「ローズの秘密の頁」愛する人を想う気持ちは誰に何を言われようとも変わらない。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ローズの秘密の頁」を観てきました。

 

ストーリーは、

取り壊しが決まった精神病院から転院する患者たちを診察するため、病院を訪れた精神科医のスティーブン・グリーンは、赤ん坊殺しの罪で精神障害犯罪者として40年もの間病院に収容されている老女ローズ・F・クリアを看ることに。自分の名が「ローズ・マクナリティ」であると訴え続ける彼女は、赤ん坊殺しの罪を否認し続け、大切にしている聖書の中に何十年にもわたって密かに日記を書きつづっていた。興味を抱いたグリーン医師に、彼女は半世紀前からの自分の人生を語り始める。

というお話です。

 

 

取り壊しが決まった聖マラキ病院。転院する患者たちの再診のために病院を訪れた精神科医スティーヴン・グリーンは、病院で40年もの長い時間を過ごしてきたローズ・F・クリアを看る事になります。

 

彼女は、産まれたばかりの自分の赤ん坊を殺した罪で収監されたんです。しかしローズはその罪を否認し、自分の本名は「ローズ・マクナルティ」だと訴え続けていました。そんなローズを診察していたある日、彼女が聖書に何かを書き綴っているのに気が付きます。グリーン医師は、そっとローズの聖書を手に取り、彼女が書いた文章を読み進める。それは何十年もローズが書き溜めた日記であり、その中には衝撃の彼女の人生が描かれていた。

 

 

若かったローズは、その美しさから男たちの注目の的であり、女性からは妬みの目が向けられていた。そして彼女はプロテスタントだったため、その頃のカトリックが大多数のアイルランドの田舎町では、異端者として見られていました。そんなローズは、酒屋の息子マイケルと知り合います。お互いに惹かれ合いますが、マイケルはイギリス空軍に志願し、町を出てしまいます。アイルランドは中立だったため、イギリス空軍に入ったマイケルは非国民と見られていましたが、ローズは気にしませんでした。

 

 

暫くして、マイケルが飛行機でローズが住む山小屋近くに墜落してしまいます。パラシュートで逃げた彼を見つけ、彼を匿い、看病するローズは、マイケルと愛し合っていることを確認します。牧師に頼み、二人でひっそりと結婚式を挙げた二人でしたが、それから直ぐに、町の男たちに見つかってしまい、裏切り者としてマイケルは連れて行かれてしまいます。そしてローズは精神病院へ・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

 

この映画、結構、衝撃作品でした。アイルランドの難しい立場も良く描かれていたと思います。1922年にイギリスから独立したのですが、北アイルランドはイギリス領として残存し、同じ国なのに別れたんですよね。で、イギリスはプロテスタント、アイルランドはカトリックなので、宗教的にも別れてしまいました。しかし住んでいる人は、そう簡単には分かれられません。同じ町に2種類の民族が混じってしまった感じになっていたので、諍いは多かったようです。そんな中で起こった第二次世界大戦ですが、アイルランドは中立国だったんです。でも、イギリスは参戦しているから、イギリス側の人は軍に入ることになり、町の人々は影で非国民と呼ぶようになるんです。

 

 

プロテスタントのローズと、イギリス側に付いたマイケルは、お互いに町からはじき出された人間だったんです。そして惹かれあってしまったので、悲劇が起きたのだと思いました。社会の歪みによる被害者たちなんです。こんな事、もう起きて欲しくないけど、まだ中東はアフリカでは、こんな事も起きているのかも知れません。

 

そんな二人に何故か割り込むゴーント神父という人がいるんです。神父なので、結婚は出来ませんが、ローズに惹かれてしまい、ストーカーまがいの事をしていて、彼女を守りたいと思いながらも、彼女に嫌がられる事ばかりしてしまう。可哀想な男性でした。神父も心からローズを愛していたのだと思いますが、その思いは伝わりません。切なくなりました。

 

 

それにしても、ローズへの町の女性からの嫉妬は凄いなぁと思いました。美しい同性がいたら、別に、キレイだなぁと思って眺めていれば良いと思うのですが、なんで汚い噂話を流したりするのかしら。時々、今でも居ますよね。綺麗な人を見ると悪く言う人。何でかなぁ。美しいモノは美しいと認めて、憧れれば良いのにね。嫉妬や妬みは、人間を醜くします。美しくなりたいと思うなら、妬まない事。受け入れる事。そして自分は自分であり、自信を持つ事。それが一番でしょ。この映画では、人への嫉妬が鍵となって、悲劇が起きるので、そんな事が起きないようにして欲しいと思いました。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。感動しました。良い映画でしたよ。ちょっと、ストーリーの組み立て具合がややこしいけど、でも、最期まで観れば理解出来ますし、最期に色々な謎が開かされます。とっても楽しめますよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

ローズの秘密の頁(ページ)|映画情報のぴあ映画生活

 

原作本の翻訳は出ていないようですね。