【TIFF2017】「キープ・ザ・チェンジ」(ワールド・フォーカス部門)障害は障がいとなるのか。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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第30回東京国際映画祭の25作目、「キープ・ザ・チェンジ」を観てきました。

 

ストーリーは、

運転手付きの車で移動する裕福なデヴィッドは、ささいな問題を理由に集団セラピーへの参加を義務付けられる。しかし自閉症の大人たちによるセラピーに、自分は無関係であるとの態度を貫く。女好きで、出会い系サイトで知り合った女性に実際に会っては断られ続けるデヴィッドは、次第にセラピー仲間のサラに惹かれて行くが・・・。

というお話です。

 

 

上記の話の続きになりますが、セラピー仲間のサラと出会い、お互いに惹かれて行きます。2人とも、知的障害があって、一人での生活は難しいようでした。デヴィットの両親はとても裕福ですが、自分たちが居なくなったら息子はどうなってしまうのか、いつも心配しています。なので、息子が付き合う人は、普通の人で、面倒を見てくれる人が良いと思っています。

 

デヴィッドは、自分の家でのパーティーにサラを連れてきますが、母親は、サラの事を良く思っていないし、まして、上流階級の人々の集まりに、知的障害を持ち、普通の家の娘がやってきたのですから、マナーが違い過ぎて、皆、目を潜めてしまいます。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

 

うーん、障がい者だって同じ人間なんだから、変な目で見ないでというのは解かるのですが、やっぱり、生活をするという部分に関しては、どうしても、誰かの助けが必要であって、何だか、とっても複雑な気持ちになりました。きれいごとで、一緒に生活していけたら良いのにと言ってしまうけど、それは、私が健常者で、彼らの足りない部分を負担することを苦にしないからというのが前提となっていて、障がい者同士だと、どうしても、誰か外部の人が手を差し伸べてあげないと、この映画を見ていると難しいのではないかと思ったんです。

 

 

デヴィッドとサラは、きっと二人で生きて行けると思ったのでしょうが、外から冷静な目で見ると、やっぱり難しいんですよ。誰かが経済的に助けなければならないし、何か起こってしまう前に、見てあげなければならないと思うんです。だから、御両親も心配して、止めた方が良いとデヴィッドを止めたのだと言う事が良く分かります。

 

 

本当に、二人の気持ちは痛いほど解るけど、でも、それを見ている家族は、簡単にやってみれば良いなんて言えないと思いました。それは、難しいですよね。どちらの気持ちも良く解かるから、簡単に好きになったら一緒に居れば良いなんて言えないんです。本当に難しい。観ていて、困りました。

 

そんな問題を描いている映画でした。これは、考えさせられると思います。だって、そうでしょ。障がい者と健常者に違いは無いと言いたいけど、でも、無理だよ、違うもん。にゃー、泣きたくなってきた。普通に友達になれるけど、生活という事に関しては、責任持てないもんねぇ。辛いです。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。でも、ちょっと難しい内容だし、日本で公開してくれるかどうかは解りません。難しいかなぁ~。でも、良い映画なので、機会があったら、DVDでも何でも良いので、見て見て下さいね。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「キープ・ザ・チェンジ」

http://2017.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=117