「家族はつらいよ2」の試写会に連れて行って貰いました。
ストーリーは、
周造はマイカーでの外出をささやかな楽しみにしていたが、車に凹み傷が目立ち始めたことから高齢者の危険運転を心配した家族は、周造から運転免許を返上させようと画策する。しかし、頑固オヤジの周造を説得するイヤな役回りを互いになすりつけ合う家族たちの心を見透かした周造は大激怒。平田家は不穏な空気に包まれてしまう。そんなある日、富子が旅行に出かけることになり、つかの間の独身貴族を楽しむ周造は、お気に入りの居酒屋の女将かよを乗せて車を走らせる。その途中、高校時代の同級生・丸山と意外なかたちで再会を果たした周造だったが、直後に交通事故を起こしてしまい……。
というお話です。
平田家の周造は、高齢になっても車の運転を楽しんでいたのですが、日増しに車の傷は増えており、家族は、いつ大きな事故を起こすのではと思い、心配しています。周造の妻・富子は、前作で夫との離婚を考え直した代わりに、自分の人生を楽しむようになり、友人と北欧へオーロラを見る為の旅行に出てしまう。
独身貴族だと喜ぶ周造は、周りの心配をよそに、車で飲み屋のおかみとデートに出かけ、車をぶつけてしまう。どうしようと慌てる周造を見て、おかみは相手にお金で解決しましょうとお金を握らせ、その場を収めて、その場から移動すると、その先の工事現場で、周造は、昔の高校の頃の同級生に再会する。
同級生の丸田との再会を喜ぶ周造は、彼と飲みに行き、ベロベロになるまで飲み、家に丸太を連れ帰ってくる。長男の嫁・史枝は、困ったなぁと思いながらも、嫌な顔をせずに周造の部屋で一緒に寝かせることにして、次の日を迎える。朝を迎え、周造を起こしに行った次男・庄太は、周造の友人が部屋にいることを知らず、驚き、その上、彼に変化が起きている事に驚く。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。
山田監督のお得意のコメディなのですが、今回は、ちょっとシビアかな。頑固なお年寄りが、車の運転を辞めないという問題を取り上げていて、これ、本当に問題になっているので、笑いだけでは済まないよなぁと考えてしまいました。だって、最近の交通事故って、本当にお年寄りが起こすことがすごく多いじゃないですか。高速道路の逆走や、電車の線路走行など、あり得ない事故を起こしているので、本当に社会問題だと思います。やっぱり、ある程度の年齢での免許証の返納は、考えるべきなのではないでしょうか。
私もそうなのですが、自分の年齢って、いつまでも若いと思っているんですよね。私なんてオバサンなのに、高校生のラブストーリー映画などを観て、同調してしまったりして、何とも恥ずかしい限りです。若い頃は良かったよなぁと思うのは自由だし、若く保つために必要かとも思いますが、今の自分も同じだと思ってしまうのは間違っていますよね。年寄なんですから。年齢に見合った行動をするべきなのですが、今の時代、それが出来ない方も増えているし、自分がそれを出来ているかも心配になります。そういうことは、人に注意して貰わないとダメですね。我が家は、夫婦でお互いに、それはダメじゃないの?とか言い合うようにはしていますが、それを受け入れないようになってしまったら、本当に問題だと思います。出来るだけ自分に厳しくとは思っていても、人間ですからね。
映画の周造は、頑固な性格なのか、子供たちのいう事を気にはしつつも、受け入れようとはしません。子供たちは困って、色々な角度から周造に注意をするのですが、上手く行かないんです。でも、古い友人と再会し、彼の生活を見ることにより、自分も年を取ったということを自覚したのかなと思いました。人生は、山あり谷ありで、最後に自分になにが残っているかという事が、結構、重要なのかなと思うんです。周造は、友人を見て、自分には良い家族が残っているという事に気が付いたのかなと思いました。
沢山の問題がある家族ですが、引いて見てみると、普通の家庭にいつも起こっているような事ばかり。まるで自分の家族を見ているようなんです。だから、とっても暖かい目で見れると言うか、他人事と見えなくなって、楽しくなるんですよね。
楽しいコメディですが、1点だけ、やっぱり高齢者の運転の問題は、笑えないと思いました。これは笑い事では済ませて欲しい問題では無いですよ。本当に辞めて欲しい。車を少しでもぶつけるようになったなら、運転を控えて欲しいです。人に害を与えてからでは遅いんですから。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。軽く楽しめる映画ではあると思いますし、万人が楽しめるお話だと思います。でも、笑いだけではなく、この高齢者の運転問題だけは、真剣に考えて欲しい。高齢の方も観る様な映画なので、ぜひ、ご自身の事を考えて欲しいです。高齢になれば、視野も狭くなり、反応も遅くなるんです。自分では気が付いていなくても、車に傷がつくようになったら、それは大問題なので、ぜひ、考え直して欲しいと思います。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
- 家族はつらいよ [DVD]/松竹
- ¥4,104
- Amazon.co.jp
- 家族はつらいよ (講談社文庫)/講談社
- ¥価格不明
- Amazon.co.jp