「ロスト・エモーション」世界が滅びようとも感情は捨てたくないと思いました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「ロスト・エモーション」を観てきました。

 

ストーリーは、

世界戦争によって地上の99.6%が破壊された近未来。滅亡の危機に瀕した人類は、遺伝子操作を施した感情のない人間の共同体「イコールズ」をつくった。そこで暮らす人々は保健安全局の監視下に置かれ、愛情や欲望といった感情が生まれると、「発症」したとして隔離施設へ送られ、安楽死させられる運命にあった。そんな環境下で、感情を「発症」してしまったサイラスとニアは、外の世界への脱出を決意する。

というお話です。

 

 

近未来の地球は、戦争により地上の99.6%が破壊され、滅亡の危機に瀕した人類は遺伝子操作を行い、感情を極端に排除した人間の共同体として生活をしています。そのコロニーでは、全ての人間が保険安全局の監視下にあり、感情が発生してしまうと病気とされて、隔離施設へ送られ、最後には死が待っています。

 

 

イラストレーターの仕事を与えられているサイラスは、ある日、同じ社内にいるニアという女性が気になり始めます。彼女と目が合った時に、相手も見返してきて、意志の疎通があったような気がしたんです。今までに無い感情の起伏に驚いたサイラスは、もしかしてこれが病気なのかもしれないと感じ始めます。直ぐに病院に行って、検査を受けたサイラスは、感染が確認されるも、まだステージ1だということでした。既に病気の対策を研究していたコロニーは、もう少しで治療薬が出来るから、ステージ4になる前に治療が出来るから安心しなさいと言われ、通常の生活に戻ります。

 

 

仕事の戻り、いつもの生活に戻ったサイラスですが、感情は日増しに増えて行き、ニアの事が気になって行きます。ニアはサイラスの様子がおかしいことに気が付きますが、何故か通報はしません。ある日、たまりかねたニアは、サイラスに付きまとうのは止めて欲しいと話し、サイラスは自分はステージ1だが、ニアも感情が芽生えているのではないかと話します。すると、ニアも感情が芽生えてから、怖くて隠していることを告白し、二人の距離は縮まっていきます。

 

 

恋愛感情で繋がってしまった二人は、一緒にコロニーから逃げようと計画するのですが、そんな時に、病気の治療薬が完成し、誰もが感情に惑わされない安定した生活に戻れることが発表されます。治療されて、二人の愛が消えてしまう事を恐れた二人は、計画を早めようと考えるのですが・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

この映画、面白かったですよ。なんで一般公開されなかったのかなとも思ったのですが、SF色が強いので、日本では、あまり好まれないのかなとも思いました。ちょっと、雰囲気として「アイランド」のように隔離されている施設であり、臓器移植とかいう話では無いのですが、不思議な世界でした。

 

 

世界としては、感情を失くした人間たちが生活していて、ほとんどをシステムが管理して、出産も計画的に行われるんです。極端なSFなら、既に子供は女性の体内では無く機械の中で育成させられると思うのですが、この世界は、まだ子供は女性が産むようで、性行為ではなく、病院で遺伝子操作された受精卵を体内に入れて、産まれてくるというものでした。でも、生まれる前に全て検査をされて、遺伝子的に欠陥が見つかれば、直ぐに排除されるっていう感じで、システマティックだなぁと思いました。でも、面倒が無くて良いのかも。

 

 

感情が無いのは寂しい気持ちもするけど、戦争を無くしたいと思うなら、こういう世界を創るしかないんでしょうね。だって、人間は、感情があるからこそ、嫉妬や妬み、恨み、嫌悪などなど、色々なものが生まれて、戦争になる訳だし、戦争の無い世界を望むなら、感情を殺すしかないんだと思います。だから、世界から戦争を完璧に無くす事なんて、出来ないのでしょう。人間は、人間がいる事がガンなんだと言う事を自覚するしかない。自分たちが地球から消える事を選ぶか、感情を失くすことを選ぶか、戦争を続けるかの選択しかないのではないかと思います。嫌な結末ですねぇ。

 

 

そんな究極論を訴えてくるような映画でした。私は、この映画、お薦めしたいと思います。極SFなので、観る人を選ぶとは思いますが、私は、とても楽しめました。クリステン・スチュワートとガイ・ピアースが出演していました。ぜひ、観てみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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