「島々清しゃ」を観てきました。
ストーリーは、
耳が良すぎるために少しの音のズレも気になり、そのせいで変わり者扱いされている少女うみは、コンサートのために東京から沖縄へやってきたバイオリニストの祐子と出会う。それをきっかけに吹奏楽部に参加することになったうみは、周囲との関係がうまくいかないがために頑なに閉ざしていた自分自身を、少しずつ解放していく。
というお話です。
沖縄の離島に住む、少女・うみ。彼女は、耳が良すぎる為、音のズレ、音階のズレなどが全て判ってしまい、それが受け容れられずに苦しんでいる。母親は、そんなうみを離党に残し、本島に仕事に出ており、うみは、離島でお爺と二人暮らし。
ある日、学校にバイオリニストの祐子がやってきます。離島の子供たちに本当の音楽を体験させる為に学校が読んだのでした。祐子は、色々な問題から逃げるように、離島の仕事を引受け、やって来たようでした。離島の小学校で、吹奏楽をやっている子供たちを見ていると、音程がハズれている事を指摘し、下手だと騒ぐ少女・うみを見つけます。祐子も音楽家なので、音のズレは良く判っていて、うみが騒ぐ意味も解るのですが、こんな離島の小学校の吹奏楽部に完璧な演奏など出来るハズもなく、どうしてうみが、そんなに音が我慢出来ないのかを、うみのお爺に聞いてみようと思い、うみの家を訪ねます。
うみの生活環境を知り、色々な問題がうみを苦しめていることを知り、うみに、自分で楽器を弾いて、吹奏楽部でやってみれば良いと話します。祐子に促され、自分でフルートを練習しはじめるうみ。音を出す事さえ難しい楽器に奮闘しつつ、生活を続けて行くのですが・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、とても風景が美しくて、観ていて気持ち良かったです。ケラマ諸島で撮影したようで、その昔、スキューバダイビングをしていた頃に、阿嘉島に行って潜っていたので、懐かしかったです。海の中の映像は無かったのですが、穏やかな風が見えるようで、良かったです。
でも、映画の内容は、ちょっと物足りなかったかな。安藤さくらさんが出演しているので、ぜひ観なくちゃと思って行ったのですが、うーん、彼女の良さが、あまり描かれていなかったように思いました。ま、主役は、女の子だから良いんだけど。でも、もう少し、祐子の描写を細かくして欲しかったです。妊娠していて、男との関係が上手く行かなかったんだろうとは思えたけど、それは、何となく匂わせているだけで、描かれていないんです。もう少し、分かり易く描いて欲しかったです。
うみちゃんも、気が狂ったように騒ぐので、自閉症的な感じなのかと思ってしまいました。絶対音感を持っていたら、音がズレると気持ち悪いのは解かるけど、そんなに拒絶するなら、生活音だけでも気が狂うと思うんです。冷蔵庫の音や、風の音、エアコンの音、ドアの開閉、TVの音など、何でも我慢出来ないハズなんだけど、人が弾く音楽だけ文句を言うのは、ただの我が儘としか思えませんでした。母親に置いていかれて、その寂しさもあって、人に文句を言って回っているのかな。
物語の中心人物に共感が出来なかったので、ちょっと辛かったですが、ちゃんと落ち着くところに落ち着いて、まとまって行ったので、とりあえずは良かったのですが、やはり、ちょっと物足りない気がしてしまいました。
私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかなぁという感じです。大手を振ってお薦めは出来ないですが、映像はとても美しく、気持ち良いし、”三線”の音色がとても良いので、それはお薦めしたいと思いました。もし、気になったら、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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島々清しゃ
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