「午後8時の訪問者」を観てきました。
ストーリーは、
ある日の夜、診療受付時間を過ぎた診療所のドアベルが鳴るが、若き女医のジェニーはそのベルに応じなかった。しかし翌日、身元不明の少女の遺体が診療所近くで見つかり、その少女が助けを求める姿が診療所の監視カメラに収められていた。少女はなぜ診療所のドアホンを押し、助けを求めていたのか。少女の死は事故なのか、事件なのか。そして、ジェニーはなぜドアホンに応じなかったのか。さまざまな疑問が渦巻く中、ジェニーは医師である自身の良心や正義について葛藤する。
というお話です。
医者のジェニーは、診療受付時間外に訪ねて来た患者を受け容れず、そのまま放置してしまいます。時間外の患者まで受け入れていたら、自分が持たないからです。翌日、身元不明の少女の遺体が診療所の近くで見つかり、昨夜、時間外に訪ねて来たのが、その少女であることが、監視カメラに写っていました。もちろん、ジェニーに罪は無いのですが、ジェニーは、自分が受け入れていればと罪悪感に苛まれます。
何故、少女は時間外の診療所に訪ねてきたのか。少女の死は事故なのか、事件なのか。そして、少女は、一体、誰なのか。少女は、一体、何処から来たのか。沢山の謎があり、ジェニーは、罪滅ぼしと思って、彼女の足取りを探って行きます。
少女の写真を手に、街に出て、話を聞くのですが、誰もが、知って良そうなのですが、口をつぐんで教えてくれません。そんな中、ある少年だけが、見た事があるという証言をし、彼を突破口にして探って行こうとするのですが、彼の父親がジェニーに関わらないでくれと怒ります。
それ以外の街の人にも、裏通りで脅されるような事があり、警察も、関係無い先生が首を突っ込まない方が良いと話します。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。
なんか、イマイチ、すっきりしない作品だったんですよね。犯人は、確かに見つかるんだけど、これ、わざわざ医者が騒ぎたてて探さなくても、警察が普通に捜査をしていれば、おのずと犯人は捕まったハズなんです。それを、医者が大騒ぎして、沢山の人の手を煩わせて嫌な思いをさせて。捜査権も持たないのに、こんな風に聞きまわったら、プライバシーの侵害で医者の方が訴えられますよ。あり得ないというか、信じられないと思いました。
時間外の受付をしなかったから死んだと思って、罪悪感に苛まれるのは解かるけど、だからって、そこまでする必要も無いし、たまたま、今回は、監視カメラで判ったけど、普通だったら、受け付けなくてどこかで死んだとしても、それが解る事は無いでしょ。医者は仕事なんだから、時間外労働で過労死したら、誰が責任を取ってくれるの?時間外に来た患者が責任を取るなら別だけど、取らないでしょ。見る必要は無いです。
昔、私の祖父も医者で、病院が閉まっていると隣の自宅に来る患者が居ました。昔の話だし、祖父は見てあげていたけど、バカじゃないかと思っていましたし、今もバカな医者だと思います。そうやって、医者は自分が壊れて行くんですもん。叙勲を受けたり、死んだ時に二階級特進とか受けてたけど、そんなもの要らないから、穏やかに生きていて欲しかったと思ったもんです。
この医者も、自分は特別なヒーローなんだと思っているのかしら。とても迷惑な存在だと思います。彼女が騒いだせいで、警察なら、そっと逮捕して、あまり騒ぎにならなかったかも知れないのに、こんなに彼女が聞きまわっちゃったせいで、きっと、逮捕されたら、その家族は、その街に居られなくなるでしょう。酷い話です。
彼女が先の事を考えずに動いたことで、犯人の家族は死ぬより辛い人生になるかもしれなくて、死んだ少女の家族も、売春をさせたから死に繋がってしまったと言うことを街の人が知ったら、その街に居られなくなるよね。
そんな無駄な事をやってしまった、自分本位の医者を描いている作品でした。いやいや、私には、そう見えただけで、映画自体は、一応、彼女がヒーローとして描かれていますよ。考えの無い正義は、人を不幸にするって事が良く解ります。
私は、この作品、まぁ、お薦めしても良いかなと思います。私は否定的な見方ですが、考えずに観るなら、楽しめるかなと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。