【演劇】「陥没」発展していく日本の中で、人々はそれぞれの思いを胸に明日への1歩を踏み出す。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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舞台「陥没」を観てきました。

 

 

ストーリーは、

 

昭和38年、秋の東京。ここオリンピア・スターパークは、アジア圏初のオリンピックとして、国を挙げて準備に余念のない東京五輪に合わせ建設された。国内外から集まるであろうオリンピック観光の客を当て込み、宿泊はもちろん、プールやテニスコート、競技を皆で観る為の大型テレビを置くサロンも備えた複合娯楽施設だ。

 

12月の開館を前に、施設の宣伝と周知のためにプレ・オープン・パーティが行われていた。だが、この施設の施主だった実業家・諸星光作は既にこの世にいない。その遺志を継ぎ、娘・瞳が切り盛りをしているようだ。瞳の従兄・丸山窓子もスタッフとして客の対応をしている。

 

マスコミなど取材関係者が三々五々帰るなかには、余興に招かれた奇術師・上妻ツマ子の姿もある。さらにはテレビタレントの道下ユカリとマネージャーの下倉渡、瞳の元夫である木ノ内是晴と母・鳩ら、この施設や瞳になんらかの所縁があるらしい人々は施設に留まり、時間を潰している様子。この日は、是晴と若き婚約者・大東結の婚約パーティがあるのだ。結衣の恩師・八雲浜二、是晴の弟・清晴と彼に強引に連れて来られたらしい通りすがりの男・船橋。祝いの場には、どこかギクシャクした空気が漂い、瞳の現在の夫・大門真がさらに剣呑な空気を漂わせる。

 

想いとは裏腹の言葉、不意に爆発する感情。人々の心のざわつきが次第に高まるなか、オリンピア・スターパークに奇妙な「客」が現れる。

 

というお話です。

 

 

観てから、随分と時間が経ってしまいました。この舞台、良かったですよ。オリンピックが開催されると言う事で、ホテル建設を始めて、これからって言う時に、社長が亡くなってしまい、娘が継ぐのですが、突然に全てを引受けなければならなかった娘は、それは大変だったんだと思います。そんな事もあって、仲睦まじかった瞳と是晴の夫婦は離婚し、それから何年か経ったホテル開業の日の出来事なんです。

 

開業の日のイベントとして、何故か、瞳の元夫の是晴が婚約パーティーをするっていうのですが、いくらなんでも、別れた妻の経営するホテルで若い妻との婚約パーティーをやろうって思う男ってどーよ!いくら吹っ切れているから大丈夫とか言ったって、ダメでしょ。これは、やるべきじゃないと思いました。たとえ二人が良くても、婚約者や周りはイヤだよね。何も無いと言われても、何も無いなら、他のホテルでやろうよって思うでしょ。これは、ダメだと思いました。

 

 

ダメな事をするから、色々な事が起きちゃって、幽霊になって戻ってきちゃうんだよ。でも、雨降って地固まるっていうから、良かったんじゃないですか。誰もが、自分を中心に考えているから、どうしても、同じ事を捉えるのも、違って来ているんですよ。だけど、幽霊だけは、”フカン”で観ているから、冷静な判断が出来るんですよねぇ。で、生者に色々伝えたいと思うんだけど、幽霊だから伝えられなくてイライラしちゃうのよ。そこら辺が笑えました。

 

やっぱり小池さん、上手いなぁ。本当に、どんな役をやっても、その役になっているから、他の作品と混ざっちゃうこと無く、安心して観ていられるので、嬉しいです。井上さんもステキだし、生瀬さん、山崎さんら大御所は、安定した演技で、声も聴きやすいので、イイですよねぇ。何と言うか、この作品は、もう、誰もが上手い方ばかりだったので、安心して観ていられました。

 

 

この舞台、私はお薦めしたいと思います。昭和の匂いがして、何となく懐かしい様な、そして人の生々しさが残っているような、そんな雰囲気を与えてくれる舞台でした。もう、終わっちゃった舞台だけど、もし、DVDなどで観る機会があったら、楽しんでくださいね。カメ

 

 

「陥没」   http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/17_kera3.html