「北の桜守」を観てきました。
ストーリーは、
1945年、樺太で家族と暮らしていた日本人女性・江蓮てつは、ソ連軍の侵攻によって土地を追われてしまう。夫が出征し、息子を連れて北海道の網走にたどり着いた彼女は、過酷な環境や貧しさと戦いながら息子を必死に育て上げる。71年、てつの息子・修二郎はビジネスで成功を収め、15年ぶりに網走を訪れる。たったひとりで夫を待ち続け、慎ましい生活を送っていた年老いた母の姿を見た修二郎は、母を引き取り札幌で一緒に暮らすことを決めるが・・・。
というお話です。
1945年、樺太で夫と息子2人と暮す、江蓮てつ。太平洋戦争は終りに近づいていたが、ソ連軍の侵攻により、樺太は戦火に巻き込まれて行く。てつの夫が出征し、てつと子供たちは北海道の網走に逃げる事となる。ソ連の戦闘機からの砲弾を避けながら駅のある場所まで歩き、電車に乗り港へ向かい、そこから北海道への船に乗る事になる。
直ぐそこまでソ連軍が迫る中、何とか乗船切符を手に入れ、親子3人乗り込むが、船は爆撃を受けて沈没してしまう。命からがら逃げ伸びたてつは、息子と一緒に、網走で生活を始める。既に戦争は終わっていたが、女一人で子供を養うの非常に辛く、とても貧しい生活を続けていた。そんな時、ヤミ米を運ぶ仕事を貰い、警察に追われながらも、必死で生き延びる。そして息子がある程度の年齢になったとき、てつは、息子に自分で生きて行く様にと突き放す。
1971年、てつの息子・修二郎は、アメリカに渡り、認められて、日本へアメリカ版コンビニの1号店を出店し、社長として、その腕を振るっていた。そんなある日、網走の市役所から電話があり、母親・てつの様子を観て欲しいとの事だった。てつが今も住んでいる家は、引揚者を入居させた仮設住宅だったため、もう取り壊すとこ連絡だったのだ。
修二郎が実家に行ってみると、てつは昔のまま、古い飯屋を営んでおり、おにぎりで修二郎を迎えてくれた。しかし、様子を見ていると、少しおかしいことに気が付く。どちらにしろ家を取り壊されてしまう為、修二郎はてつを連れて、札幌へ帰る事にする。札幌での生活は、それまでとは一変して、てつには付いて行けないほどの発展を遂げており、戸惑うばかり。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
うーん、相変わらずの吉永小百合様映画でした。一応、年齢に合わない部分では、映画の中で舞台演劇を演じていて、年齢は合わないけど、舞台だから別に大丈夫でしょということで、描かれていました。まぁ、舞台なら、年齢は気にしないけど、でも、やっぱり、キツいなぁと思いました。
きっと誰も書かないだろうから、私が書きますが、いくら何でも、アップを使い過ぎです。確かに、吉永さんが美しいのは分かります。でもね、70歳半ばの方なのだから、アップはダメでしょ。化粧の厚さと、ボトックス皺が判ってしまいます。まして、今、映像がキレイなんだから、ファンの方の為かもしれませんが、アップにするなら、CG処理をしてください。
演技は、やっぱり吉永さんでしたね。てつという人物の吉永小百合でした。解かってはいたけど、スミマセン、言わせてください。どうしても、役によって演じ分けている素晴らしい方々を見ているので、言いたくなってしまいます。でも、この吉永さんが観たい方々が沢山いるから、この映画は作られたんだろうから、これで良いのでしょうね。
今の北方領土に住んでいた方々のお話です。第二次世界大戦は、8月15日に終ったにも関わらず、ソ連は、9月には樺太、千島に侵攻を続けたんです。だから、ポツダム宣言は知らないよぉ~って言われちゃったって事ですよね。日本から見れば酷い事をするなと思いますが、ソ連から見れば、少しでも領土を温かい方に広げられるなら、日本が弱っている今だ、と思ったのかなと思います。戦争って、そういうもんですもんね。で、大変な苦労をしたんだよってお話なんです。
この映画で、面白いなと思ったのは、修二郎がアメリカで成功して、日本でコンビニらしき店を開くところです。1971年頃って、そんな時代だったんですね。初めて知りました。店でおにぎりを売り出すのですが、それが目新しいと言われていて、コンビニにおにぎりがあるのは当たり前と思っていた私には、ちょっと目から鱗が落ちる感じでした。確かに、最初、おにぎりを売ろうと思った人って、どんな人だったのかな。あれも生モノだと言うのを観ていて、おにぎりが生モノなんだって、ちょっと驚いたりもして、楽しかったです。
映画館には、年配の方々がいっぱいでした。やっぱり、吉永さんが出演されると、年配の方々は映画を観に行くんだなと思ったら、やっぱり吉永さんって映画界には無くてはならない人なんだなと感じました。確かに、映画って、幅広い年齢層の方が楽しめる娯楽だから、私のように、演技がどーのとか文句を言う奴は邪魔者なのかも知れません。自分達が昔から知っている人が出ている映画を観るのが、安心だという年配の方々の気持ちも解るので、少し、考えさせられました。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。年配の方々は、もちろん楽しめると思いますよ。若い人には、ちょっと・・・だけど、でも、私のように、1971年の街の風景とか、ファッションとかを楽しむのも良いかも知れません。映画の中の舞台部分も、ケラリーノ・サンドロヴィッチさんが演出をしているので、スッキリしていて美しいですよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
P.S : ボトックス皺って、近づくと解かるんですよ。だから、アップは本当に気を付けないとダメなんです。演劇だと遠目だから良いんですけどね。私も、もう10歳くらい年取ったら、ボトックスしてみようかな。今の所、ほうれい線は無いけど、やっぱり出てきますよねぇ、きっと。その頃には、もう少し安くなっていると良いな。(*‘ω‘ *)
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