「世界でいちばん美しい村」を観てきました。
ドキュメンタリー映画なので、内容は、
2015年4月25日、ネパールを襲ったM7.8の大地震によって300万人が被災し、9000人以上が命を落とした。現地を取材するためヒマラヤ山岳地帯の震源地へ向かった日本人写真家・石川梵は、壊滅的被害を受けた村ラプラックで出会った少年アシュバドルとの友情をきっかけに、ドキュメンタリー映画の制作を決意。貧しくも笑顔の絶えないアシュバドル一家と、村で唯一の看護師である女性ヤムクマリを中心に、雄大な自然の中で復興に向けて懸命に生きる村人たちの姿を映し出していく。
というお話です。
ドキュメンタリー映画なので、直ぐに感想を書きますね。
写真家の石川梵さんの初監督作品です。2015年の大地震の後、ネパールを訊ねた石川さんは、ラプラック村というところで、かわいい少年と出会い、彼らの家族の美しさに惹かれて行ったと言います。そのラプラック村がある場所は、地震により壊滅的被害を受けて、その場所の地層は既に動いていて、地滑りの危険性もある為に、もっと高い場所の安定した地層に村を移すように言われたようでした。
確かに、山の中腹にある村だったし、針葉樹が生えていなくて、岩盤でも無いとなると、地層は緩いんですよね。日本などだったら、弱い所には杭を岩盤層にまで打ち込んで、建物を安定させたりすれば問題が無くなるのですが、ネパールでそんな事をしている人達はいません。何となく、そこに家を建てているだけなんです。
少年アシュバドルは、そんな不安定な生活の中でも、輝いていて、何にでも興味を持ち、家族を大切にしています。彼の妹のプナムちゃんは、とっても純粋で優しく、お母さんのお手伝いも一生懸命して、目が輝いているんです。この二人の目を見ていると、自分の今の生き方が間違っているのではないかと考えてしまいます。なんで、こんな社会で生きているのかと、流されているのかと、悲しくなりました。
でも、ここに生まれてしまったのだし、今の自分が立っている位置で、精一杯やるしかないのかなとも思いました。だって、アシュバドルやプナムも、どんなに家が壊れても、友達が亡くなっても、それを悲観する事無く、そこで必死に生きているんです。お父さんも、出稼ぎに行くのを止めて、辛い放牧の仕事を頑張っているんです。家族の為に。みんな、今の自分を否定する事無く、出来ることを努力している。そんな姿が描かれていて、心が現れました。人間って、頭脳戦だとか言うよりも、生きる事を基本として、それに抗わない、無理に難しい方に持って行かないで、簡単に考える事が一番自然な生き方なんだと思いました。それが一番、幸せなんです。
そんな簡単な事を、この映画は、彼らの家族を追う事によって、観る人に伝えてくれているんです。とても感動しました。何がと言うよりも、感じて、感動したんです。
自然の中で生きて、雨が降れば家に閉じこもり、晴れたら外に出て友達とはしゃいで遊ぶ、そんな毎日で育って行く彼らは、純粋で、大きな欲望に潰される事も無く、家族の幸せを想って生きて行くんです。素敵でしょ。夜空は満天の星。暗くなれば寝て、朝早くから仕事をする。人間の原点ですね。
私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。仕事の合間とか、何だったら、仕事場の休憩時間に観たい映画です。これ観ると、その後、仕事が上手く回るような気がしました。何でも素直に考えられるから、色々な事がシンプルになるんです。そうそう、昼寝をして、起きてスッキリという感じですかね。頭のモヤモヤが無くなって、良いと思いますよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
私が鑑賞した日に、監督がいらしてお話をしてくれて、主題歌のバンドの方もいらして歌ってくださいました。監督の話などが聞ける機会があったら、ぜひ、お話も聞いてみると理解が深まりますよ。面白いです。行ってみて下さいね。
最後に、パンフレットを購入すると、チャリティーに募金されるそうです。それと、公式サイトに、ネパールで酷い事をされている女性たちに援助する募金もあるようなので、ぜひ、公式サイトも見てあげて下さい。よろしくお願いいたします。
世界でいちばん美しい村 http://himalaya-laprak.com/
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