第30回東京国際映画祭の14作目、「ビオスコープおじさん」を観てきました。
ストーリーは、
父を事故で亡くしたミニーのもとに、父の知己という老人ラフマトが現れる。彼は幼い日々にミニーがお気に入りだった巡回ビオスコープ(のぞきからくり)屋のおじさんだった。インドとアフガニスタンをつなぐ愛と映画の物語。
というお話です。
フランスでドキュメンタリー映画作家として成功したミニーは、父親の死の知らせでインドへ戻る。父親が乗ったカブール行きの飛行機が事故にあったのだ。ずっと疎遠だった写真家の父の家に行くと、アルツハイマーを患うアフガニスタン人の老人ラフマトがいた。殺人の罪を着せられた彼を、父がずっと匿っていたという。
驚いたミニーだったが、段々と、その老人ラフマトが、自分を可愛がってくれた、大好きだった「ビオスコープおじさん」だと分り、その昔、木箱ののぞきからくり(ビオスコープ)で映画の断片を見せてくれたり、沢山の世界の事を話してくれていた事を思い出す。
ミニーは、ラフマトを故郷のアフガニスタンへ帰還させようとするのだが、彼が会いたがっていた娘は見つからず・・・。後は、映画を観て下さいね。
インド映画ですが、ダンスも歌も無く、とっても泣けるお話でした。主人公のミニーが、子供の頃に大好きだったビオスコープおじさんが、実は、何の為にアフガニスタンからインドへ渡って来ていたのか、ということが、ミニーが調べるうちに、段々と解かってきて、感動するんですよ。
とっても良い作品なのですが、イマイチ、私は、構成の仕方が合わなくて、途中で辛くなりました。現代のミニーの姿を描きながら、古い昔の出来事を入れ込んでくるのですが、何となく、テンポが合わず、あれ?この人何なんだっけ?ってなって、ウトウト、眠くなってしまいました。もちろん、全部、寝てしまった訳ではないので、内容は解りましたよ。
ラフマトは、娘に会いたがっていたのですが、ミニーがどんなに探しても見つからず、でも、それを彼に伝えられないんですよ。解ります。言えないですよね。嘘はいけないって言うけど、やっぱり人を守る為の嘘は必要なのだと思います。必ずしも真実を告げる事がいつも正しいと言う訳ではないんです。人の心は、直ぐに壊れちゃうものだから、大切に扱わないとね。優しい嘘は誰も咎めません。神様だって、褒めてくれると思います。
タゴールの「カブリワラ」というお話が基になって作られているそうです。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。本当に良い内容で、感動作なのですが、ゴメンナサイ、私は、うとうとしてしまいました。どーも、切り替わるテンポが私に合わなかったんでしょうね。残念でした。でも、良かったですよ。もし、日本公開されたら、ぜひ観てみて下さいね。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「ビオスコープおじさん」http://2017.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=33