東京国際映画祭 2016 の10作目は、「浮き草たち」(コンペティション)を観てきました。
ストーリーは、
ダニーは将来有望なシェフ。インチキな兄から、ある仕事を頼まれた。仕事内容は単純で、ブリーフケースを持った運転手と一緒にリゾート地に行って、別のブリーフケースと交換するというもの。嫌々引き受けたダニーだったが、ことはそう単純には進まない。焦るダニーの前に、謎の少女が現れる。
というお話です。
コックの見習いをしながら、家族を養うために、競馬の胴元のような事を家でしているダニー。兄も母親も、悪い事をしていても、あまり罪の意識は無く、家族の中でマトモそうなのはダニーだけ。そんな生活で自分は良いんだろうかと悩んでいるように見えるダニー。ある日、兄の帰りを待っていると電話があり、兄が警察に捕まったという。帰れるのは明日になるので、自分が引き受けていた仕事をダニーにやってくれと話します。
仕事とは、何を運ぶかわからないけど、バックを運び、駅のホームで女性の持っている同じバックと交換して、運んできて欲しいという。一体何を運ぶのか、犯罪なら嫌だというダニーですが、兄は断る事を許さず、母親からも行くように言われてしまいます。
仕方なく仕事を引受けて、車との待ち合わせ場所に行くと、紅い日産車で待っている謎の女性と出会います。彼女に駅まで乗せてもらい、カバンを受取り、駅のホームで、緑のバッグを持っている女性の横に置いてあるブリーフケースを取り換え、向い側の電車に乗り込むと、反対側に緑のバッグにブリーフケースを横に置いている女性と目が合います。え?!と思った時には既に遅く、電車は出てしまい、急いで駅を一つ戻るダニー。
バックを取り違えたダニーは、なす術も無く、呆然とするのですが、取り替えたバックを漁ると、薬が出てきて、そこに住所が載っています。そのバックの持ち主が、間違えられてしまったブリーフケースを持って行ったはずなので、その住所を訪ねて、バッグを取り換えれば問題無くなると思い、その住所へ2人で向かいます。
そして、バックを取り違えた女性の家へと急ぐのですが・・・。後は、映画を観てくださいね。
これは、王道のラブコメという感じでしたが、主演の二人が、とっても可愛いんです。何とも言えずに可愛らしくて、それこそ、好きにならずに居られないって感じだったんです。
まず、ダニーくん、家族に恵まれてないんです。自分は料理の腕前が良くて、これからコックになろうかなって感じで頑張っているのですが、お兄ちゃんは犯罪を犯したりして、母親は兄に甘くて、ダニーに悪い事をやらせてでも兄を手伝わせて、お金を手に入れたいと思っている感じで、何なんだよって思っちゃいました。
一方、エリーも、付き合っている男が悪い奴みたいで、恵まれていないんです。でも、彼の為に仕事を引受け、ダニーと出会う事になるのですが、2人を見ていると、エリーの方がしっかりしてそうでしたね。でも、女性って、しっかりしている分、自分が助けてあげなくちゃと思って、ダメ男から離れられなかったりするので、エリーはダニーと出会えて良かったよね。
2人は、ふわふわ浮いているような年代ですが、ちゃんと根を張りたいと思っているんです。このままではイケない事を十分に解っている。だからこそ、仕事を最後までやり遂げようとするし、逃げる事をしなかったんだと思いました。ちゃんと、頑張ったから、しあわせを見つけられるよね。うんうん。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。とってもかわいいラブストーリーでした。有名俳優が出ているわけではありませんが、可愛かったので、公開されたら、ぜひ観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
浮き草たち http://2016.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=31