「聖の青春」将棋を指すことは生きる事、命を賭けた勝負に誰もが心を打たれる。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「聖の青春」の試写会に連れて行って貰いました。

 

ストーリーは、

幼い頃から腎臓の難病・腎ネフローゼを患い、入退院を繰り返した村山聖は、入院中に何気なく父から勧められた将棋に心を奪われる。師匠との出会い、そしてプロ棋士として羽生善治ら同世代のライバル棋士たちと死闘を繰り広げ、まさに命を削りながら将棋を指した村山聖の壮絶な一生が描かれる。

というお話です。

 

 

幼い頃に腎ネフローゼという病気になり、入退院を繰り返していた村山聖は、入院中に父親が与えた将棋に夢中になりはじめます。将棋にのめり込んだ聖を、母親は将棋の先生のところに連れて行き、通うようになります。聖の毎日は、将棋をするか、少女漫画を読むか、ゴロゴロするかの毎日となります。

 

メキメキと実力を付けて行く聖は、プロ棋士の試験を受けてプロ棋士となり、同世代の棋士たちと壮絶な戦いを繰り広げて行く。将棋の板の上で繰り広げられる戦いは、静に、そして熱く続いていく。そんな同期の中に、羽生善治が居た。天才と言われ、その先読みする力は、誰よりも鋭かった。そんな羽生をライバルと認識した聖は、彼に追いついて倒すべく、その闘志を燃やし始める。

 

 

羽生との戦いに挑む聖。勝つ事もあり、負ける事もあり、お互いにその能力を出し切って戦い続ける。ある戦いの後、聖と羽生は、2人で小さな飲み屋に入る。お互いに認め合っている2人は、ちょっとピント外れな会話を交わしながら、良いライバルとして打ち解けていく。

 

聖は、自分の身体が悪くなっているのも解っていながら、それでも将棋をする事を辞めず、母親や師匠が止めるのを聞かずに将棋を続けるが、さすがに身体が動かなくなり、手術を受ける事となる。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、凄かったです。スゴイと言っても、アクションがある訳では無いのですが、将棋っていうものが、こんなに人々を熱狂させて、興奮させるものなんだと知りました。私、そのドキドキ感は解ったけど、将棋の手は全く分かりませんでした。だって、1手打っただけで、何十手、いや何百手先まで読んでいるのかしら。驚くように先読みして行くんですもん。チェスももちろんそうなんだけど、将棋は、裏返ったり、コマを足したりするでしょ。それが解らないのよね。でも、この映画を観て、本当に面白そうと言う事は分かりました。

 

 

将棋をやってみたいと思うけど、あんなに頭を使うゲームだと、仕事でも頭を使って、遊びでも使うのは辛そうだなぁ。出来る人が羨ましいです。子供の頃からやっていれば、きっと、半分本能のように、将棋のコマの先読みが出来るのでしょうね。本当に羨ましいです。

 

村山聖さんという棋士を、この映画で初めて知りました。羽生善治さんは、7冠で有名だったから知っていたけど、彼と対当に渡り合っていた棋士さんだったなんて、驚いてしまいます。生きていて下さったなら、今、将棋の世界で頑張っていただろうし、良い弟子も出来ていたかも知れない。残念ですね。

 

 

観ていて辛かったのは、お母さんが聖を病院に連れて行った時、医者が母親に”何で早く連れてこなかったんですか。”って言うんです。初めての子供を育てているんだから、その症状が大変な病気だなんて解らなかったと思うのに、医者って心無い言葉を投げますよね。母親だって必死で子供の事を思って育てているのに。酷いなって思いました。その後、お母さんは、ずっと、健康に産んであげられなくてごめんねって思っていて、そんなの可哀想でしょ。たまたまなんです。お母さんが悪い訳じゃないの。

 

 

いつも思うんだけど、女性って、子供が産めないと責められて、産んでも病気になれば責められて、子供の性格とかで責められて、挙句の果て、子供にまで煩いと言われて、何なんだろうって思う事があります。特に、この映画のお母さんのように、医者に言われて、ずっと子供にごめんと謝りながら育てなくちゃいけないのを見た時、それなら結婚なんてしないで、子供も作らないのが一番と思ってしまう。

 

この映画って、それぞれの人物の事を考えて行くと、凄く考えさせられる映画なんです。聖の生き方も素晴らしいんだけど、そんなライバルを持った羽生さん、そんな息子を持った母親、そんな弟子を持った師匠、そんな先輩を持った後輩、それぞれの人々の考え方が繊細に描かれていて、感動する作品でした。

 

 

最後に、実物そっくりに太った松山さん、スゴイ!!あり得ないほど似ていました。そして羽生に似せた東出くんも良かった。ここまでされると、逆に怖いほどですね。素晴らしいです。

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。やっぱり、精一杯生きた人って輝いていますよね。周りの人間をも輝かせる。そんな事を思う映画でした。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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