「おじいちゃん、死んじゃったって。」を観てきました。
ストーリーは、
ある日、祖父の死を報せる電話を取った吉子。葬儀のため祖父の3人の子が久々に集まるが、吉子の父である清二をはじめ、清二の兄や妹、そしてその家族たちは祖父の死を悲しむ余裕もなく、葬儀の準備に追われる。そんな中、親族たちそれぞれが抱えるやっかいな事情が明らかとなり、ひょんなことからそれぞれが本音をさらけだす。吉子は親族たちのやりとりにあきれ返りながら、その流れに身を任せていたが・・・。
というお話です。
ある日、吉子は自宅で彼氏をSEXをしている所に電話がかかり、取ってみると、祖父が亡くなったとの知らせだった。直ぐに父親に知らせ、祖父の家に駆け付ける。吉子の父である次男の清二が病院に駆けつけると、既に長男の昭男がおり、遺体を自宅に運ぶ。末の妹・薫はまだ連絡が付かず、二人で葬式の打合せをするも、祖母はボケてしまっており、二人の息子の顔も分からない。
葬式の段取りも終り、一旦自宅に戻った吉子だったが、家族の誰も泣いていないことに気が付き、本当に悲しいのだろうか、家族なんだろうかと考え始める。
実家で葬式の準備をし始める家族だが、昭男は既に離婚をしており、元妻が子供たちを連れて来るのだが、色々と問題が起きる。そして末の妹・薫に連絡が付き、実家に到着するのだが、薫は独身だが事業に成功しており、高級車で乗り付け、香典も20万円包んできていて、昭男や清二との違いが明らかになってしまう。
葬儀が始まり、お経も始まるのだが、家族の問題は膨れ上がり、言い合いが始まってしまい、その上、ボケた祖母が葬式の場で立ったままお漏らしをしてしまい、もっと問題がぐちゃぐちゃに・・・。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
うーん、家族の色々な問題や愛を描いているのですが、まぁ、家族ってこんなもんでしょ。いい事ばかりじゃないから、喧嘩にもなるよね。でも、家族であっても、言ってはいけない事ってありますから、気を付けましょう。やっぱり、いくら家族でも、これだけは許せない事ってあるでしょ。
いつも思うんだけど、家族にだって、超えてはならない一線ってあるから、それは考えようよね。いつもぼんやりしているばかりじゃダメなんです。でもさ、もし喧嘩しちゃってヤバいと思ったら、ちゃんと謝ろう。心から誤れば、そこは家族だから、許して貰えると思うよ。悪い事は悪いって認めて謝らなくちゃ、それは大切な事だよね。
吉子が、家族が泣かない事を責めるような場面があるのですが、あー、若いから全然解ってないんだなーって思いました。人が死ぬと、近ければ近いほど、実感が湧かなくて、直ぐに何て涙が出ないんですよ。まさか自分の前に居た人が居なくなるなんて、理解出来ないんです。葬式やら、診断書やら、何やら、忙しい事もあるんだけど、死んで直ぐに死体を前にすると、涙が出る事もあるかと思うけど、その後、葬式で泣いている暇なんて無いし、まして、マジで実感が湧かないの。そして、人が居なくなって、家族だけとか、一人になると、実感って湧いて来るんです。
その時は、辛いよね。もう、どうしていいか分からないんですもん。今まで一緒に居た人が居ないなんて、そりゃ、年配の方なら、それでボケちゃったり、おかしくなるの、凄く理解出来ます。それが”死”ってもんです。若くたって、つい、誰もいないところに向かって、話しかけてたりするもん。慣れるまで仕方ないよ。だから、泣いてないから悲しくないだなんて思ってる人間は、人の死に関わった事が無い人だと思います。
まして、死んだ時にSEXしてたから、私は酷い人間なのかもと思う場面もあるけど、そんな日常の中で人は死ぬんだという典型じゃないですか。そういうもんなんです。自分が死ぬ時だって、誰かはSEXしているだろうし、ゲームしているだろうし、TVを見ているだろうし、それは生活の中に”死”があると言う事なんです。”死”は日常だし、それはいつ自分にも起こり得ることか分からない。明日は何が起こるか分からない。だからこそ、今、家族で一緒に居る事が大切なんじゃないかな。
最後に一つ、出演者の皆さん、上手い方ばかりなのですが、私は、特に、岡山天音くんを押したい!岡山さん、最近、本当に良い役をやっています。派手なイケメンでは無いけど、とっても味があって、良い脇役と言ったら悪いかも知れないけど、核になるような人物が演じられる方なので、これからとっても期待をしています。これからも観たいです。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。凄く面白いという娯楽作品では無いけど、なんか、じんわりくる良さがあり、後から、”そうだよなぁ~”なんて思い返すような映画でした。私は気に入りましたよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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おじいちゃん、死んじゃったって。 (幻冬舎文庫)
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