第30回東京国際映画祭の22作目、「グッドランド」を観てきました。
ストーリーは、
ルクセンブルグ・シャンデルスミレンの農村では、今年の収穫は既に終わりを迎えていたが、ドイツ人の流れ者イェンスは仕事を探している。農作業の手伝いとして雇われた彼は、さらに村のビアホールで出会ったシングルマザーのリュシーのベッドにも迎え入れられた。イェンスは、地元の人々に取り入ろうとしたわけではないが、直ぐにきにいられ、トランペットを渡されて、村のバンドにも誘われた。新天地での最初の日々は、牧歌的静けさと共に過ぎていったが、彼は、やがて村の暗部への手がかりに気付き始める。
というお話です。
この映画、あらすじは、上記の通り、これ以上、細かく書けないので、解説は端折りますね。何点か、欠けている部分のみ、ちょっと書いて行きます。
ドイツから流れてきた男性イェンスは、シャンデルスミレンという村で働き始めます。村に馴染んでいきますが、今一つ、謎があるような気がして最後まで踏み込めません。そしてイェンスにも秘密があります。この村からほど近い場所で強盗があり、犯人が逃走しているというんです。警察が周ってくるのですが、何故かイェンスは、ちょっと怯えた顔をするんです。実は、彼は犯人の一人で、この村に身を隠しているんです。
村の住民は、それを解っているのか解っていないのか、それも謎ですが、イェンスを庇ってくれるんです。それが何故なのか、段々と解って行くのですが、ちょっと恐ろしいです。誰もが、何かを隠しているようで、イェンスに危害を加えてきそうで、ドキドキしちゃうんです。
ある女性と出会うのですが、その女性も、最初は、とっても明るくて、ステキなシングルマザーなんですが、あれ?もしかしてこの人・・・って思うような事もあり、村人と親しくなって行けばいくほど、怖くなって、信用出来なくなって行くんです。
イェンスが現れる何年か前に、ある男性が失踪していて、その男性は、とても暴力的で、手が付けられないような人物だったようですが、ある日突然、消えたんです。その男の事も、段々と解って行きます。
最初は、解らないことだらけなんだけど、一つづつ、秘密が暴かれて行くと、どんどん怖い方に向かっていって、逃げたいんだけど、がんじがらめにされて行く感じなんです。周りから囲まれて、どうにも逃げられない、助けて~って叫びたくなるような内容でした。
ホラーではないし、それほど残酷という感じでは無かったですが、人間の怖さが描かれていて、ドキドキが最後まで止まらないという感じでした。トウモロコシ畑で、伐採機に追われる場面が怖かったです。どちらから機械が迫ってきているのか分からず、自分も刈られちゃうかと思いました。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。ちょっと暗めですが、サスペンス要素は十分あり、ドキドキ感が止まりません。でも、アクションなどは無いので、ちょっと物足りないかな。四方を固められた男がどうなって行くのか、楽しんで欲しいです。これ日本公開、あるかなぁ。微妙ですが、もし、公開されたら、ぜひ、観てみて下さいね。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「グッドランド」
http://2017.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=11