【演劇】「笑った分だけ、怖くなる vol.2」白石加代子女優生活50周年記念公演・面白かった! | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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舞台「笑った分だけ、怖くなる vol.2」を観てきました。

お話は2作品。

 

 

筒井康隆 「乗越駅の刑罰」

第一ラウンド 筒井康隆 作 「乗越駅の刑罰」(新潮文庫刊『懲戒の部屋』より)


小説家の入江は七年ぶりの里帰りで乗越駅にやってくる。
無人と思い切符を出さずに改札を抜けようとすると、駅員に呼び止められる。 入江の弁解を一切認めず駅員は言葉尻をとらえて執拗に入江をイビる。そこに、もう一人の駅員が来て子猫入りスープを作り始める。
怖くなった入江は金を渡して逃げようとするが、余計怒りにふれて、無理やり猫スープを飲まされて・・・
逃げ場なしの悪夢的状況に入江はどうなってしまうのか…

 

井上荒野 「ベーコン」

第二ラウンド 井上荒野 作 「ベーコン」(集英社文庫刊)


母は家族を置いて家を出た。その母が死んだ。葬式で母の恋人と出会った「私」。初めてだった。男からそんな目で見つめられたのは。男の視線につき動かされ、彼の家へ通いつめる「私」。
男が作ったベーコンを食べたとき、強い衝動に襲われ禁断の愛の味を知る―――


佐野史郎熱望により井上荒野にオファー。
白石加代子と佐野史郎の禁断の愛はとてもスリリングで濃密な予感。

 

という内容でした。

 

 

やっぱり白石加代子さんの舞台は面白い!今回は、佐野史郎さんとの二人芝居で、息もピッタリでした。前回の「笑った分だけ~」でも、佐野さんとやられていて、凄く面白かったので、今回も絶対に見逃せないと思って観に来たんです。

 

まず、筒井さんの小説「乗越駅の刑罰」。白石さんの舞台は、筒井さんの小説を使うことが多いのですが、いやぁ、何ともドロドロしていていいですねぇ。大好きです。筒井さんの小説自体がとても好きなので、それが舞台化されるのはとても嬉しいです。大体、猫鍋って何なんだっ!許せんっ!と怒りまくる私ですが、それも筒井ワールドだからこその許せる話なんですよね。訳の分からない不条理劇に見えながらも、ちゃんと辻褄は合ってきて、最後にゾッとするお話なんです。それを白井さんと佐野さんで演じて下さるんだから、もう、ゾッとして、ビリビリきますよ。面白かったです。

 

次に「ベーコン」ですが、これ、ゾッとするというか、とっても官能的に思えたんだけど、それで合っていたのかしら。母親が付き合っていた男性と何度か逢う内に、段々と惹かれてしまい、それに気が付かないようにしていたのに、つい、彼が作ったベーコンを一緒に食べた時、その奥深い味を味わいながら、彼に惹かれていて、もう戻れないところに足を踏み入れてしまったと気が付いたような、そんな感じに見えました。

 

 

うーん、ベーコンって、奥深い味だからねぇ。余分な脂を燻製にして取り払って、良い味だけをそこに残した肉だから、何となく、年上の男性って感じがするのかも知れないわねぇ。若い頃は、余計なものが沢山くっついていて、無駄が多いけど、年を取れば取るほど、無駄が無くなり、教養が付いて、少量でも良い味で満足感が得られるという事かしら。奥深いなぁ~。

 

やっぱり、この白石さんの「笑った分だけ~」のシリーズは面白いです。絶対にハズせないっす。これからもずーっとやってくれると良いなぁ。いつやって下さるのか、待ち遠しいですもん。この舞台、機会があったら、ぜひ観るべきだと思います。超!超!お薦めいたします。これは、誰もが満足出来る舞台じゃないかな。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「笑った分だけ、怖くなる vol.2」

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