「世界は今日から君のもの」一歩づつでイイんですよね。救われた気持ちがしました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「世界は今日から君のもの」を観てきました。

 

ストーリーは、

高校の頃から5年間、引きこもりとなった小沼真実は、好きなマンガやイラストを正確に模写することで現実逃避をして過ごしてきた。心配性の父が、人と接する必要のないゲームのバグ出しの仕事を見つけ、真実はその仕事をスタートさせる。ある日、ひょんなことからゲームのイラストに手を加えた真実は、それをきっかけに特技である絵を描く才能が認められ、社員の矢部遼太郎からゲームキャラクターのイラストを依頼される。矢部に恋心を抱いた真実は、なんとか矢部の役に立ちたいと奮闘するが・・・。

というお話です。

 

 

引っ込み思案で、高校生の頃から引き籠りになった真美は、父親と二人暮らし。父親のリストラ危機を知り、アルバイトを始めるのですが、要領が悪く、結局、クビになってしまいます。次の仕事が決まらない真美に、父親が”デバッカー”の仕事を探してきて、真美に行ってみる?と聞き、真美は行く事にします。

 

人と話さなくて良い仕事であり、順調に始めた真美は、ある日の休み時間、制作部の矢部がゲームのキャラクターの原案で困っているという電話の会話を聞いてしまいます。そして、そのキャラクターの絵を拾ったので、矢部に返そうとするのですが、ピリピリしている矢部に返すことが出来ず、持ち帰ってしまいます。拾ったまま返さなかったら矢部が困ると思った真美は、仕方なく、キャラクターの変更をして、矢部のアドレスにメールで返します。

 

 

次の日、矢部は自分のメールにキャラクターの変更図案が来ている事に気が付き、デザイナーがやってくれたものと思い、喜ぶのですが、メルアドがいつもと違う事に気が付き、誰が描いたのか探し始めます。

 

一方、真美は、仕事を順調にこなしていると、何故か、同じ課の人に”サバゲー”に誘われ断るのですが、じゃんけんで負けて、駆り出されてしまいます。そこで矢部と一緒になり、距離が縮まります。矢部に、新ゲームのキャラクター原案を頼まれた真美は、前のように描こうとするのですが、そのプレッシャーに負けて、逃げ出してしまいます。そして、やっぱり自分は落ちこぼれで引き籠りなんだと思い、街をフラフラしていると、”サバゲー”で出会った恵利香と再会し、彼女の家に転がり込んでしまう。

 

個性的で大人の恵利香に助けられながら、真美は自分を取り戻しつつ、段々と気持ちを落ち着けて行く。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

 

アメリ的な感じって書いてあったけど、確かに、ファッションは可愛くてアメリ的かな。主人公の真美ちゃんは、空想少女だけど、アメリのように外向けでは無く、内向的で、引き籠りだけどね。

 

この映画、なんか、良かったぁ~。私、ちょっと、仕事でストレスを抱えておりまして、結構、シンドかったのですが、”一歩づつ”という言葉に救われました。レイトショーだったけど、最終日に観に行けて良かった。仕事となると締切があるし、一歩づつはしていられないのですが、この言葉で、焦らなくても良いんだって言う気持ちになりました。自分の出来ることをやればイイかなって。分からなければ人に頼っちゃおうという気持ちになりました。いつも必死になるな、一歩引けと自分に言い聞かせているんですけど、仕事が大きくなればなるほど、やっぱりのめり込んじゃって、周りが見えなくなるんです。そして怖くなってストレスになる。そんな自分を引き留めてくれる一言でした。助かったぁ~!

 

 

この真美ちゃん、引き籠りだったのですが、お父さんが優しくて、お父さんには心を開いているようでした。そんな彼女が、引き籠りを克服した訳ではないのですが、何故か克服した体験談を講演会のようなところで話さなくてはならなくなり、引き籠りの子供を抱える親子が観客で来ているんです。でも、克服したからスゴイとか、それっておかしくないですか?そのままの自分で、周りに慣れて行くだけだから、それ克服って言うの?

 

 

自閉症とかなら、克服じゃなくて、病気と上手く付き合うってことでしょ。引き籠りだって、克服じゃなくて、緩和じゃないの?周りに慣れるだけでしょ。でも、いつまで経っても、人と関わるのは苦手だし、話すのも苦手だし、部屋でぼーっとするのが一番好きっていうのは変わらないと思う。それでイイと思うんだけど。私だって、本当は家でぼーっとしてるのが一番好きです。映画は外に出ないと観れないから行くけど、仕方無しなんです。金さえ稼げれば、引き籠りだってイイんですよ。親が面倒を見ない事にしたら、自分で生きて行くんじゃないのかな?追い詰められれば、ちゃんと生活出来ると思うよ。

 

 

この真美ちゃんの性格は、母親のせいかなぁ。母親が、結構、無神経なのよね。母親と娘でも性格って違うから、全く合わない母娘も居ると思うんです。母親の性格が強すぎると、どうしても娘が引っ込んでしまって何も言えなくなっちゃう。もちろん、母親も悪気がある訳じゃないだろうけど、性格だから仕方ないですよね。でも、どこかで娘を解放してあげないと、本当に可哀想です。父親が味方をするか、誰かが娘を母親と離してくれれば良いんです。一人で自立するのは難しいですよ。だって子供の頃から上から押し付けられているんだから。

 

 

真美ちゃんには絵の才能が有り、周りもそれを認めるんだけど、期待されると彼女には受け止められないんです。だから、こういう子は、ヒントを与えて、自由にやらせるしかないんだと思います。そうしないと才能が開花しないでしょ。周りが気を付けて育てないと壊れちゃう。難しい事です。

 

門脇さん、雰囲気がとっても良いです。可愛かったし、ふとした表情が美しくて、素敵でした。三浦さんは、こういう役合いますね。彼は、本当に名脇役になってきました。どの映画に出ていても、ピタッと来る演技が出来ていて、邪魔にならず、印象に残ります。

 

 

この映画、私、とても気が楽になりました。良かったです。今、私に必要だったミネラルウォーターだったような気がしました。私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。もう、上映が終わっちゃっている所が多いかな。DVDが出たら、ぜひ、観てみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

世界は今日から君のもの|映画情報のぴあ映画生活

 

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