「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」を観てきました。
ストーリーは、
20年以上にわたり刑事として働くローレルは、ステイシーという若い女性と出会い、恋に落ちる。2人は徐々に関係を築き、一緒に暮らし始めるが、ローレルが病に冒されていることが発覚する。宣告された余命はわずか半年。自分がいなくなった後も、ステイシーに遺族年金が受け取れるよう、ローレルは郡に申請するが、同性のパートナー同士ということで、法的に認められなかった。病と闘いながら、権利を求めて闘うローレルの訴えは、やがて社会的な運動へと拡大していく。
というお話です。
長年、刑事として第一線で働いてきたローレルは、仕事場に隠していることがありました。彼女は同性愛者であり、警察という特殊な職場で知られると、仕事に支障をきたし、出世にも関わってきて、その上、仲間からの信頼が無くなってしまうと思ったからです。趣味を楽しむ時には、居住地から離れた場所に行き、楽しんでいました。
そんなある日、バレーボールをしている友人に誘われ、参加したローレル。そこにはステイシーという女性がいて、ステイシーはローレルを気に入り、電話番号の交換をします。それから、2人の関係は深まっていき、付き合う事に。しばらく付き合った2人は、一緒に住む事にして、一軒家を購入します。しあわせな生活を送っている2人。しかし、そんな2人に大変な事が起ります。
ローレルが健康診断を受けると、彼女にガンが見つかります。既にガンは進行しており、直ぐに治療を始めるのですが、余命宣告をされてしまいます。ローレルは、愛するステイシーに一緒に住んでいた思い出の家を残したいと思い、家のローンを払う為の遺族年金をステイシーが受け取れるように出来ないかと動き始めます。
遺族年金は、結婚している夫婦の一方が亡くなった時、相手に残す年金であり、夫婦であれば必ず受け取れるのですが、同性婚が認められていない地域では、夫婦と認められていないので遺族年金も受け取れません。しかし、その地域ではパートナー契約という同性婚に匹敵するような契約が作られていました。その契約が結ばれているから遺族年金も受け取れるように審査して欲しいというローレルですが、その地域の審査委員会では、何度訴えても却下されてばかり。自分が生きている内に動かさなければと、色々な人々の力を借りて訴えて行く事に。そしてそれは、同性愛で悩んでいる人々の運動となり・・・。後は、映画を観て下さいね。
うーん、感動してしまいました。異性だろうと、同性だろうと、好きになっちゃったら、好きなんだよなぁ。人が何を言おうと、好きなものは好きなんです。だから、好きな人に何か残したいと思うのは当たり前だし、好きな人と結婚したいと思うのも当たり前だと思うんです。それが、昔からの色々な制約で、まだまだ整備が行き届いていないというのが現状なのかな。
でも、この映画の元となった2人の時代よりも、今は随分良くなっているだろうと思います。日本でも、同性婚は認められていないけど、認知はされているもんね。もちろん、一緒に暮らしていて、結婚同然の生活をしていたなら、遺族年金だって貰う権利はあると思うよ。
でもね、この警察の中で、ゲイだなんてキモイとか言っていた人達の気持ちも解らないではないんです。だって、自分が常識だと思っていた事からハズれた人たちなんですから、怖いし、不安になるし、罵るしか対抗する手段が無いんです。人間って、知らない事に対面すると、どうしても不安で跳ね除けようとしてしまうんですよね。そういうもんです。だから、そういう人を、辛抱強く、慣らしていかないといけない。大変だけど、そうするしかないんです。
最初の人は大変だけど、一人が頑張っちゃえば、後に続く人は楽になりますから。このローレルは、初めて、声を上げた人だったから大変だったんだと思うんですけど、でも、頑張った甲斐があったと思いますよ。きっと、沢山の人が感謝をしていると思います。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。実話を元に作られた映画で、エンディングでは、本当のローレルとステイシーが映されます。ステキな2人です。感動すると思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気|映画情報のぴあ映画生活