「さよならの朝に約束の花をかざろう」沢山の愛が描かれて別れもあるけど、その愛は消える事は無い。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「さよならの朝に約束の花をかざろう」を観てきました。

 

ストーリーは、

10代半ばで外見の成長が止まり、数百年生き続けることから「別れの一族」と呼ばれるイオルフの民の少女マキアと、歳月を重ねて大人へと成長していく孤独な少年エリアルの絆の物語が描かれる。人里離れた土地で、ヒビオルと呼ばれる布を織りながら静かに暮らすイオルフの民の少女マキア。ある日、イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる獣にまたがるメザーテ軍が攻め込んできたことから、マキアとイオルフの民の平穏な日々は崩壊する。親友や思いを寄せていた少年、そして帰る場所を失ったマキアは森をさまよい、そこで親を亡くしたばかりの孤児の赤ん坊を見つける。やがて時は流れ、赤ん坊だったエリアルは少年へと成長していくが、マキアは少女の姿のままで・・・。

というお話です。

 

 

イオルフの民のマキアは、民の村を失い、逃れる途中で、殺された女性の腕の中で泣いている赤ん坊を見つけて引取る事にする。イオルフの民は長命の為、見た目がほとんど変わらず、人間の子供などを育てたら、いつかは追い越されてしまうことが判っていながら、マキアは見捨てる事が出来なかった。

 

見た目が変わらない為、住む場所を転々とするしか無いマキアは、息子・エリアルを連れて、色々な町を転々としていった。その間に、エリアルはドンドン成長して行き、赤ん坊から幼児になり、少年になり、青年になって行く。もう、エリアルと親子では無く、姉弟と思われている状態で暮らしていたある日、エリアルは、メザーテ国の軍に入って働きたいと話し、マキアと別れ、軍隊に入ります。

 

 

マキアは一人暮らしていましたが、ある日、イオルフの民の仲間・クリムが現れ、メザーテ国の王子の妃としてレイリアが迎えられると聞き、それを止める為に協力して欲しいと頼まれ、行動を共にする事にする。王子とレイリアの結婚式を止める為にパレードを襲撃し、レイリアに再会するが、既にレイリアは妊娠しており、愛していたクリムに会う事は出来ないと話し、別れる事となる。

 

 

別れ別れになった、マキア、エリアル、レイリア、クリム。それから時が経ち、メザーテ国の力が弱まり、他国が攻め始める。その他国の中に、クリムとマキアの姿があった。そしてレイリアを奪ったメザーテ国が崩壊する前にレイリアを連れ出そうとするのだが・・・。そして、メザーテ国の兵士となったエリアルは、攻めてくる敵国と対戦し・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

この映画、ファンタジー映画だったんですね。私、チラシの絵しか観ていなくて、「あの花」的なお話かと思っていました。でも、とても良いお話でした。人を送る者と送られる者。人間よりも長命の一族だと、必ず見送らなければならないという運命を背負ったマキアという女性と、そんな彼女に育てられた少年の愛が、とても良く描かれていて、感動でした。

 

 

二人の関係は、最初は母子、次に姉弟、そしてエリアルにはマキアが女性に見えてきてしまう。美しく、変わらないマキアは、本当に辛いだろうと思いました。いつまでも守って、側に居たいエリアルと離れなければならないなんて、辛いですよね。母親の子離れとはちょっと違うでしょ。この苦しさは、何とも言えずに辛そうに見えました。

 

もちろんエリアルの方も、母親として愛しているんだけど、段々と男として成長して行くと、周りの男たちが、自分の母親を女として見て行き、それを側で見ていると、嫉妬のような気持ちが湧いてくる。母親への愛と、女性として見てしまう自分の気持ちと、もう、どうしようもなくなってしまう姿が良く描かれていました。

 

 

イオルフの村の長老が最初に「村の外に出たら人を愛してはいけない」と教えるんです。それは、必ず愛する人を先に送る事となり、残りの人生を一人寂しく暮らすことになるからなのですが、どうなんでしょうね。

 

人間だって、生きていれば、必ず、誰かを送る事になる訳でしょ。愛する人の死に向き合う事になる。だけど、先に送り出してあげる方が安心じゃないですか。自分が先に死んだら、残していく愛する人が心配で、死ぬに死にきれないですもん。私は、出来れば、愛する人を送って、自分が最後に死にたいな。だって、寂しかったら自分で死ねばよいでしょ。別に、死が訪れるまで待つ必要もないし、自分だけならどうにでも死ねますもん。だから、残される事は、全然、心配していないんです。マキアも、そんな気持ちを理解したんじゃないかなぁ。

 

 

エリアルは生まれて直ぐに母親が殺されちゃったけど、マキアに育てられて、幸せだったんじゃないかな。凄く愛情を貰って、それこそ溺愛されて育ったからね。マキアの年齢を越しちゃって、色々、悩んだとは思うけど、でも、やっぱりエリアルにとってマキアはお母さんだったのだと思います。

 

この映画、本当に良かった。母親と子供の愛情を描きながら、ファンタジー映画の要素を絡めて、戦争の悲惨さも描き、男女の愛も描いていて、盛りだくさんなのに、それが全然、嫌じゃないんです。私は、とっても感動しました。この映画、好きだな。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。アニメだけど、誰が観ても感動すると思います。人それぞれ、愛の形は違うけど、どんな愛でも消える事は無いんです。この映画、何だろう、何度観ても感動しそうな気がしました。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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