【演劇】「春のめざめ」志尊くん、光明とは全然違う雰囲気で驚きました。上手いですね。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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舞台「春のめざめ」を観てきました。

 

ストーリーは、

 

ドイツの中等教育機関ギムナジウムで学ぶ優等生のメルヒオールは、劣等生だが気の合うモーリッツと親友同士。思春期を迎え、心身ともに変化の波にさらされる彼らは、常に不安定で、級友たちと同様に性的な衝動と妄想に翻弄されている。


学校からの帰り道、大人たちが当たり前にしている”秘め事”、「子供の作り方」を知りたがるモーリッツに、メルヒオールは図解で説明すると約束する。だが成績の振るわなかったモーリッツは、学校での過度な競争に耐えられず、アメリカへの出奔を企てるものの失敗。将来を悲観して自殺してしまうのだった。


一方のメルヒオールも、半ば強姦のように幼馴染の無垢な少女ヴェントラと関係を持ち、結果、ヴェントラを妊娠させてしまう。


自殺したモーリッツの遺品からはメルヒオールの「メモ」が見つかり、さらにはヴェントラとの出来事も発覚。メルヒオールは学校では教師たちから責められ、家では父母にひどく嘆かれたうえ、感化院に入れられてしまう。絶望し、モーリッツのように死に救いを求めるメルヒオールの前に現れたのは・・・。


というお話です。

白井さんの演出なので観に行きました。やっぱり、美しかったぁ。シンプルで透明感のある舞台でした。片側がアクリルで覆ってあって、その向こう側に通路が作ってあるという、説明が難しいけど、何となく蜷川さんの舞台「海辺のカフカ」を思い出させるような感じがありました。

 

14歳という思春期の青年たち。沢山の事に興味を持ち、何も恐れるものなど無いのに、何かが怖いという、相反する想いを胸に抱きながら、不安な未来を前に立ち止まる彼らは、とても美しく、危うく、そして消えてしまいそうなのだ。そんな青年たちを、とても瑞々しく描いていて、感動でした。

 

主人公のメルヒオールは、頭も良くて、人気のある青年なんだけど、頭が良すぎるから、先が不安になるし、沢山の事が知りたいと思っています。そんな彼に惹かれて、いつも付いて回っているのがモーリッツ。落ちこぼれの彼は、メルヒオールたちに付いていきたいのに付いて行けません。今なら、何か障害が問題だとか、彼の個性に合わないとかアドバイスをしてくれる人がいるだろうと思いますが、このお話の時代には、ただの落ちこぼれとみなされ、モーリッツはとても悲しむんです。

ある日、メルヒオールには幼馴染の美しいヴェントラが居て、彼女の事が気になって、我慢出来ずに襲っちゃうんです。これは許されないっしょ。そして、メルヒオールは、自分が犯した罪を認識し、苦しんでいくんです。

 

そうよねぇ。若い頃の過ちって、取り返しがつかない事もあるのよね。良く、若いから取り返せるって言うけど、こういう犯罪は、被害者がいるから、取り返しは着かないのよ。他の事はチャレンジしてみても良いけど、犯罪だけはダメだよ。これだけは周りの大人が教えてあげないとね。これは大人の責任です。

そんな思春期を生きるメルヒオールを志尊さんが演じていて、あまりにも”帝一の國”の光明と違う雰囲気に驚きました。まったく違う人物に見えるので、本当にスゴイなって思いました。本当に最近の若い子は上手いねぇ。

 

モーリッツの栗原さんも、色々苦労をされているそうですが、十二分に演じられていて驚きました。どんなに障害があっても、努力でこれ程に成長出来るのは、本当に素晴らしいです。感動でした。だって、悪魔の羽根が背中に見えそうだったもん。

私は、この舞台、お薦めしたいと思います。若手の才能が結集しているように見えて、とても美しかったです。ぜひ、観てみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。

 

 

「春のめざめ」   https://www.harumeza.jp/

 

 

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