「否定と肯定」を観てきました。
ストーリーは、
1994年、イギリスの歴史家デビッド・アービングが主張する「ホロコースト否定論」を看過することができないユダヤ人女性の歴史学者デボラ・E・リップシュタットは、自著の中でアービングの説を真っ向から否定。アービングは名誉毀損で彼女を提訴するという行動に出る。訴えられた側に立証責任があるイギリスの司法制度において、リップシュタットは「ホロコースト否定論」を崩す必要があった。そんな彼女のために組織されたイギリス人大弁護団によるアウシュビッツの現地調査など、歴史の真実の追求が始まり、2000年1月、多くのマスコミの注目が集まる中、王立裁判所で歴史的裁判が開廷した。
というお話です。
1994年、ユダヤ人の歴史学者:デボラ・E・リップシュタットは、ホロコーストでの大量虐殺があったとして自著で主張し、イギリスの歴史学者:デビッド・アービングのホロコースト否定論と真っ向から対立していました。アービングは、そんなデボラが許せず、彼女の大学での講義にゲリラ的に入り込み討論をするなどの嫌がらせをし、最後には、とうとうイギリスでデボラを訴えてしまいます。内容は、書籍での名誉棄損。
イギリスの司法制度では、訴えられた方に、その立証義務があり、ホロコーストがあって、大量虐殺があったと言う事を、デボラ側が立証しなければならなくなります。デボラは、友人に頼み、イギリス人弁護団を結成し、アービングに立ち向かいます。
幾つもの証拠写真や書簡、研究者による説明を交えて、ホロコーストの証明をするのですが、ことごとく、アービングにいちゃもんを付けられ屁理屈を捏ねられて、完璧な論破が出来ず、苦戦を強いられます。全てにデボラは反論をしたいと言うのですが、弁護団は、アービングを相手にして醜態をさらしてしまう事こそ、相手の望んでいる事であり、デボラには黙っているようにと釘を刺します。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、とても面白い映画でした。どう考えても、ホロコーストはあったし、虐殺は行われたと解かっているのに、それを証明するというのは、とても難しいのだと言う事を知りました。確かに、ヒトラーたちは死んでしまっているし、建物跡はあっても、そこで行われたことは、写真に撮られていないし、証言者は居ても、無かったという人物もいる事から、言った言わないの問答になってしまうんです。
建物の図面や写真を見せて、ここからガスが入って、ここに覗き穴があると説明しても、通気口だとか、連絡用だとか、もう、相手は言いたい放題なんです。マジで、そこまで屁理屈を捏ねるかっていうほど、アービングは理論武装してきているんです。普通なら、そこまで言うのは恥ずかしくないのっていうような事を平気で言うんです。バカじゃないかと思っても、それが間違いと証明出来ないから、話を聞くしかない。本当におかしいでしょ。
あんなに沢山のユダヤ人が酷い迫害を受けて、仲間を虐殺されたと証言しているのに、どうして無かったと言えるのかなぁ。書類とかも出てきていて、そこに”ユダヤ人を送れ”という言葉があるのに、絶滅収容所に送ることじゃないとか、書いたのはヒトラーじゃないとか、酷いねじ曲げ方を平気でやるんですよねぇ。
例えば、100歩譲って、ヒトラーが書いていないとしても、誰かがヒトラーに言われて書いた訳でしょ。そしてユダヤ人を列車に乗せて何処かに送ったとしても、レールは絶滅収容所のあるポーランドに続いていた訳よね。そこに建物もあるし、掘り起こしたら山ほどの骨も出てきている訳じゃないですか。どう考えても、無かったと言い切る人の気が知れないと思いました。
でも、こんな事があったと言うことを知れて良かったと思いました。同じように、韓国も”慰安婦問題”を国際司法裁判所に訴えれば良いんじゃないですか?そうすれば、本当は強制連行が無くて、今まで日本が「謝罪と賠償」をして来た歴史も知る事が出来るでしょう。日本は何度も謝罪と賠償をしていますからね。それを韓国政府が揉み消して国民に解らないようにしているだけですから。本当の事を、誰もが知るべきなんです。
知識が無い事は恥ずかしい事では無いけど、知ろうとしない事は恥ずかしい事だと私は思います。知識が無いなら勉強すれば良いけど、知ろうとしないのは、ただ頑固に我儘を通しているだけのバカがやる事なんです。何事も、知ろうとするべきなんです。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。ハッキリ言って、楽しい映画ではありませんが、事実を認めようとしない人間がどれだけ恥ずかしい事なのかということが解ります。やっぱり、誰しも、脳を柔らかくして、人の話を聞いて、冷静な判断をする事が必要なのです。間違いは正せば良いけど、間違いを認めない人間はクズだと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。