「ダイバージェント FINAL」あー、また実験なんですね。”進撃”しかりでお腹いっぱいって感じ。

「ダイバージェント　FINAL」を観てきました。

ストーリーは、

人類を「無欲」「平和」「高潔」「勇敢」「博学」の5つの派閥に分類・管理する社会体制がクーデターによって崩壊し、新たな支配者の勢力が拡大していた。巨大なフェンスとゲートに囲まれたシカゴからの脱出を試みるトリスは、「異端者（ダイバージェント）」にまつわる驚くべき真実と、人類の記憶のリセットを目論む巨大組織の陰謀に直面する。

というお話です。

核戦争で荒廃した世界。シカゴのみ、隔離されて、人々が生きる事が出来ている状態で、シカゴでは５つの派閥を作り、社会を構成していました。「博学」のリーダーであるジェニーンが統率し、成長した子供たちを５つの派閥に分けて、それぞれの適正に合わせた生活を送る事を義務づけています。トリスは、派閥検査で、どの派閥にも該当してしまう「異端者＝ダイバージェント」と診断され、排除される運命となりますが、検査官が誤魔化して「勇敢」の中に潜り込みます。しかし途中でダイバージェントであることがバレてしまい、追われ、フォーたちと共に「勇敢」の外に逃げる事にします。（１作目）

「平和」のコミュニティに逃げ込んだトリスたちは、そこからも追われ、仲間を集めて、派閥社会に氾濫を起こそうと考えます。そして、フォーの母親であるイブリンに出会い、彼女の率いる仲間と共に、派閥社会に反乱を起こし、ジェニーンを倒します。すると、ジェニーンが持っていた箱がダイバージェントであるトリスに反応し、シカゴの外の世界からのメッセージをシカゴ内の人々の流し始めます。（２作目）

外の世界を知った人々は、外の世界に出る事を望みますが、イブリンがそれを阻止し、シカゴを閉鎖してしまいます。ジェニーンを倒したのに、イブリンが統率者になり、前と同じだと思ったトリスは、フォーと共に、壁を登り、外の世界に出ることにします。

荒廃した外の世界を逃げるトリスたちを、イブリンの手下が追ってきて危機に陥りますが、そこへ謎の集団が現れ、トリスたちを保護します。遺伝子繁栄推進局の彼らは、トリスたちをシールドで閉鎖されているシカゴ地域から連れ出し、推進局のビルへ連れて行きます。

荒廃した世界を元に戻す為、傷ついた遺伝子を持つ者では無く、純粋な遺伝子を持つ者を増やして世界を構成すれば、元の世界に戻ると考えられており、その純粋な遺伝子を生み出す為に、遺伝子繁栄推進局がシカゴを隔離して実験場として運営していたらしいんです。

推進局を管理するデヴィッドは、シカゴ内部から純粋な遺伝子を持つトリスが生まれた事により、傷ついた遺伝子の中からも純粋な遺伝子が生まれる事を証明出来たので、今の世界を統制する政府の「評議員」にアピールして、シカゴ実験場の予算を付けて貰おうと、トリスを「評議員」に会わせる為に連れて行こうとします。トリスは、シカゴで内紛が起きているのを止めて欲しいとデヴィッドに話すと、「評議員」に頼めば手を打てるかも知れないと話し、一緒に「評議員」に会いに行く事を促します。

「評議員」に会い、トリスはシカゴの事を話すと、実験場の事はデヴィッドの管轄だから解らないと言われ、デヴィッドが嘘をついていた事を知ります。そして、フォーたちも、推進局の嘘に気が付き始め・・・。後は、映画を観て下さいね。

出来るだけ短く解説したかったのに、長くなっちゃった。それくらい、この映画、後付けの設定が多くて、オイオイって感じなんです。傷ついた遺伝子が悪くて、ダイバージェント＝純粋な遺伝子が良いというなら、なんで、シカゴの中で抹殺されてきたんだろう。推進局が監視していたなら、トリスの前のダイバージェントも助け出せば良かったのに。そのダイバージェントたちだって、完璧では無かったかも知れないけど、彼らを交配させれば、純粋が生まれやすかった訳でしょ。実験場と言いながら、全然、実験してないじゃんと思った私でした。

最後の推進局の話を聞いていると、実験場の派閥やらの事って、何の意味も無いんですよ。何か理由があるなら理解出来るけど、３作目を観ると、じゃぁ、１作目と２作目はなんだったの？っていう気持ちになってしまうんです。ああー、無駄な時間と予算を使ったねとしか思えませんでした。

壁を越えるというのは、「進撃の巨人」で慣れているし、実験場と言われるのも、何となく、またかっていう感じなので許しちゃうけど、その意味が何も無いというのは、納得出来なかったなぁ。それに、推進局が管理していて、全て監視していると言うのなら、実験場だけ時間の進み方が早いとか、寿命が短いというなら、交配が進んでサイクルも早くなるから遺伝子の研究も解るけど、同じ様に時間が流れるなら、推進局責任者は何代も代わっている訳で、それ、実験場で研究とかいう範疇を超えてませんか？何だか、気の長い話だなって思っちゃいました。

ハッキリ言って、１作目であれだけ盛り上げておいて、この結末なら、上映館が少ないのも解る気がします。そりゃ、ダメでしょ。これ、誰も納得しないと思います。いくら私でも、これ、擁護出来ませんよ。内容が、無理に後付けしたとしか思えないんですもん。１作目作る時に気が付かなかったのかね。それとも、１作目の時に、まだ執筆中だったのかしら。酷いと思いました。

とりあえず、１作目も２作目も観たので、最後も観に行ったのですが、上映館も上映回も少なくて、観るのに苦労しましたよ。何だったんだろう。

私は、この映画、お薦め出来ません。まぁ、１、２作目を観てしまった方は、最後を観ないと気持ち悪いと思うから観に行っても良いかと思いますが、そうでなければ、観ても納得出来ないと思います。これは酷いとしか、私は言えません。出来るだけ良い部分を引っ張り出そうと思いましたが、これ、無理でしょ。一つだけ、マイルズ・テラーが楽しそうに悪役を演じてました。マイルズさん、日本の俳優の浅利陽介さんに似ていると思いませんか？どちらも、演技が上手くて、裏切らない役者さんなので、大好きです。これからも期待しています。良い部分はこれ位かな。気になったら、観に行ってみて下さい。上映館少ないですけど。

ぜひ、楽しんできてくださいね。

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