蜷川幸雄シアター「間違いの喜劇」を観てきました。シェイクスピアの喜劇です。
ストーリーは、
シラクサの商人イジーオンは、エフェソスへの不法侵入の罪で逮捕され、1000マルクの罰金か、それができなければ死刑の宣告を言い渡される。イジーオンには、アンティフォラスという双子の息子と、ドローミオというこれまた双子の召使いがいたが、航海中難破し、妻と幼い双子の兄と召使の兄は行方不明になってしまう。父とシラクサで暮らし、成長した弟アンティフォラスは、弟ドローミオを連れて兄探しの旅に出る。2人の後を追う旅の途中でイジーオンは逮捕されたのだ。
難破の末、母とも別れてしまった兄のアンティフォラスとドローミオだったが、エフェソスで名を成し、エイドリアーナという妻を得ていた。一方、エフェソスを訪れた弟のアンティフォラスとドローミオは、エイドリアーナに夫と間違われ、兄のアンティフォラスとドローミオは家を閉め出されてしまう。間違いが間違いを生み、しまいには兄アンティフォラスが逮捕される大騒ぎとなってしまう。
しかし、結局罰金を用意できなかったイジーオンの処刑場で、2組の兄弟は邂逅を果たす。さらにエフェソスの尼僧院長がアンティフォラス兄弟の母エミリアだったことがわかり、イジーオンも死刑を免れ、再会を祝って宴が開かれる。
というお話です。
良く有りがちな双子の間違い喜劇なのですが、これを女性役もすべて男性俳優が演じていて、笑えるんです。シェイクスピアが戯曲を書いて、上演していた時代には、俳優は全て男性だったということから、蜷川さんが、全員男性で演出してみたらしいのです。面白いでしょ。
結構、大雑把で、観ていると、それ、気が付くよねぇって思うようなところが多数あるのですが、それは御愛嬌。古い時代の演劇だし、とぼけた楽しい演出なので、大笑いしながら観てしまいました。
主役のアンティフォラスを小栗さんが演じて、その父親を吉田さん、召使を高橋さんが演じていて、笑わせてくれました。女性役のエイドリアーナとルシアーナに、内田さんと月川さん。こちらは、とっても美しくて、本当に男性なの?って思ってしまうほどでした。これは驚くよね。アンティフォラスの母親・エミリアを鶴見さんが演じていて、ちょっとゴッついけど、ガッツリと吉田さんと抱き合っていて、力強かったですね。(笑)ちゃんと母親でしたよ。
この舞台、本当は、生舞台で観たかったのですが、さすがに取れませんでした。まして、場所が埼玉なので、辛かったなぁ。でも、映画で観れて良かった。とても面白かったです。こんなに楽しい舞台だったんですね。生で観られた方々が羨ましいです。
この特別上映、すっごく良かったので、お薦めしたいですが、既に、上映は終わってしまっています。DVDでは、発売されているので、もし、観たい方は、そちらで観てみてください。人気が出れば、またスクリーンで上映してくれるかも知れませんよ。ぜひ、観てみてください。
ぜひ、楽しんでくださいね。
・《蜷川幸雄シアター『間違いの喜劇』》|映画情報のぴあ映画生活
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