「ミッドナイト・バス」人は皆、強がっていても寂しがりなんです。誰かに側に居て欲しい。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ミッドナイト・バス」の試写会に連れて行って貰いました。

 

ストーリーは、

長距離夜行バスの運転手・高宮利一が運転するバスに、16年前に別れた妻・美雪が偶然、客として乗車してくる。美雪は、怪我をした父の面倒を見るため東京から新潟へ通っているという。また、利一と美雪の息子・怜司と娘・彩菜も、それぞれの理由で故郷の新潟で過ごす時間が増えていた。図らずも新潟で時を過ごすことが増えた元家族の4人は、それぞれの心に向き合うこととなる。

というお話です。

 

 

長距離夜行バスの運転手をしている高宮利一は、東京と新潟を往復する白鳥交通に勤めている。地元ではスワンと呼ばれ、親しまれているバスである。利一は、東京で定食屋を営む志穂という恋人がおり、東京に行く度に彼女の家に泊まっている。そろそろ彼女との再婚も考えるかなぁと思って、志穂を新潟の家に招いたのだが、家に帰ると、息子の怜司が東京の仕事を辞めて帰って来ていた。気まずくなった志穂は東京に帰ってしまう。

 

 

息子との生活になったある日、東京発新潟行のバスに元妻の美雪が乗っている事に気が付く。新潟に着いて、話しかけると、とても具合が悪そうだ。話を聞くと、彼女の父親が入院し、その世話と、実家の世話、そして東京の家族の世話で限界のようだった。あまりにもやつれた美雪を見てほおっておけず、彼女の父親と実家の世話を手伝うと言ってしまう。彼女の父親は子供たちの祖父になる訳だから気にするなと言い、息子の怜司と一緒に通う事になる。娘の彩菜は、子供を捨てて出て行った母親を許しておらず、反発するばかり。

 

 

利一と美雪は、嫌いになって別れた訳では無く、利一の母親とのそりが合わず、仕方なく別れたのだった。その後、美雪は再婚し、新しい家庭で娘も居る。しかし、既に夫婦仲は冷え込んでいるようだった。そんな時に利一に再会した美雪は、何となく利一に頼り始めてしまう。人の好い利一は、美雪を気持ち良く助けるが、そんな二人の姿を、新潟に訪ねて来た志穂が見てしまう。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

この映画、良かったよぉ。別に、大きな事件が起きるでもなく、普通に暮らしている人々なんですけど、そんな生活の中にも、色々な問題があって、それを一つ一つ片付けて行くのは本当に大変なんだけど、誰かの力を借りてやれば、何とか乗り越える事が出来るってことが描かれているし、やっぱり、人は一人では寂しいんだって事を思い出す事が出来る作品でした。

 

 

昔、離婚して、既にお互いに新しい生活をしている二人が、突然、再会して、こんな風になるかなぁと思ったけど、嫌いで別れた訳では無かったら、やっぱり懐かしいし、昔の良い思い出が蘇えるかもしれないなぁと思いました。いや、嫌いで別れていても、何年も経っていれば、お互いに成長しているだろうし、会って、静かに話せるかもしれないね。ずーっと同じところに住んでいれば、再会する事だってあるのかもしれないな。

 

 

子供たちは、自分たちを捨てて出て行った母親だと思ったら、やっぱり反発はあるだろうね。許せない事もあると思う。それは仕方ないし、母親は、それに対して何も言えないだろうと思う。でも、生きる事って大変だから、女性が一人で子供を抱えて行くのは難しかっただろうと思ってあげて欲しい。子供に不自由をさせるくらいなら、置いて出て、まとまったお金が貯まったら迎えに行こうと思ったのかもしれませんよ。

 

利一は、何故再婚しなかったのかという問いに、「寂しく無かったから」と答えるのですが、それは、子供たちを育てるのに忙しかったからだと思うんです。今、子供が巣立ったら、やっぱり寂しいわよね。そりゃ、誰かに居て欲しくなるわよ。一人になってみて、初めて感じるんだと思う。だからね、寂しさを感じる前に、先に誰か一緒に居る人を見つけると良いですよ。それは、別に結婚というものに囚われず、家族でも友人でも、誰でも良いと思うんです。助け合える人を見つければ。

 

 

そんな事を思うような映画でした。主演の原田さん、上手いなぁ。お笑いとは思えない演技でした。今回、大型バスの免許も取得したそうで、ビックリ。大型って、本当に難しいのよね。よく取れましたよ。素晴らしいです。舞台挨拶で、教習所の先生が、仕事が無くなったら運転手すればいいって言ってくれたそうですよ。(笑)

 

 

この映画、凄く面白いのに、上映館、少ないんですよぉ。残念ですねぇ。面白いし、上手い人が揃っているのになぁ。勿体無いと思いました。私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。派手な映画では無いけど、人の気持ちを良く描いていて、何だか、暖かくなるような映画でした。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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