「ブレードランナー 2049」 IMAX3D を観てきました。
ストーリーは、
2049年、レプリカントが労働力として製造され、人間社会と危うい共存関係を保っていた。レプリカントを取り締まるブレードランナー“K“は、レプリカントの開発に力を注ぐウォレス社の巨大な陰謀を知る。やがて“K“は鍵を握る男、デッカードと対面し・・・。
というお話です。
時は2049年。レプリカントの度重なる反乱があり、その製造を中止され、タイレル社は倒産したのだが、その資産をウォレス社が買取り、再度、反抗をしないレプリカントの製造に着手する。そしてレプリカント「ネクサス9」となった現在、ロサンゼルス警察には、旧型のレプリカントを廃棄するブレードランナーが配置された。”K”は、ブレードランナーとして警察で仕事をするレプリカントである。
ある日、旧型のレプリカントがいるらしい農場を訊ね、旧型のレプリカントであるザッパー・モートンを見つけ、彼を”解任”=廃棄する。彼は、”奇蹟を見た事が無い奴には解らない。”という言葉を残す。ザッパーの家や周辺を捜査すると、大きな枯れ木の下に棺の様なものがある事に気が付く。掘り返してみると、そこには人間の骨が入っており、調査をすると、その骨は女性で、帝王切開で子供を産んだ後に合併症で亡くなったらしい。違和感を持った”K”は、その骨を詳しく調べると、骨の中に製造番号がある事を見つける。人間の骨かと思っていたのはレプリカントの女の骨だった。
何故、レプリカントの女が妊娠し子供を産んだという形跡があるのか。人間ではないレプリカントには、そんな機能は備わっていないはず。ウォレス社の研究も、まだレプリカントに子供を産ませる事など成功していない。では、この骨は誰の骨なのか。
その製造番号を調べる為、ウォレス社を訊ねた”K”は、その番号が、大停電以前のものであり、あるブレードランナーに辿り着く。”K”は、警察OBのガフを訊ね、あるブレードランナーについて尋ねると、彼は退職し、今はどこにいるか分からないと話す。警察は、レプリカントが子供を産むなどと言う事が判ったら世界が崩壊してしまうので、”K”に、その子供を捜査し、廃棄する事を命令する。
再度、ザッパーの家に行き、細かく捜査をすると、木の根の辺りに番号が書いてあり、その番号は、”K”が夢に見る記憶の中にある木馬に掘られた番号だった。驚いた”K”は、自分の記憶をたどる為、レプリカントの記憶製造を行っている会社を訊ね、記憶が本物かどうかを調べると、本物だという答えが返ってくる。驚いた”K”は、記憶通りの場所に行き、木馬を探してみると、木馬を見つけることが出来る。
木馬の成分などを調べて貰うと、ある放射能が降り注いだ地域だと言われ、その場所に探している昔のブレードランナーがいるのではないかと探してみるのだが・・・。後は、映画を観て下さいね。
こんなに解説しても、まだデッカードに辿り着いていないのですから、どれだけ映画が長いのか解ると思います。でも、面白いですよぉ。私は、今日初日、朝一番のIMAX3Dで観に行ってきました。観たくて観たくてたまらなかったんです。今日だけは、東京国際映画祭を休んで、ブレードランナー2049の為に空けたんです。
という訳で、朝一で2時間40分を楽しんだ私、もう、あの映像美に酔いました。本当に美しい。前作の美しさを引継いでいました。あのね、美しいって、ただ”キレイ”なんじゃないんですよ。あのね、映像に肌触りが感じられて、それが気持ち良いのが私の言う”美しい”なんです。霧の湿気と、砂の軽さと、そこに現れる人間の肉感と言うのかしら。この映画は、眼から肌触りを感じる気持ち良さがあるんです。それこそが、ブレードランナーなんですよ。
でね、あのレイチェルが子供を産んでいたという衝撃の事実が、始まって早々に解ります。ええ~!!って驚くだろうけど、まぁ、驚くことはそれだけではありません。”K”は、もちろん、最初からレプリカントだったし、ウォレスの言葉を信じると、デッカードもレプリだったのではないかと暗示されていました。レイチェルと出会ったのも、操作された実験だったのかもという事です。デッカードがレプリだという話は、前作の時にリドリー・スコットが話していて、前作のディレクターズカットはそれをベースにしてありますよね。それが真実味を増してきたと言う事です。でも、ハッキリそうだとは一言も言っていないので、嘘かも。
今回は主役が”K”なので、彼の話をしましょうか。彼はレプリカントで、ブレードランナー。とても良い出来なんだと思いますが、観ていたら、イマイチ弱いですね。一応、警官として作られたなら、もっと強くても良かったんじゃないの?直ぐに撃たれたり、刺されたりして、良く倒れるんですもん。もう少し防御をしないとね。今回は、警察でも、ウォレス社でも、偉い人は女性でした。この時代になると、女性の管理職が増えているという考え方なのかな。本当にそうなって欲しいな。
”K”は、レプリから生まれた子供を探していくのですが、良く言う”どんどん怖い考えになっちゃうよ。(ぼのぼの談)”なんです。ええー、マジですか、調べれば調べるほど、なんか怖いんですけど~って事で、”K”が落ち込んで行く姿は、ちょっと笑えました。でもね、それもある誘導なんですけどね。
この作品では、前回、デッカードとロイが追う者と追われる者として、命の大切さ、儚さを表していたのですが、今回、”K”一人で、その2人分を演じています。彼は人間なのかレプリなのか、記憶が本物なのか偽物なのか、そして、彼の愛は幻想です。あまりにも”K”という人物が、哀しくて、寂しくて、包み込んであげたくなるような人物像でした。雪の中の”K”は、鳩の羽根が舞い朝日が射す屋根で座るロイ・バッティのようでした。美しかった・・・。
まだまだ書き足りないけど、あまりにも長くなったので、ここで切ります。きっと、また2回、3回と観に行くので、その時に書きますね。
私は、この作品、超!超!超!お薦めしたいと思います。マニア受けと言われるかも知れませんが、私、マニアなんですよ。ゴメンナサイ。確かに2時間40分は長いです。でもね、この世界観は素晴らしい。特に、IMAX3Dで観ると、自分で空を飛ぶ車を運転しているようですよ。レプリは電気羊では無く、木馬の夢を観ていました。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
明日からまた、東京国際映画祭の毎日です。
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