「blank13」を観てきました。
ストーリーは、
13年前に突然失踪した父親の消息が判明した。しかし、がんを患った父の余命はわずか3カ月。父と家族たちの溝は埋まることなく、3カ月後にこの世を去ってしまう。葬儀に参列した人びとが語る家族の知らなかった父親のエピソードの数々によって、父と家族の13年間の空白が埋まっていく。
というお話です。
松田コウジは、父親の葬式に参列していた。彼の父親は、彼がまだ小学生の頃に失踪し、最近、消息が判明し、久しぶりに再会してみると、ガンを患っており、余命３ヶ月を宣告されていた。
久しぶりに会った父親だったが、借金を残して失踪した父親のせいで、母親は朝から晩まで働き詰めになり、コウジも兄のヨシユキも苦労をして、寂しい思いをしながら育ってきたので、憎しみの気持ちが残っており、簡単に受け入れることは出来なかった。
しかし、葬式で、父親が関わった人の話を聞いている内に、本当の父親の姿を思い出し、父親としては最低な事をしたが、人間としては、とても優しい人物だったことを知る。そして、そんな父親を、母親は愛していたようだった。そしてコウジは・・・。後は、映画を観てくださいね。
今、人気の俳優さんが沢山出ているし、斎藤工さんの監督作ということで、話題になっていたので、観てみました。お話としては、実話ベースだったし、感動作だったと思います。
でもね、父親としては、やっぱり最低かな。自分の好きな事をしたいのは分かるし、友達を大切にしたいのも分かるけど、その前に、家族を守るのが先でしょ。それが出来ないなら家族なんて作るなよ。ハッキリ言って、私は大嫌いな男のタイプです。とは言っても、友達に誘われたり、頼られたりした時に、断れない気持ちも解るんですよね。難しい事です。でも、子供がこんなに傷つくような事は、止めて欲しかったな。
次男のコウジ目線で描かれて行くのですが、これ、次男だから許せたっていう部分もあると思います。長男だったら、やっぱり、全てを捨てて出て行った父親を許せないと思います。だって、自分が全て背負った気持ちになっただろうし、本当に苦しかっただろうと思うんですよ。時代が変わっても、やっぱり長男だから、お兄ちゃんだからという気持ちがあって、辛かったと思いますよ。それは、次男のコウジとは違ったと思います。
お母さんの姿も描かれているのですが、複雑だろうなぁと思いました。女として好きだった人ではあるけど、家族を捨てていった父親だし、全ての尻拭いをしたのはお母さんだった訳でしょ。父親を許したら、子供に申し訳ないと思うから、簡単には許せませんよ。自分が許したら、子供は我慢せざるを得ないから、それは出来ななかったんだろうなぁと思います。可哀想でした。唯の男と女だったなら良かったのにね。
それぞれの気持ちが、良く描かれていたと思います。まぁ、葬式での、思い出を話す場面で、それ、必要なの？と思うような場面もあったにはあったけどね。だって、金歯を貰うとか、必要なの？それくらい、欲深い友人がいるって事なのかしら。今どき、金歯って・・・。笑いました。あ、でも、佐藤さんがまとめているのは、面白かったな。マジックのお爺さんは、そのまま何もやらずでしたね。マジックして欲しかったな。
出演者は、凄い人が沢山出ていましたね。やっぱり、俳優・斎藤工のコネ出演なのかしら。「乱」の劇団員の方たちは、皆さん、出ていましたね。良かったです。波岡さん、好きなんですよぉ。観れて良かった。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。単館系の映画で、何か大きなことが起こる訳ではありませんが、何となく、じーんときて、感動すると思いました。一つだけ、どーも、映像がのっぺりしているように感じてしまい、絵を見ているような気持ちになりました。難しい事は分からないけど、他の監督作品だと、絵に奥行きがあるように感じるところが多々あるんですよねぇ。回り込んだりとか、そういう技法なのかしら。良く解らないけど、空間を映像に収めて欲しいなと思いました。映画としては、感動作なので、ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
 |
MASKMEN DVD BOX
12,312円
Amazon |