【TIFF 2016】「誕生のゆくえ」子供を産むか産まないか育てられるのか、誰にも分らない。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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東京国際映画祭 2016 の7作目は、「誕生のゆくえ」(コンペティション)を観てきました。

 

ストーリーは、

パリとファルハードは演劇と映画を仕事にする中流階級の夫婦。ふたりは愛し合い、ひとり息子とも幸せに暮らしているが、パリは再び妊娠。ふたりとも望んでいない妊娠だった。いったんは中絶で合意したふたりだったが、パリは疑問を抱き始める。
というお話です。

 

 

パリとファルハードの夫婦は、一人の息子を持つ普通の家庭。夫は映画監督をしており、妻は演劇をやっています。生活は中流階級であり、セレブではないけど、余裕のある生活をしています。ある日、パリが妊娠していることが分かります。既に息子がいる2人は、もう一人の子供を育てるには、今の生活水準では無理であることが判っています。ファルハードは、パリに中絶を薦め、ふたりで合意をしたはずだったのですが、病院に行くと、パリはどうしても中絶が出来ずに、帰って来てしまいます。

 

ファルハードは、子供を産んでしまったら、パリは演劇も出来なくなるし、ファルハードは、今のままの仕事だけでは養っていけなくなると、何度も説明するのですが、パリの考えははっきり決まりません。無理やりにでも中絶させようとするファルハードの強引さに恐さを感じたパリは、家を出て、姉妹の家に逃げてしまいます。

 

 

何とか、生活が大変になる事を説明し、中絶を納得させようとするファルハードは、パリが行きそうなところに電話をかけて、もう一度話し合おうと言うのですが、パリは、もう、産むことを決断してしまい、ファルハードと会おうとしません。彼女が実家に居るだろうと思い、彼女の実家に押し掛けるファルハードでしたが、パリの産むという決断は揺るぐ事はありません。一人で産むから、迷惑はかけないという彼女にファルハードは・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

これ、どの国でも問題になっているんですね。子供は神様からの授かりものなんて言っていた時代とは違い、出来たなら産めば良いという時代じゃなくなっているんだなと言う事が良く解る内容で、考えさせられました。

 

確かに、子供が増えれば支出が増えるので、今までと同じ生活水準を保つには沢山働かなくてはいけないし、収入を増やさなければいけない。共働き世帯だったら、女性は産んで、育てる間は、今までと同じようなペースでは働けないので、収入は減る。その減った分を夫が補填するとなると、もう、本当に一人子供を増やすと言う事が、どれだけ負担になるかと考えると、産めなくなるのが現実だと思います。

 

 

私も、自分が仕事を始めてしまい、軌道に乗せるまでは子供を作っている場合じゃないと思った事もあり、結局、子供を産まずに来てしまいました。若い頃に産んでしまっていれば、それなりに育てていたし、身体も丈夫だったのだと思うのですが、子供が欲しいと気が付いた時には、既に身体も産むのに最適では無くて、時既に遅くとなってしまいました。ハッキリ言って、後悔しています。産んでおけば良かった。子供、欲しかったです。

 

だから、こういう映画を観ると、本当に産めるものなら産んで欲しいと願ってしまいます。経済力の事とか生活の事もあるだろうけど、経済力がついてから産もうなんて言っていると、産めなくなります。産める時に産んでおこうよ。その為に、私も仕事で、保育所作ったり、国から支援が出るように動いているので、若い女性の方、ぜひぜひ、産んでください。

 

 

日本も、もう少し、養子縁組とかの制度を広げたらいいんじゃないの?我が家のように子供がいない夫婦と養子縁組して、実際の親と暮しても良いし、新しい親と暮しても良いけど、学費などの援助をするという制度があれば、高校だって大学だって行けるでしょ。親以外に、叔父さん叔母さんが出来たくらいの関係が続けられたら、それで十分だし、相続もさせてあげられるから、無駄にならないと思うんだけど。国に没収されるくらいなら、誰かに相続させたいよね。

 

若い頃は、本当に産むべきか悩むと思います。私もそうだったから解るもん。でもね、産めるなら産んで欲しい。きっと、後から後悔するから。この映画を観ていて、本当にそう思った。すごく考えました。

 

 

この映画、超!お薦めしたいと思います。これは、ぜひ日本で公開して欲しい!日本でも、こういう事で悩んでいる夫婦や恋人って、多いと思うんです。今一度、考える為にも、ぜひ、公開して、議論して欲しい。政府も子供を助ける制度を作って欲しい。ぜひ、観てみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

誕生のゆくえ   http://2016.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=5