「未来よ、こんにちは」を観てきました。
ストーリーは、
パリの高校で哲学を教えているナタリーは、教師の夫と暮らし、2人の子どもは独立して充実した人生を送っていた。ところがある年のバカンスシーズンを目前に、夫からは離婚を切り出され、年老いた母も他界。思いがけない出来事が次々と起こり、気が付けばおひとり様になっていたが……。
というお話です。
パリの高校教師・ナタリーは、哲学を教えています。夫も教師で、二人の子供は既に独立し、娘は結婚しているので、自宅では、夫婦二人暮らし。年は取ったものの、ほとんど変わらない日常を過ごしていると思っていました。しかし、段々と時代は動いているらしく、ナタリーの書いていた本は売れなくなり、新作の本も出版社から嫌な顔をされる始末。
ナタリーの母親は施設に入っていたのですが、とうとう亡くなり、夫は、若い恋人が居るらしく、離婚を切り出してきます。今まで、充実した毎日を送って、若い時と同じ様に自分は輝いていると思っていたナタリーは、現実に向き合わなくてはいけなくなります。気が付くと、自分は一人取り残されていました。
そんなある日、昔の教え子が、哲学を語り合うキャンプを田舎のコテージでやっていると聞き、そこへ参加しに行きます。若く、情熱的に哲学を語る彼らを見ながら、自分の昔の頃を思い出し、ここも既に自分の居場所では無いと気が付きます。そして…。後は、映画を観てくださいね。
この映画、年配の女性が今の自分に向き合い、事実を受け容れて、新しい人生の楽しみを見つけて行くという内容だと思うのですが、イマイチ、解りにくかったなぁ。イザベル・ユペールが美しいのは解かるけど、でも、さすがに初老の女性が、今も昔と同じように、ちやほやされて、やりたい事が何でも出来るなんて思っていたら大間違いだよって解かるでしょ。もっとガッツリ、下品な所は下品にやってくれれば良いのに、何となく、気を使って描いているようで、ちょっと残念でした。
女性は、10代中盤から20代全般はキラキラしているけど、やっぱり本当に美しさが内部から溢れてくるのは、20代後半から30代中盤だと思うんです。男性は、女性の年齢より5才くらい上かな。脂がのって来るところが一番なのよね。脳も活発だし、何でも出来る年齢だと思います。でも、そのピークを過ぎたら、やっぱり自分が中心に居るよりも、下に譲らないとね。下の者の才能を見つけてあげて、引っ張ってあげる方に行かないと。
だから、このナタリーは、鼻に付くオバサンでした。何でも”自分が自分が”って前に出て行くのではなく、人を使ってやればいいのに、これは、典型的な”嫌われる親父”タイプの人間なんだなって思います。良く居ますよね、飲み会とかに行くと、”俺の若い頃はこうだった。”とずーっと言っている親父。もー、あんたの話は聞き飽きたっつーの!その時代時代の自分の居場所を認識しなくちゃねぇ。
でも、年を取ったからって、別にコソコソしろと言っているのではなく、今、自分が持っている知識を使って、それに見合った仕事をするべきだと思うんです。人を育てるのも一つだし、身体が動かない分、頭を使って行く事も一つでしょ。どんな年齢にも、その年齢でしか出来ないものってあるんだから、それを見つけて行く事ですよね。いくつになっても、頑張らないと。
私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかなと思います。なんか、あんまりスッキリしないし、解りにくいけど、でも、美しい風景も楽しめるし、イザベル・ユペールが美しいので、それで良いんじゃないかな。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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