【TIFF 2016】「鳥類学者」聖アントニオを知らないから難しかったな。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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東京国際映画祭 2016 の9作目は、「鳥類学者」(ワールド・フォーカス)を観てきました。

 

ストーリーは、

鳥類学者のフェルナンドは、希少な鳥を観察すべくひとり山に入り、カヌーで川を下る。しかし急流に飲まれ、転覆してしまう…。奇想天外な出来事に見舞われるフェルナンドの受難の旅の物語を、ロドリゲス監督はフランシスコ修道会の「聖パドヴァのアントニオ」の逸話になぞらえて作り上げた。
というお話です。

 

 

鳥類学者のフェルナンドは、鳥を観察する為に、一人、カヌーで川を下りながら観察を続けています。美しい自然の中で、活き活きと生きている鳥たちを見ながら、川を下っているのですが、突然の急流に巻き込まれ、カヌーを転覆させてしまいます。そして濁流に飲まれ、気が付くとカヌーを無くし、倒れていました。仕方なく、残った荷物を持ち、山の中を歩いていると、中国人らしき女性2人と出会います。

 

フェルナンドは、彼女たちを信用し、近づくのですが、何故か彼女たちはフェルナンドを縛り上げ、外に吊るします。酷い言葉で罵られながら、ほどいて欲しいと願うのですが、彼女たちは、そのまま寝てしまいます。このままでは殺されてしまうと思ったフェルナンドは、必死で縄を外し、そこから逃げ出します。

 

 

フラフラしながらも何とか逃げ出し、川辺へ出た彼は、山羊を放牧している青年に会います。彼は、言葉が不自由らしく、会話はしないのですが、意志の疎通は出来て、仲良くなります。同性ながらも愛を感じた2人は、愛を確かめ合うのですが、目を覚まし、ふと気が付くと、フェルナンドが無くしたと思っていたパーカーを青年が持っていることに気が付きます。どこで手に入れたと尋問すると、彼は驚いてナイフを向けてきます。もみ合っていると、フェルナンドが間違えてナイフを青年の胸に刺してしまいます。青年は亡くなり、フェルナンドは、またもそこから旅立ちます。

 

今度は馬に乗って、上半身裸の女性たちに出会います。彼女たちは狩りをしているようで、フェルナンドを見つけて追ってきます。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

このお話は、「聖パドヴァのアントニオ」の生涯を模して描いているようですが、その聖アントニオを知らないので、どーともならず、観ていて、何やってんのかなぁ?と思ってしまいました。

 

最初は、普通の鳥類学者っぽくて、カヌーで冒険に出かけて、まるで”椎名誠”みたいに調査をしながら川を下っているのですが、カヌーが転覆してから、ちょっと変な世界に入り込んだみたいになりまして、恐ろしい中国人のレズの二人組と、ヤギを放牧しているゲイの青年、上半身裸の女性たち、など、不思議な人々ばかりで、何が現実だったのか、解らなくなってしまいました。

 

この映画、ファンタジーじゃないんだけど、出てくる人間や、自然の動植物たちを見ていると、ここは現実では無かったのかも知れないなと思えてきました。そして、聖人が生まれてくるんです。フェルナンドは、聖人として生まれ変わって行くのですが、何となく、そこら辺もふわふわしていて、生まれ変わったっていう解釈でイイんだよねって、自分に問いかけちゃいました。

 

 

いやいや、あのね、フェルナンドが生まれ変わり、違う人になる所があるので、つい、先日観た「シェッド・スキン・パパ」を思い出して、”脱皮したの?”って思ってしまった。(笑)脱皮しても、顔が変わっちゃマズいよね。でも、この映画では、脱皮じゃないけど、生まれ変わったから、顔が変わっても良いんです。うーん、良い事にしましょう。

 

という訳で、ハッキリ言って、私も、良く理解出来たとは言い難い映画内容だったのですが、自然の美しさは、ピカ一でした。やっぱり聖人の映画を撮影していたから、神が味方してくれて、美しい自然が撮影出来たのかも知れませんね。

 

 

私は、まぁ、お薦めしても良いかなと思います。人によっては、しっかり理解出来るかも知れないし、「聖パドヴァのアントニオ」の話を知っていれば、内容が良く分かったのかも知れません。これ、日本公開は難しいだろうけど、でも、DVDとかで観れたら、ぜひ観てみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

鳥類学者  http://2016.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=139