【TIFF2017】「迫り来る嵐」(コンペティション部門)共産国の基本が良く分からないなぁ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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第30回東京国際映画祭の11作目、「迫り来る嵐」を観てきました。

 

ストーリーは、

1990年代。ユィ・グオウェイは、中国の小さな町の古い国営工場で保安部の警備員をしており、泥棒検挙で実績を上げている。近所で若い女性の連続殺人事件が起きると、刑事気取りで首を突っ込み始める。そしてある日犠牲者のひとりに似ている女性に出会い接近するが、事態は思わぬ方向に進んでいく…。

というお話です。

 

 

1990年代、ユイ・グオウェイは、中国の小さな町の古い国営工場の保安部の警備員の仕事をしている。工場内の警備をしていて、盗難事件の犯人を見つけて、優良社員として表彰されたこともある。ある日、工場の近所で、女性の死体が見つかります。どうも女性を狙った連続殺人らしい。

 

 

警備で褒められているユィは、警察気取りで事件に首を突っ込み、犯人を捕まえようと躍起になる。工場内の工員の捜査をし、内部の人間の犯行では無いことが判るが、犯人の手がかりが全く無い。しかし、連続殺人なので、また犯行を重ねるはずと、前回の現場近くではっていると、犯人らしき男がフードをかぶって現れ、ユィは、直ぐに追いかけ始める。犯人との追いかけっこを続け、工場内を逃げ回り、外部に出た道路の所で消息が切れてしまった。

 

犯人を逃してしまったユィは、酷く残念がり、それから犯人を夢に見るようにまでなってしまう。そんな時、ヤンズという女性に出会い、彼女は、殺人事件の被害者にちょっと似ていて、何となく惹かれあう。その時期、国は政治の方向転換を行い、利益の無い国営工場などは廃止の一途を辿っていた。ユィの工場も、大幅なリストラを行い、ユィは色を無くす。

 

 

ユィは、ヤンズと一緒に住む為、床屋の空き店舗を借りて、彼女が床屋を始める。彼は相変わらず犯人捜しを諦めておらず、まだ追っている。そして、実は、ヤンズが被害者に似ていた事を思い出し、彼女をおとりに使い、犯人を捕まえようと言う計画が動き出していた。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

私は、この映画、サスペンス映画として楽しく観たのですが、疑問がとてもありました。質問をしたかったのですが、会場には中国の方ばかりで、その方達しか質問が受け付けて貰えませんでした。私、決定的な事が効きたかったんです。

 

 

観ていて、とても疑問だったのが、そんな小さな工場の警備員が、表彰されたからって、何で馬鹿みたいに犯人を捕まえようと、床屋を借り、自分の彼女をおとりにして、いや、もしかして、そもそもおとりをさせる為に彼女と付き合ったのかも知れないけど、とにかく、そんなことまでするほど、その小さな会社で褒められたことが嬉しかったのかと言う事です。

 

 

日本だって、営業成績が1番だったとかで表彰される会社ってあるけど、表彰される事なんて、どーでも良いと思っていると思うけど。要は、営業成績を上げれば歩合給が増えて、報奨金なども出るからでしょ。日本では、別に、奉仕して褒められる事なんて求めてないですよね。褒めるくらいなら金をくれって事です。でも中国は違うみたいなんですよねぇ。不思議です。自分に利益が無いのなら、やる意味が無いでしょ。会社は、生活するためのお金を貰いに行くとこだから、出来るだけ働かず、沢山お金を貰う事が良いに決まっているでしょ。何か、根本的な考え方が違うので、話は理解出来ましたが、主人公の心が理解出来ませんでした。あんたが暴走しても、何も解決しないんだからって言ってあげたくなりましたよ。

 

 

中国は、今も、国に監視されて、当局が話して良いということしか話せないのかしら。私が、国営の小さな会社で褒められる事が、こんなにも嬉しい事なんですか?なんて質問したら怒られていたのかしら。会社は、家庭じゃなくて、生活費を稼ぐところなんだから、お金が貰える分だけ働けば良いし、付き合えば良いんでしょなんて言ったら大変だったのかも。笑えます。

 

サスペンス映画で、ちゃんと、最後に解決が着くから、本当に面白い映画だったのですが、基本的な認識が、とにかく日本と違うので、主人公の思いが詳しく知りたかったなぁ。誰の為にそこまで捜査をして、何がしたかったのか、教えて欲しかったです。きっと、私の考えとは違うと思うから、監督に教えて欲しかった。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。映画としては、良く出来ていたし、どんでん返しが小気味良くキマって、何とも言えない気持ちになる所が、良かったです。主演のドアンさん、良かったです。私、初めてこの俳優さんを観たような気がします。でも、有名らしいですよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「迫り来る嵐」http://2017.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=15