【TIFF2017】「シップ・イン・ア・ルーム」(コンペティション部門)部屋の中から思いは大海へ | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

第30回東京国際映画祭の17作目、「シップ・イン・ア・ルーム」を観てきました。

 

ストーリーは、

カメラマンの男。偶然知り合った女と、その弟の3人で奇妙な共同生活が始まる。心を病んだ弟は部屋から外に出られず、男はある手段を思いつく…。

というお話です。

 

 

紛争地で写真を撮っていたカメラマンのフェリペは、精神的に疲れてしまい、意欲を無くしていました。スーパーのオープン記念の写真などの仕事をなんとなく続けていたある日、スーパーで倒れ、財布をスられた女性に出会います。

 

フェリペは、パウラが掏られた財布が中身を抜かれて捨ててあるのを見つけ、パウラに届けたのですが、何故か、とても邪険にされ、その上、1週間以内にこのアパートを出なければならなくなったので、良い不動産があったら紹介して欲しいと頼まれます。そして、パウラには部屋から出られない心を病んだ弟・イヴァンがいる事も知ります。

 

 

期限が来ても住むところが見つからなかったパウラ姉弟を、フェリペは家に呼び、住まわせます。部屋から出られないイヴァンに睡眠薬を飲ませ、段ボールに入れて運び入れました。イヴァンは、1年前に暴漢に襲われて以来、外が怖くなってしまったんです。

 

原因を知ったフェリペは、何か出来ないかと思い、イヴァンに外の写真を見せ始め・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

うん、とっても優しい映画なんですけど、最初、スーパーの様子が写って、そこに殺到する人々が、あまりにも恐ろしくて、ブルガリアって、こんなに恐い国なのかしらと、ちょっと思いました。まぁ、きっと、スーパーのオープン記念で激安だったからなのかもしれませんが、バナナを先に取ったとかで取り合う姿に、ちょっと引きました。

 

 

フェリペは、あまり話さないし、暗くて怖そうに見えるので、家に住まわせてあげたり、イヴァンを癒してあげようとしたりするのが、ギャップに見えて、凄く優しい男なんだって思えてくるんです。これこそ、ギャップ萌えってやつですかね。嫌に、イイ奴に見えるんですよ。それに対して、パウラは、見た目は美しいのに、性格がキツくて、なんか怖いの。でも、段々とイヴァンと一緒に、フェリペに懐いて行くんです。

 

派手な映画では無いのですが、急がず、一歩づつ、傷ついた心を癒して行こうという姿が描かれていて、とても暖かい気持ちになる作品です。セリフが少なく、イマイチ、その思いが伝わりにくい部分もありますが、良い作品でした。

 

 

私は、この作品、お薦めしても良いかなと思います。実は、私は、あまり、超感動とはならなかったのですが、ジーンと思いが伝わってくるのは解りました。ちょっと難しい映画ですが、単館系が得意な方には伝わると思います。観る機会があったら、ぜひ、観てみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「シップ・イン・ア・ルーム」

http://2017.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=23