「特捜部Q Pからのメッセージ」北欧のミステリー賞受賞作品がやっと映画化。3作目もステキよ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「特捜部Q Pからのメッセージ」を観てきました。今年の”未体験ゾーンの映画たち”の作品です。

 

ストーリーは、

未解決事件を扱う特捜部Qに、また新たな捜査の依頼がやってきた。海辺を散歩していた町人がボトルの中に「助けて」と書かれた手紙を見つけ、Qに送ってきたのだ。手紙はどうやら7~8年前に書かれたもので、インクが滲み殆ど読めない。唯一の手がかりは差出人の頭文字“P”。Qのチーム達は手紙を解読しながら該当する行方不明者を割り出していくが、そこには驚愕の事件が隠されていた…。

というお話です。

 

特捜部Qの新作がやっと公開です。

 

うつ状態で仕事に出てこれない特捜部Qの捜査官カールを心配しているアサド。そんなところに、海辺で拾われたというボトルの中にあった「HELP」の手紙。文字を見ると、子供の字のようで、血の跡も見られます。過去の事件の捜査をする特捜部Qは、捜査を始めます。そしてアサドは、カールの家を訪ね、仕事が入ったから動きましょうと誘いに行きます。

 

捜査に戻ったカールは、持ち前の刑事の感により、その事件が起きたと思われる地域を狭めて行き、ヒントを見つけて行きます。手紙には、頭文字の”P”。ピーターなのかポールなのかフィリップなのか。探していくと、新興宗教に関わる人々の子供が居なくなっているようだと言う事が解ってくる。しかし、親たちは誘拐された事を届けず、その上、どうも子供が居なくなった後に事故で亡くなっているようだ。何かがおかしいと言う事にカールが気が付き、ある地域で8年近く前に居なくなり、戻って来た兄弟を捜査し始める。

 

 

探って行く内に、ある信仰の厚い地域で、姉弟が誘拐されたようだと言う事件が地元の警察から伝えられます。今、追っている事件に似ているので、ボトルの手紙事件と一緒に探り始めます。

 

兄弟はポウルとトレクヴェ。カールたちは、トレクヴェを探し出し問い詰めると、兄と一緒に誘拐され、自分の目の前で兄のポウルは殺されたと話します。そして、監禁されていた場所には、何か機械音のようなものが聞こえていたと話します。トレクヴェに音の確認をして欲しいと頼み、カールとアサドは、今、誘拐されている姉弟の捜査に動き回ります。

 

 

犯人は、宗教の行事がある日の前後に、毎年やってくる司祭という男だと解りますが、その名前も職業も全て嘘だと言う事が判り、解るのは男の容姿と雰囲気だけ。幼い姉弟を救うためには、彼らが監禁されている場所を探さなければならないが、その為のヒントが少なすぎる。その時、姉弟の両親の所に電話がかかってきて、子供を死なせたくなければ金を持ってこいと脅してくる。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

このシリーズ、面白いんですよ。でもね、この「Pからのメッセージ」は、原作の方が面白いです。映画になっちゃったら、ちょっとカスカスしていました。でもね、それでも面白いです。この原作は、北欧のミステリー賞「ガラスの鍵」を取っていて、あちらでは有名です。

 

 

話としては、子供の誘拐、宗教絡み、連続殺人鬼、という内容ですね。良くあると言ってしまえば簡単なのですが、この話、主人公のカール、アシスタントのアサド、が、とっても魅力的なんです。カールは、ある事件で負傷して、第一線では無く、特捜部Qに左遷?されました。そのアシスタントに付けられたのが、シリア系のアサド。中東系は、北欧という地域であからさまに迫害されています。そんな癖のある二人が、独特な考えを持った恐ろしい殺人鬼に向かって行くのですが、犯人は美しい男です。最初から出てくるので、謎を追って行くと言うよりも、犯人とカール達の追いかけっこを楽しむと言った方が良いですね。

 

 

このシリーズ、「ケイゾク」や「スペック」に、少し似ているような気がしていますが、主人公とその周りが、良い味出しているんですよねぇ。このシリーズを日本版にして、TVシリーズとかにして欲しいなぁ。でね、日本では御法度とされている、人種差別も描いて欲しいんです。ちょっと時代を遡って、大正、昭和初期の時代にして、その時代に差別されていた韓国人などを描いて、日本がどんな酷い事をしていた人種だったのか、やっぱり理解した方が良いと思うんですよ。少しづつでも、日本人が差別をしていたんだって事を認識して、そんな事は絶対に無くしていかなくちゃいけない事を訴えて欲しい。この映画のアサドは、どんなに差別をされても、ひるまず、その能力を最大限に使って、人々を助けているんですもん。

 

話を戻して、この特捜部Q、今回は、何故か、特捜部に協力してくれる捜査官が多いです。前は、結構、窓際なんだからって感じだったのに、地位が上がって来ているようでした。

 

 

主演のニコライ・リー・カース、イケメンでは無いんですが、髭面でイイおっさんなんです。味のあるオジ様で、カッコいいのよねぇ。アサドも良いんだけど、やっぱり、カールかな。妻と息子に出て行かれてしまって、今は一人で暮らしているんですけど、原作では、ある事が起きるんですが、それは、映画では描かれていません。ちょっと、今後、「ボーン・コレクター」っぽくなりそうな予感がする雰囲気でしたけど、映画に反映されなくて残念です。

 

今作は、風景がとても美しくて良かったですよ。海と花畑と教会という美しい中で、残忍な殺人が行われるので、何とも言い難い恐ろしさでした。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいのですが、これ、原作の方が面白いので、どう薦めて良いか、難しいです。でも、前2作もとっても面白かったので、その2作と続けて見て頂ければ、この作品の面白さが解ると思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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