「ブレードランナー ファイナルカット」やっと本当の大画面で良い音で観ることが出来ました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ブレードランナー ファイナルカット」を観てきました。続編の公開を記念して、元のブレードランナー ファイナルカットを劇場公開してくれていたんです。初めて、大好きな「ブレードランナー」を、高画質大画面で、ライブサウンドという音響で観る事が出来ました。凄く満足しました。もう、何度も観すぎるほど観ているのに、大画面で観ると、こんなにも興奮するのかと思いました。

 

一応、ストーリーは、

酸性雨で荒廃した2019年のロサンゼルス。人間にそっくりな外見を持つ人造人間「レプリカント」たちが植民地惑星から逃亡してきた。レプリカント専門の捜査官「ブレードランナー」のデッカードが追跡を開始するが・・・。

というお話です。

 

 

やっぱり、凄い作品だなぁと感動して帰ってきました。大画面が初めてというのもありますが。素晴らしい映像と、内容、そしてデザインですね。何度観ても飽きないです。

 

あの街の映像を進んで行くと、タイレル社のピラミッドのようなビルが2棟建っていて、あの巨大な建造物をどうやって持たせているのかとか、考えてしまいます。ピラミッド型だから、上部の構造的には簡単かも知れないけど、建物全体の荷重が凄いから、それをどんな杭やらなんやらで持たせているのか、考えちゃうと、頭がいっぱいになってしまいます。車が空を飛ぶ時代だから、何かで重力を軽減しているのかしら。もしそれが出来るなら、天空の城も夢じゃないんだけどね。

 

 

デッカードの自宅は、フランクロイドライトの”エニス邸”をつかっているんだけど、あの幾何学的な壁が素敵ですよね。日本の帝国ホテルもライトだから、同じ様な部分があるんですけど、これ、イイよなぁ。私、コルビジェよりも、断然、ライト派なんですよ。コルビジェは、バウハウスの影響が濃く出ているけど、ライトはとても独創的で、温かみがあるんですよね。

 

そしてそして、私の大好きなブラッドベリビル。JBセバスチャンが住んでいて、ロイとデッカードの最後の戦う場所がここですが、このビル、歴史的建造物に指定されていて、ロスのダウンタウンにあります。私もロスに行った時に見に行きまして、弁護士事務所の多いビルだから上には入れて貰えないんだけど、警備員の方に日本から来たからお願いちょっとだけってお願いして、エレベーターに乗せて貰って、あの美しさを堪能させてもらいました。あんな贅沢なビル、今は作れないよなぁ。羨ましいです。もちろん、ああいうビルは日本では作れませんよ。だって、日本は地震大国ですもん。でも、もし造れるなら、あのデザインは理想です。

 

 

デッカード役のハリソン・フォードも、若かったなぁ。美男子ではないけど、イケメンですよね。ちょっと汚い系の男で、昔の鍛えた身体って感じで色気があるんです。現代は、みんなプロテインでガッチガチに筋肉だけど、この時代は、本当に鍛えての筋肉だから、ちょっとポテッとしているけど、胸板が厚くて素敵なのよ。そうそう、ロイ役のルトガー・ハウアーも、超!ステキよねぇ。実は、ハリソンより気に入っています。あの鳩の舞う屋上でうなだれて動かなくなるロイ=ルトガーは、伝説ですよ。

 

 

ファイナルカットでは、デッカードが見るユニコーンの夢が出てくるのですが、このシーンとラストのガフが置いて行くユニコーンの折り紙で、デッカードもレプリカントだっていう話があるらしいのですが、私は、やっぱりデッカードには人間でいて欲しいな。原作では、もちろん人間ですが、制作をした時に、リドリー・スコットがレプリにしても良いなぁって思ったらしく、この構想も取り入れてファイナルカットが作られたそうです。どういうことかというと、原作の「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」という題名をもじって、「レプリカントは現実にはあり得ない作り物であるユニコーンの夢を見る」という事らしいです。うーん、でも、人間でいて欲しい。ハリソンも、デッカードは人間でいて欲しいと言っていたそうです。

 

 

ショーン・ヤングさんも、ダリル・ハンナさんも、ジョアンナ・キャシディさんも、若くて美しかったですね。この頃の女優さんって、本当にマネキンのように美しいから、レプリカントも演じられたんでしょうねぇ。わざわざ醜い人間を作る必要無いですもん。どうせ作るなら美しい方が良いに決まってるので、美しい人でないと、レプリカントは演じられません。そうなると、ロイ=ルトガーは解るけど、リオンの人はちょっとダメかな。美しくて怪力にして欲しかった。(笑)でも、それっぽかったけどね。

 

 

あのタイレル博士をロイが殺す場面、凄く好きなんです。残酷だと言われるかも知れないけど、あれこそ、創造主=父親を殺す息子。これは、フロイトが言う「オイディプスコンプレックス」でしょ。「父殺し」っていうのは、一つの権威に対する革命、体裁の破壊です。レプリカントが、自分たちの生を認めさせるために起こした革命なんです。だけど、とても悲しんでいる。父親を殺したくないけど、仕方が無い。これが、今度公開される続編に上手く繋がっていると良いなと思います。

 

ブレードランナーに関して書いていると、いつまでも書いていられるけど、そろそろ寝ないとなぁ。この辺りで止めておきます。

 

 

この映画、もちろん、極超!お薦めなのですが、特別上映はもう終わっちゃうのかな。でも、もし、大画面で観ていない若い方は、ぜひ、大画面で良い音で観る事をお薦めします。私も、やっとマトモな大画面で観る事が出来ました。嬉しいです。これが本物なんですね。10年前の2007年に上映されたようですが、その頃は、こんなに悠長に映画を観ている場合じゃなくて、やっと今、観れました。嬉しかったです。

ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

ブレードランナー ファイナル・カット|映画情報のぴあ映画生活