「南瓜とマヨネーズ」を観てきました。
ストーリーは、
ミュージシャンを目指す恋人せいいちの夢を叶えるため、ツチダは内緒でキャバクラで働いていた。ツチダがキャバクラの客と愛人関係になり、生活費を稼ぐためにキャバクラ勤めをしていることを知ったせいいちは、仕事もせずにダラダラと過ごす日常から心を入れ替えてまじめに働き始める。そんな折、ツチダが今でも忘れることができないかつての恋人ハギオと偶然に再会。ツチダは過去にしがみつくようにハギオにのめり込んでいくが・・・。
というお話です。
ツチダは、ミュージシャンを目指す恋人せいいちに歌を歌い続けて貰う為にキャバクラで働いていた。せいいちは、ツチダに言われるがまま、バイトもせず、歌作りに専念という事で、何もせずに家に居て、生活をしていた。
ある日、ツチダのキャバクラに来た客が、ツチダにもっと良い稼ぎがあると話し、その男の愛人になり、ホテルに行く度に何万も貰うようになる。
せいいちは、以前、一緒にバンドをやっていた仲間に誘われ、飲みに行くと、彼らはグラドルの女の子をボーカルに入れて歌うようにと会社に言われたようだ。そんな以前の仲間に悪態をついてしまうせいいちに、女の金で生活している奴が偉そうに言うなと言われ、傷つくせいいち。家に帰り、不要な音楽設備を売りに行こうとすると、そこに帰ってきたツチダがそれを止めて、お金ならあるからと話す。そして、ツチダが愛人をやってお金を稼いでいる事が知られてしまい、2人の仲は最悪になる。
せいいちは、バイトをいくつも掛け持ちをするようになり、家に居着かなくなる。寂しいツチダは、ある日、ライブハウスのバイトで、以前に付き合った事のあるハギオに再会する。ハギオは酷い男で、好きでも無いのに身体だけ目的で付き合い始める。そして時々、金までせびる。酷い男だと解りながらも、ハギオにのめり込むツチダ。
ツチダの変化をよそに、せいいちは必死でバイトをし、そんな中で曲も作り、以前のバンド仲間と一緒に歌を歌い始める。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、典型的なダメ男に貢ぐ女と、カッコいい事を言いながら女にたかる紐男の話かと思っていたら、途中から変わっていくんですよ。ツチダという女性は、本当にダメ男が好きで、そういう男ばかりにくっついているようなのですが、とにかくハギオがあまりにもクズで、それまで一緒だったせいいちが良い人に見えるくらいでした。まぁ、せいいちは、良い男なんですけどね。
ここで思ったのが、男がダメになるのは、ダメ男が好きな女がそうさせているのではないかという事なんです。だって、せいいちは、ハギオが愛人をしている事を知り、必死でバイトを掛け持ちして働き始め、頑張っているのですが、ハギオは、そんな彼に不満を募らせ、ハギオに走ってしまう訳でしょ。これって、どう考えても、女が悪いよね。女が酷いダメ男を作ってしまっているということじゃないの?
男と女なんて、付き合っていても、結婚していても、相手に目一杯おんぶしてしまうとダメになると思うんです。お互い、同じ人間なんだから、対当に出来るようにならないと間違っているでしょ。お金の問題だけじゃなく、片方がお金を稼ぐなら、その分、世話をしてあげるのが当たり前の事で、ただお金を貰うだけならタカリと一緒なのよ。それが嫌なら、どちらもお金を稼ぐこと。子供の世話も同じで、本当は、夫も妻も一緒に育てるのが当たり前なんだけど、どうしても女性に重みが言っちゃうよね。残念だけど。その時は、やっぱり夫が沢山稼ぐしかないんじゃないの?もし妻の方が稼いでいたら、夫が主夫をやれば良いだけの事。もう、今の時代、男が女がなんて言ってないで、出来る方がやるでいいじゃないねぇ。と、話が曲がりましたが、このツチダという女性が、どう考えても、ダメ男を作っているようにしか見えませんでした。
だから、このせいいちくん、一人で立ち始めると、本当にイイ男なんです。カッコ良いし、話も真面目だし、こんなイイ男、なんで手放して、そんなクズのハギオなんかに手を出すんだよって思っちゃった。まぁ、色々、展開があるんですがね。それにしても、このハギオ、マジ、クズだったなぁ。何もしなくて、女にたかって、身体を求めるって、酷い!確かに、イケメンなんだろうけど、私は、見ただけで嫌悪するタイプでした。
歌で食べて行こうなんて、凄く難しい事だし、まず、売れる事なんて無いと思うけど、それでも夢を諦めずにやっているのって、良いと思いますよ。年を取って、仕事を持って、家族も出来たとしても、夢を何処かに持ち続けているって、素晴らしい事なので、捨てないで欲しいなぁ。私も、こんなに映画を観て、ブログを書いているのも、何かクリエイターになりたかった夢を捨てきれないからだと思うんですよねぇ。残りカスって感じかな。でもね、これがあるからこそ、生活が充実して、仕事も動くんです。忙しいし、身体を心配されるけど、それでも自分の為に、このカスを捨てずに持ち続けるって、イイもんですよ。
主演の臼田さん、ダメ女役、上手かったです。私は、せいいち役の太賀さんがお気に入りですけどね。彼は、とっても良い表情をするんです。若いのに、味がある役者という感じで、映画、舞台などなど、頑張って欲しいなぁ。ちなみに、もうすぐ公演が始まる”流山ブルーバード”に出演予定です。私も観に行きます。もー、楽しみッ!
私は、この映画、お薦めしたいと思います。若い頃のもやもやした思いとか、好きだけどイヤな事とか、なんか、そんなモノが詰まっていて、観ている時は、ダメ男と女の話と思うんだけど、観た後に全体を考えると、思いが湧き出るように感動するんです。それぞれの人物の思いが溢れてきて、何か、もう、じーんとする感じなんです。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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南瓜とマヨネーズ (FEEL COMICS)
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