舞台「24番地の桜の園」を観てきました。
ストーリーは、
「桜の園」と呼ばれる領地の地主・リューバが娘のアーニャとともにパリから帰国した。兄のレオニードと養女のワーリャは再会を喜ぶが、一家の財産は尽き、地所「桜の園」の売却を迫れらていた。
農奴の出自で一家につかえてきたロパーヒンは、今は若き商人として頭角を現している。領地の売却を避けるべく、ロパーヒンは別荘地として貸し出す事を提案するが、リューバとレオニードは現実を直視しようとしない。
アーニャは亡き弟の家庭教師・ペーチャと、ワーリャはロパーヒンと思い合うが・・・。
後は舞台を観て下さいね。
24番地と題名に付いていたので、あの「桜の園」とは違うのかと思っていたのですが、ただ単に渋谷Bunkamuraの住所を入れただけだと分かり、ちょっとガッカリ・・・。どうせなら、桜の園を渋谷の一等地という設定でやれば良かったのに。ちょっと残念。
お話は、もう、演劇部だったら必ず一度はやろうという話が出る「桜の園」です。今さら、何か言うべき事もありませんが、まぁ、金持ちだった頃が忘れられない、ぼんやりした人達ってことですかね。日本でも良くいますよね。昔はどうだった、ああだったと自慢げに話すけど、今は何も持っていない人。懐かしむ事でしか、自分を表せないなんて、可哀想な人だけど、この時代のロシアは、きっと変革について行けない人達が沢山いたのでしょうね。チェーホフ、痛いとこ突くなぁ。
この舞台、実は、私に全く合わずに、観ているのがしんどかったです。時々、あるんですよ、どうしても観ていて辛くなってきちゃう舞台って。内容も、役者さんも良かったのですが、実は、舞台装置が年中動いているんです。場面の切り替わりということで、役者の移動ごとに壁パネルを動かしていたのだと思いますが、それが、あまりにも多くて、目がチカチカして、イライラしてしまったんです。演出が合わなかったってやつですかね。
なんであんなにいちいち壁を動かしたんだろう。確かに、大きな家の中を移動している様子は解かるんです。でも、その移動している人物以外の人も舞台には居る訳で、そちらの人は、一緒に移動している訳では無いんです。ま、舞台だから、別に、何処に誰が居ようとイイんだけど、なんだか、とっても見づらくて、途中でイライラしちゃったんです。
まぁ、合わない舞台もありますから、仕方ない事なんですけど、串田さんの他のは好きだったんだけどなぁ。今回だけはダメだったかな。
俳優さんたちは、上手い方ばかりなので、安心して観ていられました。八嶋さんの相変わらずの強烈さで、大笑いさせて頂きました。風間さんと小林さんの飄々とした感じが、お金無い事解ってんのかなぁ~?みたいな状態を良く表していて、良かったです。
そういえば、舞台に”生の山羊”が出演しておりました。私は”ゆきちゃん”と呼んでいたのですが、あれオスだったような。大人しかったなぁ。可愛かった。ンコはしていたんだろうなぁ。生き物だもんね。
私は、この舞台、まぁ、お薦めしたいと思います。私は、舞台美術がダメだったけど、この「桜の園」は良い内容だったし、出演者の方々がそれぞれの人物たちを良く表現していらっしゃるので、チェーホフの言いたいことが良く解かると思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「24番地の桜の園」
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/17_sakurano/
上演時間
1幕 1時間25分
(休憩 15分)
2幕 55分
合計 2時間35分
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