「アサシン クリード」を観てきました。
ストーリーは、
記憶を失った死刑囚カラム・リンチは、遺伝子操作により祖先の記憶を追体験させられることとなる。カラムの祖先はルネサンス期のスペインでテンプル騎士団に立ち向かうアサシン教団の伝説のアサシンで、禁じられた秘宝のありかを知る、歴史上最後の人物でもあった。現在と過去を行き来する中で、カラムは自身の遺伝子に秘められた、人類の歴史を変えるある秘密を知る。
というお話です。
子供の頃、母親が殺され、その犯人が父親らしいという現場を見てしまったカラム・リンチ。その場に謎の集団が押し寄せ、父親はカラムに逃げろと促し、それから一人で生きて来たカラムは、今、死刑囚となり投獄されています。死刑が執行され、死んだと思っていたカラムは、何故か、目を覚まします。
目の前には美しい女性がいて、カラムに「あなたの祖先に興味があるから、協力して欲しい。」と言われます。彼女はソフィア・リッキン。カラムはアサシン教団の遺伝子を引継いでおり、同じ遺伝子を持つ過去の記憶に入り込むことが出来るというんです。ルネサンス期のスペインで活動していたアサシン教団はテンプル騎士団と敵対しており、禁じられた秘宝を探す手掛かりを、彼の祖先が知っているそうなんです。
禁じられた秘宝とは、人間の自由意志をコントロールする事が出来る「エデンの果実」と呼ばれるものであり、それにより人類の統一を目論むテンプル騎士団が、現代に作ったアブスターゴ財団という隠れ蓑を使って、アニムスという、DNAに組み込まれた記憶をたどって過去の追体験が出来るという装置を開発し、カラムのように、アサシン教団などの記憶を内包する人間を集め、情報を取り出し、エデンの果実を見つけるべく動いているのでした。
カラムはアニムスに繋がれ、過去のスペインへ飛び、自分と同じDNAを持つ人物の記憶に入り込み、エデンの果実のヒントを探していきます。過去では、テンプル騎士団が酷い圧政を行っており、それに反発して人々を守ろうとしているのがアサシン教団。エデンの果実を手に入れようとしているテンプル騎士団の邪魔をして、果実を手に入れて隠そうと行動しています。そして果実をどこに隠すのか、隠した手掛かりを探さなければなりません。
実はカラムは、アブスターゴ財団がテンプル騎士団の末裔が作った隠れ蓑とは知らず、エデンの果実が現代に蘇ることがどんな意味を持つのか知りません。カラムの他に、アニムスに繋がり、記憶を読まれた人間たちは、エデンの果実をソフィアの父であるアラン・リッキンに渡したら、世界がテンプル騎士団に支配されてしまう事を、カラムに知らせなければと彼に接触しようとするのですが・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、賛否両論あるようですが、私は、とても楽しめました。この時代、ヨーロッパで勢力を広げて軍隊以外に銀行のような側面も見せていたテンプル騎士団ですが、イスラム勢力に押されてエルサレムを取られてから、ヨーロッパでは急激に力が衰えて行くんですよ。で、唯一、スペインでイスラム系と戦っていたんです。それがこのアサシン教団とかとの戦いだったんじゃないかな。でね、エルサレムを取り戻して、テンプル騎士団の威厳を取り戻す為に、この「エデンの果実」が欲しかったんだと思うんです。でも、歴史では、フランス王フィリップ4世に異端として解体されちゃったから、細々とその財産を受け継いで、現代に蘇ったって事にしているんだと思うんです。うん、設定は良く出来ているよね。
これ、歴史的なものを知っていた方が、より楽しめたと思います。本当は、テンプル騎士団も可哀想な人達なんだけど、ここでは、完璧に悪役になってますね。カトリック系の修道会で、そんなに悪事を働いていた訳じゃないんだけど、なんたってお金集めが上手かったから妬まれちゃったんですよ。で潰されちゃった訳だけど、もし、ヨーロッパから離れて何処かに彼らの国を作っていたら、凄い国になったんだろうなぁと思う訳です。そんなテンプル騎士団を敵として戦うんだから、そりゃ、アサシン教団も相当、頭が良くて、身体能力も長けていないとダメよね。(笑)
映画としては、アクションもパルクールが超カッコ良くて、イケてるから楽しめるし、出演者もマイケル・ファスベンダー、マリオン・コティヤール、ジェレミー・アイアインズと凄い人が揃っていて、シャーロット・ランプリングもステキでした。映像も、パルクールを美しく見せるように作ってあって、良かったですよ。
ゲームが元になっているから、もちろん、これで解決はしません。ゲームだから、解決はしないのよ。バイオハザードと同じです。解決しちゃったら、次のゲームが出ないからね。という訳で、解決はしないけど、続編は期待出来るかも。
本当は、テンプル騎士団っていうと、男色や悪魔崇拝っていう容疑で異端とされて潰されたから、そんな所も突っついて欲しかったなぁと思いました。アサシンはカッコいいけど、敵もカッコいい人が出て来て欲しいよね。好敵手みたいなさ。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。但し、この時代の歴史を知っていた方が、話が膨らむので、只のアクション映画としてではなく楽しめて良いかと思われます。何も知らないと、ちょっとテンプルvsアサシンの雰囲気が解りにくいかも知れません。そして、もう一つが、SF的な問題かな。過去の記憶とシンクロさせるという設定ですが、これは、日本の漫画「ノリ・メ・タンゲレ(道原かつみ作)」の作品で既に27年前に描かれていて、そちらの方が理にかなっていると思います。DNAとか言っちゃうと、どんどん薄れて行っているんだから、その記憶が残っているかなんて分からないもんね。そこら辺は、柔軟に考えてよいかと思います。とりあえず、観る人によって、賛否両論になると言う事はお伝えしておきます。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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