年で名人になったという逸材。とんでもない人なのですが、ある秘密があり、それを太一と共有し、太一に秘策を与えます。太一と周防の関係も良かったな。

 

 

この映画、主人公以外も凄く良いんですよね。特に、今回は厳選されていて、素晴らしかったです。今の所、私は、西田役の矢本くんと、須藤役の清水くん押しなのですが、森永くん、佐野くんも良かったし、萌音ちゃんは本当に可愛くて、この子は本当に上手くなったなぁと思いました。クイーン役の松岡さんも上手くなって、売れて売れて困っちゃっているんじゃないかな。コメディも出来る凄い子ですよね。

 

 

この映画、いくらでも思い出して感想が書けてしまうけど、ここら辺で止めておきますね。この映画は、誰が観ても本当に楽しめる映画だと思います。そして、日本伝統のかるたの魅力を存分に伝えてくれていると思います。前作を観ていなくても十分に楽しめますが、出来たら、上の句、下の句も観てから見ると、楽しめると思いますよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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