「フェリーニに恋して」の試写会に連れて行って貰いました。
ストーリーは、
男の子とキスをしたこともなく、働いたことも友人をもったこともない20歳のルーシーは、唯一の理解者である母のクレアに守られ、世間を知らずに育ってきた。ある時、母が末期ガンに侵されていることを知り、自立を決意したルーシーだったが、なかなかうまくはいかない。そんな折、きらびやかで怪しげな劇場でフェリーニの映画を見たルーシーは、すっかりその世界に心を奪われ、いてもたってもいられずフェリーニを探してイタリアへと旅立つ。
というお話です。
ある静かな町に、仲の良い姉妹クレアとケリーが住んでいました。その姉妹は変わっていて、何をやるにも強烈であり、その町では浮いていました。ある時、クレアが妊娠し、彼女はシングルマザーとなる事を決意します。そして可愛い女の子が生まれました。
母親のクレアは、自分と同じように娘のルーシーが汚れてしまう事を恐れ、古い映画やおとぎ話ばかりを聞かせて、TVや雑誌などを読ませず、大切に守ってきました。ルーシーは学校でも珍しがられて、一人でいる事が多い、孤独な子供となり、ルーシーを理解するのは母親のクレアだけとなって行きます。そんな生活が続き、ルーシーは20歳に成長していました。
ある日、クレアが末期ガンに侵されている事が分かり、ルーシーは自立をしなければと思い立ちますが、就職の為の面接に行っても世間について行けずに落とされ、落ち込んでしまいます。そんな時、フェリーニの映画を観たルーシーは、その映画の世界に魅せられて、フェリーニ監督に会いたいと思い立ち、一人でイタリアへと旅立ちます。
しかし、世間知らずのルーシーは、フェリーニのエージェントにアポを取ったにもかかわらず、約束のローマにたどり着くことが出来ず、全く違うベニスに着いてしまい、相手に謝りの連絡を入れます。するとフェリーニは、もう旅立ってしまうから少し時間を潰してから来いと言われ、ベニスでバカンスを楽しみます。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
とっても素敵な映画だったのですが、これ、やっぱりフェリーニの「道」という映画を観てから見た方が、より楽しめるようでした。その映画にそって、色々な話が展開していたようで、現代に展開している出来事が、その「道」という映画の場面にリンクしている事が、私は解かりませんでした。残念です。知っている方が観ると、本当に楽しいようでした。
ストーリーは、とっても素敵で楽しめる内容なのですが、主人公のルーシーがあまりにも世間知らずで、少し、イライラしました。だって、フェリーニ監督に会えるというのに、フラフラして、ローマ行きじゃない電車に平気で乗り込んだりして、ハッキリ言って、失礼な事ばかりするんです。目上の人に対しての対応の仕方をわきまえていないんですよね。まぁ、それが、この母親に守られて育った不思議ちゃんなんだと思うのですが、周りから見たら、本当に迷惑な女だなぁと思います。
それに、夜の街を女一人でふらふら歩いていたり、パーティーに連れ込まれたり、男からしたら、良い餌ですよ。レイプされなかったのが本当に奇蹟だと思いました。こんな無防備にフラフラして男に付いて行ったら、相手だって期待しますよね。一緒にお酒も飲んでいたし。あり得ないほどアホな女でした。
でも、まぁ、この旅行で、世間の恐さを知ったと思うから、ある程度は勉強したのかな。女性が夜中に一人で町中をふらふらしちゃいけないとか、誘ってくる男に簡単に付いて行かないとか、常識を知ったと思います。
ああー、返す返すもフェリーニの映画を観ておけば良かったぁ。何度も観たいと思っているのですが、映画館ではやっていないし、DVDを買おうと思っても、古い映画なのに高いのよね。動画レンタルして観るしかないかなぁ。どうしても、いつでもレンタル出来ると思うと、先延ばしにしてしまうんですよ。他にやる事がいっぱいあるんですもん。（笑）でも、やっぱり時間をとって、しっかり観なくちゃね。
主演のクセニア・ソロは、とっても可愛くて、無垢な女性役にピッタリでした。母親役はマリア・ベロ。叔母役は、「２４」のクロエ役で有名なメアリー・リン・ライスカブでした。女性が輝いて見える映画で、とっても楽しめました。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。出来たら、フェリーニの映画を観た事のある方が観た方が楽しめるのだろうと思いますが、私のように未見でも、十分に感動するし、楽しめると思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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