「永い言い訳」突然消えてしまった妻は、自分にとって何だったのか。自分さえも解らなくなる。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「永い言い訳」を観てきました。

 

ストーリーは、

人気作家の津村啓こと衣笠幸夫は、突然のバス事故により、長年連れ添った妻を失うが、妻の間にはすでに愛情と呼べるようなものは存在せず、妻を亡くして悲しみにくれる夫を演じることしかできなかった。そんなある時、幸夫は同じ事故で亡くなった妻の親友の遺族と出会う。幸夫と同じように妻を亡くしたトラック運転手の大宮は、幼い2人の子どもを遺して旅立った妻の死に憔悴していた。その様子を目にした幸夫は、大宮家へ通い、兄妹の面倒を見ることを申し出る。なぜそのようなことを口にしたのか、その理由は幸夫自身にもよくわかっていなかったが……。

というお話です。

 

 

人気作家の津村啓こと衣笠幸夫は、美容院経営をしている妻と暮しています。仲が良い訳でもなく、悪い訳でもなく、家族となってしまった2人の間には、愛が枯渇しているようでした。ある日、妻が学生時代の友人と、深夜バスでスキーに行くというので、出かける前に髪を切って貰い、送り出します。

 

妻の居ぬ間に愛人の女性を部屋に呼び込み楽しんでいる最中、家の電話が鳴り響きます。そのまま出ずにほおっておくと、奥様が事故に合われましたとの警察からの電話だった。もしかして、今流れているニュース・・・。と驚く幸夫は、その現実を突きつけられる。

 

 

葬式も済ませ、事故の遺族会に出席すると、妻と一緒に旅行に出ていた友人の夫である大宮に出会います。彼は、トラック運転手で、子供は妻にまかせっきりだったらしく、子供の送り迎えや食事など、困っている様子。中学受験を控えた息子と、まだ小さい娘の二人をどう扱ったら良いのか分からず、悩む大宮に、幸夫は、”僕が週2回、留守番に来てあげれば、君は仕事に専念出来るし、子供たちも問題が無くなるんでしょと言って、子供の世話の手伝いを買って出る幸夫。

 

 

妻との間に子供は居ないので、新しい環境の変化に、ちょっと楽しみを覚える幸夫に、大宮の子供たちは懐いて、家族のようになっていきます。ある日、大宮と話していると、幸夫の妻は子供が欲しかったと思うよと言われ、幸夫は、自分と妻の間にあっただろう”愛”を見つめ直し、それを今まで見ていなかった自分に情けなさを感じて行きます。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

じわじわと気が付いていなかった愛を感じ始める幸夫が、何とも言えず、可哀想でした。奥さんが亡くなったからこそ考える時間が持てたんだけど、生きていてくれれば、もっとお互いに寄り添えたんだろうと思う気持ちも出てきて、これは、やるせない気持ちになる映画ですね。

 

この映画を観て、相手が居なくなってしまう前に、伝える事は伝えなくちゃとか、考え直せれば、それは良い事なんでしょうね。夫婦って、あまりに近くに居るから、愛とか感じなくなっちゃうんですよね。それが当たり前になっちゃうから。でも、翌々考えてみると、そこまで心配してくれるのは夫だけなんだよねとか、こんな事までしてくれるのは妻だけなんだよねってことが判っているんじゃないかしら。しあわせに気が付かないんです。だから、この映画を観て、気が付こうよ。やっぱり愛されてるのかも知れないなって思ってみても、良いんじゃないの?

 

 

本木さん、やっぱカッコいいなぁ。モッさい男を演じていても、カッコ良さがにじみ出ていて、おっさんイイわぁ~と感動してしまいました。ま、イケメンだけじゃなくて、演技が上手いから、凄くイイ男に見えるんだろうけど。イイ年になっても、妻に”幸夫”と呼ばれるのを嫌がって、文句をいう男なんて、子供みたいですよね。いつまでも同じ様に名前で呼んでくれる妻なんて、ステキじゃないですか。何年も一緒に居ると、名前さえも言わなくなるっていうのにね。あ、でも、家はちゃんと名前で呼びますよ。ちょっと自慢。ウフ。(*^。^*)

 

 

でも、亡くなった人をいつまでも思って、前に進まないよりも、ちゃんと区切りを付けて前に進む方が、亡くなった方も安心するだろうから、どこかで踏ん切りを付けなくちゃね。とっても難しいとは思うけど、大切なことです。だから、マネージャーが”泣きましたか。”っていうセリフ、結構、グッときましたよ。”泣く”事って、重要なんですから。そして、前に進んでいく。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。人って、突然に居なくなる事があるんだから、自分の気持ちは言葉で伝えておかないとね。死んでから、こう思っていたとか言っても遅いんですもん。2人で一緒に居られるうちに、話し合おうと思った私でした。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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