イタリア映画祭12作目「切り離せないふたり」を観てきました。
ストーリーは、
ヴィオラとデジーは、腰や太ももが融合した結合双生児の姉妹。ふたりは結婚式や聖体拝領などのパーティーで歌声を披露し、その報酬によって一家の暮らしを支えている。ふたりのマネージャーで曲作りもする父親、ヤク中の母親、ゲイの叔父とその恋人。
18歳になったふたりは、スイスのファザーノ医師から、安全な分離手術が可能であることを聞かされる。普通の女の子の普通の暮らしを望むデジーは、尻込みするヴィオラを押し切る形で、スクーターで家を飛び出す。手術費用を工面するために、ふたりはまず、自分たちを新教会のシンボルとして祭り上げようとするサルヴァトーレ神父のもとにおもむくが、普通の姿のふたりに用は無いと門前払い。
続いてふたりが向かったのは、以前から彼女らに目を付けていたやり手の芸能エージェント・フェッレーリがパーティーを開くクルーザー。契約の前金を渡された二人はクルーザーから逃げ出し、海に飛び込む。そして・・・。
というお話です。
ヴィオラとデジーは、シャム双生児なんです。でも、それ程酷くはなく、腰と太ももがくっついているだけで、内臓は別々っぽいんですけど、でも会話から推し測ると、一方がたくさん食べると、もう一方も辛くなると言うような事を言っていたので、栄養分も混ざっているのかも知れません。
そんな二人を、見世物のように扱って、お金儲けをする両親と親族たち。酷いんですよ。2人には、ほとんどお金を渡さず、自分たちの欲望の為だけに使っているの。あり得ないよなぁと思ったけど、二人は、この身体では、誰かが面倒を見てくれないと生きて行けないと思っていて、口答えはしないんです。可哀想でした。
2人は歌を歌って稼いでいるのですが、ある時、エージェントから引き抜きの話を貰います。もし、親と別れて、その事務所に移れば、お金を沢山貰えて、二人の分離手術も出来るかも知れないと思い、家出をして、エージェントの所に行くんです。やっぱり、普通の女の子として暮らしたいと思っていたんです。だけど普通の女の子になったら、歌を歌っても誰も聞いてくれないし、難しいですよね。障害を持っていると言う事が、稀少価値になってしまっていたんです。
障害を個性と取るか、障害と取るか、考え方の違いもありますが、でもね、障害が治せるなら、そりゃ、治した方が良いと思うんですがどうでしょ。いつも障害者として見られるのは、やっぱり苦痛だと思うんです。もし、治らないのなら、個性と考えて気にしないようにすることは必要だと思うけど、治るなら治してあげたいと思うのが家族ってもんじゃないの?
最後は、ちょっと驚きの展開になります。でも、きっと2人には、未来が見えて来たのではないかなと思いました。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。これは、良かったです。双子の姉妹が美しいんですよ。一か所繋がっているから、とても動きづらそうで、演技が大変だったろうと思います。ぜひ、観てみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
イタリア映画祭 http://www.asahi.com/italia/2017/