「オリエント急行殺人事件」を観てきました。
ストーリーは、
トルコ発フランス行きの寝台列車オリエント急行で、富豪ラチェットが刺殺された。教授、執事、伯爵、伯爵夫人、秘書、家庭教師、宣教師、未亡人、セールスマン、メイド、医者、公爵夫人という目的地以外は共通点のない乗客たちと車掌をあわせた13人が、殺人事件の容疑者となってしまう。そして、この列車に乗り合わせていた世界一の探偵エルキュール・ポアロは、列車内という動く密室で起こった事件の解決に挑む。
というお話です。
世界的に有名な探偵・エルキュールポアロ。嘆きの壁で事件を解決したポアロは、トルコからフランス行きの寝台列車オリエント急行に乗ろうとするが、何故か部屋は満室。しかし、知り合いの鉄道関係者によって、どうにか乗る事が出来る。列車には、富豪の美術商、美術商の秘書、美術商の執事、家庭教師、教授、伯爵夫妻、医者、侯爵夫人とメイド、宣教師、自動車セールスマン、アメリカ人の夫人、そして車掌と鉄道会社の重役、そしてポアロが乗っています。
その日の夜、ラチェットの部屋から何か物音がするのですが、何事も無いようでそのまま就寝します。次の朝、ラチェットが部屋で死んでいるのが見つかり、その捜査をポアロが始めます。ラチェットは、何度も身体を刺されて死亡したらしいことが判るのですが、乗客の誰もが怪しいのですが、誰もが、その動機が見つからない。
捜査を進めて行くと、ラチェットは、現在は富豪の美術商ではあるが、実は犯罪を犯してきたギャングであり、沢山の人間に恨まれていたことが判ります。そして乗客たちも、表の顔とは違い、裏の顔があるらしい。その顔をポアロは、一人づつ剥いでいき、殺人を問い詰めて行くのですが、どうしても絞り切れません。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
とっても豪華な顔ぶれだし、内容も、アガサ・クリスティーのオリエント急行殺人事件なので、面白いと思っていたのですが、それ程でも無かったなぁ。昔の映画をTVなどで観た事があるのですが、もっとドキドキしたような気がしたんですけど、それは子供の頃だったので、まだ知識が無いから、素直に楽しめたのかも知れません。
今、十分な知識を頭に入れてしまった後では、古い推理小説のトリックは頭に入っているので、既に、死体を見つけて調べた時点で、あ、これは、あのトリックだなって解ってしまうんですよね。ま、でも、トリックも結末も解っていても楽しめる映画も多いので、楽しみにしていたのですが、何故か、そんなに盛り上がらなかったのは何故だろうか。
思うに、映し方が王道なんですよね。列車という閉鎖空間という事もあるのですが、イマイチ、絵が美しくないんです。アップが多いし、動きもそれほど無くて、話も分かってしまっているから、どーも盛り上がらなかったのかなぁと思います。例えば、もう、完璧にポアロの目線だけとか、それともポアロにくっついていた鉄道会社の男をベースにして、彼から見た乗客たちの動きを追うとか、何か、映画を観る方が観やすくして、ストーリーを自分で解明して行くような形にしてくれていたら、内容が判っていてもドキドキしていたかも知れません。
話自体は面白いし、出演者もカッコいいし、ポアロは頭が良さそうだし、穴は無さそうな映画なんだけど、全体的に見ると、バランスが悪かったように見えました。
あ、そうそう、アームストロング家の事件についてなのですが、会話の中で何度も出てくるんだけど、その内容をまとめて、一つの回想として表して欲しかったなぁ。バラバラ話が出てきて、説明をしてくれて理解は出来たんだけど、最後の謎解きの部分ででも、全部を繋げて流してくれれば、もっと共感が持てたと思うんだけど、どーも、やっぱり殺人は見逃しちゃダメなんじゃないのぉ~って思っちゃいました。
私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかなと思います。あまり期待して行くと、スカッと足をすくわれるので、あまり期待をしないで観に行くと、結構、楽しめるのかなと思いました。昔の映画は、何度もTVなどでやっているので、きっと皆さん、観た事があるんじゃないかしら。謎解きを観て、あー、知っているかもって思うと思いますよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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