「僕と世界の方程式」を観てきました。
ストーリーは、
自閉症スペクトラムと診断されたネイサンは、他人とのコミュニケーションは苦手だが、数学に関してはずば抜けた才能を持っていた。普通の学校では適応できない息子の才能を伸ばそうと、母のジュリーは数学教師ハンフリーズに個人指導を依頼。ネイサンは国際数学オリンピックのイギリス代表チームの一員に選ばれるまでになる。
というお話です。
自閉症スペクトラムと診断されたネイサンは、コミュニケーションが苦手で、接触障害もありましたが、数字に対しての興味は大きく、数学に関しての才能を持っていました。両親は、そんな彼の良い部分を伸ばしてやろうと見守っていました。特に父親はネイサンを可愛がり、いつも一緒に行動していました。
ある日、父親と車で出かけた時、交通事故に合い、父親は亡くなり、母親と二人になってしまいます。母親のジュリーは、感情表現の乏しくなったネイサンに、少しでも他の事を考えさせようと、数学オリンピックに出場経験のある数学教師ハンフリーズに数学の個人指導を受けさせることにします。
まだ、子供だったネイサンは、ハンフリーズに数学を教わりながら成長していき、高校生になります。数学に秀でたネイサンは、ハンフリーズも行ったと言う”国際数学オリンピック”に出場すべく、勉強を進めて、予選を突破し、数学オリンピックのイギリス代表に選ばれます。
オリンピックの為に合宿に参加するネイサン。合宿は、数学オリンピックで毎年のように金メダルを取っている中国と合同で行う事になります。ネイサンは、中国の女の子、チャンとペアを組むことになり、二人の距離は縮まって行く。上手く感情表現が出来ないネイサンに優しく接してくれますが、彼女も悩みを抱えており、不安の中、数学オリンピックの本戦が近づきます。そして・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、良かったなぁ。最近、自閉症を取り込んだ映画が結構あり、それでも大きな成功を収めるみたいな話が多いのですが、これは、ちょっと違うのよ。成功を収めるよりも、大切なものにネイサンは気が付くんです。ただ、一粒の涙だけで表現されるんだけど、その涙だけで、それまでの彼の人生が、輝いて来るんです。その涙は美しかった。
先日も、ザ・コンサルタントの感想で書いたけど、無理強いする訳じゃないけど、自閉症だって普通に生きて行けるんです。その重さにもよるけど、ちゃんと改善出来て行くし、感情だって表現出来るんです。先日も書いた通り、その教育の方法によって、大丈夫になるんです。このネイサンだって、父親が深い愛情で包んでいて、その後を母親が辛抱強く付き合ったからこそ、幸せを手に入れられたんだと思うんです。
それにしても、国際数学オリンピックって、凄いんですね。やっぱり、数学が好きな子たちって、ちょっと変わっている子供が多いのかしら。どんな脳みそしているのか、開いてみてみたいと思っちゃった。(笑)でも、私も、数字が美しい、数式が美しいという感覚は分かります。やっぱり素数が好きだし、数式に当てはめて答えが出た時は、スッキリして美しいと思えますもん。建築も構造計算が美しく収まった時には、感動しますもん。構造は好きじゃないけど、試験では一番点数が良かったんです。
この映画、私は、超!お薦めしたいと思います。私は、成功するとか、お金が儲かるとか、そういう結末よりも、この結末は、すごく好きでした。感情は、人間にとって、何ものにも代えがたい大切なものだと思うので、それを取り戻すネイサンを抱きしめたくなっちゃいました。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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