「パティ・ケイク$」ラッパーとしての成功を夢見るパティは、本当は凄く愛情深い女の子。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「パティ・ケイク$」のマスコミ試写会にTwitterで当選し、参加させて頂きました。

 

ストーリーは、

ニュージャージーで飲んだくれの母や車椅子の祖母と3人で暮らす23歳のパティは、憧れのラップ歌手O-Zのように音楽で成功して地元から抜け出すことを夢見ていた。しかし現実は金も仕事もなく、周囲からは見た目を嘲笑されるつらい日々。ある日、駐車場で行われていたフリースタイルラップバトルに参加した彼女は、渾身のライムで対戦相手を破り、諦めかけていた夢に再び挑戦するべく立ち上がる。そんな彼女のもとに、正式なオーディションに出場するチャンスが舞い込んでくる・・・。

というお話です。

 

 

ニュージャージーに住むパティは、とても太っていて、子供の頃から”ダンボ”と呼ばれていた。彼女の母親は美容院を営んでいるが経営は思わしくなく、飲んだくれてばかりでパティのバイト代に頼る毎日。祖母も車椅子で暮らしていて病院通いをしている。祖母の病院代も払えず、生活は困窮してきていた。

 

そんな生活の中で、パティはラップにハマっており、O-Zという歌手に憧れていた。パティにはラップの才能があり、友人のジュリと、ライブハウスで出会ったバスタードと一緒に、ラップのバンドを作り、祖母の助けも合って、デモテープを作る事にします。

 

 

パティは、家族の為に、バイトを掛け持ちし、バイト代の良いケータリング会社のバーテンの仕事を手に入れます。大きなパーティに呼ばれ、そのパーティに来ていた有名なラジオパーソナリティにデモテープをコッソリ渡し、聞いて欲しいと頼みます。快く受け取ってくれて気を良くしたパティは、次の大きな大豪邸でのパーティが憧れのO-Zの家であることを知り、つい、イイ気になってデモテープを渡してしまいます。もちろん、仕事中であり、お客様に対しての礼を欠いたと言う事で、即クビになり、追い出されます。大失敗をしてしまったパティには、更にショックが続き・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

 

この映画、凄く良かったです。最初は、貧困層の女の子がアメリカンドリームでラッパーになって行く映画かなぁなんて思って観ていたら、全然、違うんですよ。そんな簡単に、ちょっとラップが上手いからって、有名になれる訳が無いでしょ。そうなんです、当たり前なんです。でもね、そんな事を描いているのではなく、この映画は、祖母、母親、パティと、3代の女性の愛を描いているんです。

 

 

どんなに酷い母親であっても、パティは、母親の事を凄く愛しているんです。母親のバーブも、今は飲んだくれているけど、若い頃は、痩せていてとても美しく、歌が上手くて歌手として歌っていたんです。でも、妊娠したことで、夢を諦めたという過去があるんです。もちろん、パティの事を愛しているんだけど、夢破れて、どうしてもそれ以上に前に進めない状態になっているんです。祖母は、そんなバーブとパティを愛情深く見守っているのですが、とってもドライ。ただ、優しい言葉をかけるような人では無く、尻を引っ叩いて前に進ませるタイプ。そのバランスも良かったんです。

 

 

もちろん、音楽も良かったですよ。ラップ、本当に楽しかった。音楽が良いから、映画もとてもテンポが良いんです。上手く行かない毎日なんだけど、それでもパティは必死に働いて、その合間にラップの歌詞を考えて、お婆ちゃんの世話もする。マジでイイ子なんですけど、超、口が悪いのよ。普通なら、女の子がそんな言葉を使うんじゃありませんって言いたくなるような言葉を、バンバン、ラップで歌っていくので、ちょっと恥ずかしくなるくらいでした。

 

 

パティは、超太っていて、身体が重そうなの。もちろん、母親も祖母も太っていて、だから、ソファに寝転がって、テレビを観てばかりなのよ。なんでそんなに身体に悪い事を続けるんだよって言いたくなるけど、まぁ、アメリカの貧困層は、こういう人が多いのかしら。何か、不思議なんですけど、貧しかったら痩せそうな気がするんだけど、どうして太るのかなぁ。お金が無かったら、食べ物も買えないと思うんだけど。うーん、不思議です。

 

パティ役のダニエル・マクドナルドさん、少し前に観た「シークレット・ディ」に出演していたのですが、その時は、性格が超悪い女役で、あまり好感が持てなかったのですが、このパティは、見た目はダンボと言われるような感じだし、口も悪いけど、すごく良い子で、好きになりました。

 

 

このパティ、本当は、すっごく優しい女の子なんです。だから、祖母と母親を自分が守らなくちゃと思い、本当に頑張るんです。こんな姿を観ていたら、最期、泣けてきちゃいました。ネタバレは出来ないんだけど、母親と一緒に歌うシーンが最後の方であって、私、涙が出てきてしまいました。本当に良かったんです。成り上がって、有名になって、金持ちになるという夢も良いけど、家族が仲良く、一緒に生きて行けるのが一番よね。お互いに思い合っていれば、いつかは幸せになれるんです。

 

 

この映画、私は、超!お薦めしたいと思います。4月27日に公開ですが、あまり上映館が無いのよねぇ。もっと色々な所で上映して欲しい。この映画、ラップ好きとか、音楽好き向けっぽく宣伝されているけど、大きな母と娘の愛の物語です。ぜひ、女性に観て欲しい。出来たら母子で観て欲しい。母親は無条件で子供を愛するけど、子供だって母親をこんなにも愛しているんですって事が描かれているので、それを感じて欲しいなぁ。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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