「パーフェクトマン 完全犯罪」を観てきました。これは、今年の”未体験ゾーンの映画たち”の作品です。
ストーリーは、
作家志望の青年マチューは、運搬業で生計を立て屈折した日々を送っていた。ある日、孤独死した男性の遺品を片付けていると、故人が書いた日記をみつける。思わず日記を盗み、自分が書いたように仕立て出版社に売り込んだところ、本はたちまち大ヒット!彼は一躍ベストセラー作家となった。周囲にもてはやされ、名声と富豪の娘アニーを手にしたマシュー。早く新作を書いてほしいと出版社から催促されるが、自らの才能では書けずイラつく日々を過ごしていた。ある日、サイン会の席上で「盗んだものの代償を払え!」と、突然、男から脅迫される。虚栄に固執し続けるが、脅迫、疑心に追いつめられたマシューの人生の歯車は、徐々に狂い始めていく。
というお話です。
作家志望のマチューは、小説を書き、編集者に送っているのですが、出版は無理との返事ばかり。相手にされる事は無く、運送屋のアルバイトで何とか食いつないでいる状態です。ある日、遺品整理の仕事を任され整理していると、故人の日記が出て来ます。故人は軍人であり、戦場での苦悩を書き綴っていた様子です。心に迫る内容であり、これはと思い、マチューはコッソリと持ち帰り、その日記を書き映して出版社に売り込みます。すると今度は直ぐに出版となり、大ヒットをしてしまいます。
本は、素晴らしい評価を受け、沢山の賞を貰い、マチューはベストセラー作家となり、時の人となります。出版パーティーで、以前、マチューが大学内で運搬の仕事をしていた時に、教室で講師をしていた美しい女性を見つけます。自分には手の届かない女性だと思っていたのに、今や、自分が尊敬される方の立場になり、彼女と知り合い、付き合い始めます。
彼女・アニーは、富豪の娘であり、才能も持ち合わせた女性で、文章を読めば、それが良いものか悪いものか分別出来る能力を持っています。アニーは、マチューの作品は素晴らしいと彼にゾッコンになり、アニーは両親に彼を紹介し、夏には、彼女家族の別荘で過ごすことになります。
マチューは、2作目を書くように出版社から催促されていて、2作目を書くと言う約束で沢山の前借もしていました。借金に追われるマチューは、何とか2作目を書こうとするのですが、自分自身では良いモノが書けず、どんどん追い込まれて行きます。その上、あるサイン会で、「お前の秘密を知っている。」という男に脅され始め、その男は、日記の故人の知り合いらしく、日記の内容も知っていました。
出版社にも催促され、借金の催促もされ、男には脅され、その上、アニーの幼馴染の男にも疑われ始めてしまいます。アニーの幼馴染に問い詰められ、つい、彼を突き飛ばしてしまい、男は頭を打って死んでしまいます。追い詰められ、死体も隠さなければならなくなったマチューが取った行動とは・・・。後は、映画を観て下さいね。
うーん、とっても粗すぎて、笑ってしまうほど、パーフェクトじゃないんです。おいおい、それ、直ぐに見つかるぞって思うんだけど、誰にも気づかれないところが、笑っちゃうんです。いくら大きな屋敷でも、窓から死体を投げれば、すごい音がするから、誰か気が付くよね。もちろん、DNA鑑定すれば判るし、燃えちゃったって、ある程度は判るでしょ。そんなんで完全犯罪って言うんだったら、推理小説なんて、簡単に書けるわいっ!って思っちゃいました。
内容に関してですが、人の物を奪って、それを自分のモノとして発表すれば、こういう展開になるのは目に見えているよね。だって、自分には才能が無いんだもん。例えば、2作目を書いたとしても、1作目と、全然、作風が変わってしまうから、読む人が読めば分かるでしょ。だから、最初から、こんな故人から日記を渡されて、その人からの依頼で僕が小説として出版しましたと公表すれば、それで済んだはずでしょ。故人に身内は居ないんだから、印税だって、問題は無かったハズなのに、頭が悪いなぁと思ってしまいました。
そうしておけば、2作目の作風が変わろうが何の問題も無いはずだし、例えば、また他の誰かの日記を渡されて、小説化しても、そういう系統の小説家だとして有名になってしまえば良い。何の問題も無いでしょ。無理矢理、自分のものだとして発表したのが、やっぱり、元々の才能というか、能力が無い男だったのだと思いました。
私は、この作品、まぁ、お薦めしても良いかなぁという感じです。少し薦められるのは、主人公が、あの「イヴ・サンローラン」に主演したピエール・ニネなんです。見た目が良いので、とりあえず、気分悪くはならないかなと思いました。気になったら、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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